パーキンソン病治療ガイドライン
マスターエディション
最新,最良のパーキンソン病治療方針を提示
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日本神経学会が作成し,学会誌「臨床神経学」に掲載されたパーキンソン病治療ガイドラインの完全版。学会誌に掲載された内容に加え,エビデンスとなる文献のアブストラクトフォームをほぼすべて掲載。よりガイドラインとしての体裁が整った。各種治療薬はもとより,外科療法やリハビリテーション,カウンセリングまで,パーキンソン病治療に関する最新のエビデンスを網羅。
監修 | 日本神経学会 |
---|---|
編集 | 日本神経学会「パーキンソン病治療ガイドライン」作成小委員会 |
発行 | 2003年08月判型:B5頁:360 |
ISBN | 978-4-260-11885-9 |
定価 | 13,200円 (本体12,000円+税) |
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序章 パーキンソン病診療の現状とガイドラインの作成方法
第I編 各パーキンソン病治療薬および治療法の有効性と安全性
第1章 L-ドーパ
第2章 ドパミンアゴニスト
第3章 モノアミン酸化酵素B(MAOB)阻害薬
第4章 カテコール-O-メチル基転移酵素(COMT)阻害薬
第5章 塩酸アマンタジン
第6章 抗コリン薬
第7章 ドロキシドパ
第8章 ジスキネジーに対する薬物
第9章 精神症状に対する薬物
第10章 抗うつ薬
第11章 起立性低血圧に対する薬物
第12章 排尿障害に対する薬物
第13章 消化管運動障害に対する薬物
第14章 性機能障害に対する薬物
第15章 外科療法
第16章 移植
第17章 磁気刺激療法
第18章 電気けいれん療法
第19章 リハビリテーション
第20章 カウンセリング,精神療法など薬物以外の治療
第II編 パーキンソン病の治療ガイドライン
第21章 総論
第22章 各論
索引
第I編 各パーキンソン病治療薬および治療法の有効性と安全性
第1章 L-ドーパ
第2章 ドパミンアゴニスト
第3章 モノアミン酸化酵素B(MAOB)阻害薬
第4章 カテコール-O-メチル基転移酵素(COMT)阻害薬
第5章 塩酸アマンタジン
第6章 抗コリン薬
第7章 ドロキシドパ
第8章 ジスキネジーに対する薬物
第9章 精神症状に対する薬物
第10章 抗うつ薬
第11章 起立性低血圧に対する薬物
第12章 排尿障害に対する薬物
第13章 消化管運動障害に対する薬物
第14章 性機能障害に対する薬物
第15章 外科療法
第16章 移植
第17章 磁気刺激療法
第18章 電気けいれん療法
第19章 リハビリテーション
第20章 カウンセリング,精神療法など薬物以外の治療
第II編 パーキンソン病の治療ガイドライン
第21章 総論
第22章 各論
索引
書評
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日本で唯一! 詳細すぎるほどのパーキンソン病治療バイブル
書評者: 廣瀬 源二郎 (金沢医大教授・神経内科)
◆極めて完成度の高いガイドライン
日本神経学会理事長の下につくられたAd Hoc委員会であるガイドライン作成小委員会による,パーキンソン病治療ガイドラインのマスターエディションが医学書院から発刊された。
パーキンソン病治療ガイドラインは,順天堂大学脳神経内科の水野美邦教授が作成小委員会委員長に就任され,パーキンソン病治療を専門とする有能な比較的若手の神経内科医18名を中心に何度もの合宿を重ねた後に完成されたと聞いている。
1966年以降の文献検索がなされ,特にCochrane Reviews,Pub Medなどから多くの論文が抽出され,エビデンスレベル別に分類されてできあがったものである。
本書は第I編に種々のパーキンソン病治療薬,治療法の有効性,安全性,第II編にガイドラインが書かれている。マスターエディションといわれるからには,パーキンソン病治療薬も単にパーキンソン病の中核症状である運動症状を治す薬物だけでなく,ジスキネジア,精神症状,うつ,起立性低血圧,排尿障害,消化管運動障害,性機能障害に対する薬物が深く調べられ,外科療法は勿論のこと,移植,磁気刺激療法,電気けいれん療法,リハビリテーションに関するエビデンスも調べ上げられた,極めて完成度の高いガイドラインである。これらが346頁の内307頁を占め,実地の治療ガイドラインとしては約30頁が割かれている。
