ナースだからできる 病棟情報システム化プロジェクト
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- 目次
- 書評
目次
開く
1 はじめに
2 病院の体制作り
3 看護部の体制作り
4 キックオフミーティング
5 メーカとの付き合い方
6 ワーキンググループ活動の実際
7 運用マニュアル作り
8 操作説明・操作訓練・リハーサル
9 病院情報システムとしての看護支援システムの位置づけ
10 稼動後の実際
11 稼動後の体制
12 結び:システムはツールだ
参考図書
あとがき
索引
2 病院の体制作り
3 看護部の体制作り
4 キックオフミーティング
5 メーカとの付き合い方
6 ワーキンググループ活動の実際
7 運用マニュアル作り
8 操作説明・操作訓練・リハーサル
9 病院情報システムとしての看護支援システムの位置づけ
10 稼動後の実際
11 稼動後の体制
12 結び:システムはツールだ
参考図書
あとがき
索引
書評
開く
急激に進む病院のIT化に対処する看護職の必読書
書評者: 坂本 すが (NTT東日本関東病院看護部長)
◆緊急の課題 病院の電子カルテ導入
厚生労働省は,「保健医療の情報化にむけたグランドデザイン」において,2006(平成18)年度までに400床以上の病院の60%に電子カルテを導入することを目的にあげている。補助なども行なわれることから,医療界は病院のIT化に向けて,コストに苦慮しつつも,大きく動きつつある。
電子化システムの導入にあたっては,経験上,私は病院内の標準化が最優先課題であると思っている。よって導入が成功するかどうかは,病院のチーム医療,チームへの結集力が試されることになる。病院の中で,それぞれの部門が役割分担し,決められたルールに則って業務を行なうこと,当たり前のことではあるが,それが医療情報のシステム化には必須である。そして特定の部門は参画しないなどということはあり得ない。職員の全員参加,コンセンサス,調整が重要になる。
◆病院電子化システムの成功への貴重な道筋を開陳
特に,看護部門は多くのスタッフを抱えていること,いつも最も患者の身近にいること,生活関連の業務が多いことなどから,IT化に関するほとんどの事柄に看護部門は関係する。よってIT化においては看護部の働きがもっとも重要な鍵となると言ってもよいだろう。
本書の「はじめに」の部分に書かれているように,外来オーダリングは医師中心,病棟は看護部門中心となって電子化システムの導入をはかったとのことだが,その成功への道筋が詳細に記されている。特に看護職の読者は,看護部門がいかにして主体的に取り組み,いかにして医療情報システム構築の推進者として活動できるのか,プロジェクトに参画できるのかに注意して読んでみるとよいだろう。
まず導入にあたってシステムの骨組みの中心になる病院の体制づくりから,それに関連した看護部の体制づくり,キックオフミーティング,メーカーとのつき合い方,ワーキンググループ活動の実際,運用マニュアルの作成,操作説明・操作訓練・リハーサルそしてシステムダウンについてまでもが詳細に報告されている。特にマニュアル作成の章は,ぜひ目を通しておきたい部分だ。
読んでいて,システムの構築場面が目に見えるようだった。NTT東日本関東病院では,このような本がない時期に試行錯誤しながら総合的な医療情報システムを構築した。そのためかこの本の内容がリアルに,実際としてよくわかるし,われわれの時にも本書があれば随分参考になっただろうと思う。なぜこれほどに現実状況が明確に書かれ,またシステム構築の問題や解決プロセスがわかりやすく書けるのかといえば,それはまさしく看護職がプロジェクトリーダーだったからであろう。
医療情報システムの電子化構築を進める病院が増えつつある中で,病院職員が一丸となってシステムを構築すること,看護部門の関わりが重要であることは先に述べた通りであるが,ことはそう簡単ではない。
本書は,看護部門が電子化システム導入のリーダーになり,その役割をいかに果たしたか,そしていかに成功したか,その重要な報告書である。これから病院のIT化に関わる看護職には,必読の書である。
書評者: 坂本 すが (NTT東日本関東病院看護部長)
◆緊急の課題 病院の電子カルテ導入
厚生労働省は,「保健医療の情報化にむけたグランドデザイン」において,2006(平成18)年度までに400床以上の病院の60%に電子カルテを導入することを目的にあげている。補助なども行なわれることから,医療界は病院のIT化に向けて,コストに苦慮しつつも,大きく動きつつある。
電子化システムの導入にあたっては,経験上,私は病院内の標準化が最優先課題であると思っている。よって導入が成功するかどうかは,病院のチーム医療,チームへの結集力が試されることになる。病院の中で,それぞれの部門が役割分担し,決められたルールに則って業務を行なうこと,当たり前のことではあるが,それが医療情報のシステム化には必須である。そして特定の部門は参画しないなどということはあり得ない。職員の全員参加,コンセンサス,調整が重要になる。
◆病