◆「ちょっと垣間見て参考にする」には詳しすぎるほど
完璧を期したがために極めて正確かつ詳細なガイドラインができあがり,2年間の短期間でこれだけの文献検索,評価,エビデンス分類さらに独自のガイドライン立ち上げが行なわれたのは驚嘆に値するものであり,各作成委員に敬意を表する。このガイドライン・マスターエディションがパーキンソン病患者を専門に治療していく上で不可欠な著作であることは間違いなく,神経内科の医局や専門医の書斎に1冊おき,困難な患者に遭遇したときにその相談相手となるような使い方が奨められよう。
ただ実地に臨床家が患者治療中の現場で,ちょっと垣間見て治療の参考にするには本格的かつ記載が詳細・精密すぎる点がやや欠点ではある。この点が考慮され第II編に治療ガイドラインが総論と各論にわけて記載されており,こちらのアルゴリズムがその場合使用されるのであるが,これとて簡単に読み取って困った患者に利用するにはやや複雑すぎる。できれば3年先の治療ガイドラインでは,問題点別に箇条書きのお勧めがあげられているような,堅苦しくない編集がされればさらに活用度があがることであろう。
いずれにしろ現時点においては,パーキンソン病治療に関しては本邦で唯一の完全かつ詳細な情報源となるものであり,実地臨床に従事する神経内科医必携の著作として推奨したい。
書評者: 廣瀬 源二郎 (金沢医大教授・神経内科)
◆極めて完成度の高いガイドライン
日本神経学会理事長の下につくられたAd Hoc委員会であるガイドライン作成小委員会による,パーキンソン病治療ガイドラインのマスターエディションが医学書院から発刊された。
パーキンソン病治療ガイドラインは,順天堂大学脳神経内科の水野美邦教授が作成小委員会委員長に就任され,パーキンソン病治療を専門とする有能な比較的若手の神経内科医18名を中心に何度もの合宿を重ねた後に完成されたと聞いている。
1966年以降の文献検索がなされ,特にCochrane Reviews,Pub Medなどから多くの論文が抽出され,エビデンスレベル別に分類されてできあがったものである。
本書は第I編に種々のパーキンソン病治療薬,治療法の有効性,安全性,第II編にガイドラインが書かれている。マスターエディションといわれるからには,パーキンソン病治療薬も単にパーキンソン病の中核症状である運動症状を治す薬物だけでなく,ジスキネジア,精神症状,うつ,起立性低血圧,排尿障害,消化管運動障害,性機能障害に対する薬物が深く調べられ,外科療法は勿論のこと,移植,磁気刺激療法,電気けいれん療法,リハビリテーションに関するエビデンスも調べ上げられた,極めて完成度の高いガイドラインである。これらが346頁の内307頁を占め,実地の治療ガイドラインとしては約30頁が割かれている。
◆「ちょっと垣間見て参考にする」には詳しすぎるほど
完璧を期したがために極めて正確かつ詳細なガイドラインができあがり,2年間の短期間でこれだけの文献検索,評価,エビデンス分類さらに独自のガイドライン立ち上げが行なわれたのは驚嘆に値するものであり,各作成委員に敬意を表する。このガイドライン・マスターエディションがパーキンソン病患者を専門に治療していく上で不可欠な著作であることは間違いなく,神経内科の医局や専門医の書斎に1冊おき,困難な患者に遭遇したときにその相談相手となるような使い方が奨められよう。
ただ実地に臨床家が患者治療中の現場で,ちょっと垣間見て治療の参考にするには本格的かつ記載が詳細・精密すぎる点がやや欠点ではある。この点が考慮され第II編に治療ガイドラインが総論と各論にわけて記載されており,こちらのアルゴリズムがその場合使用されるのであるが,これとて簡単に読み取って困った患者に利用するにはやや複雑すぎる。できれば3年先の治療ガイドラインでは,問題点別に箇条書きのお勧めがあげられているような,堅苦しくない編集がされればさらに活用度があがることであろう。
いずれにしろ現時点においては,パーキンソン病治療に関しては本邦で唯一の完全かつ詳細な情報源となるものであり,実地臨床に従事する神経内科医必携の著作として推奨したい。
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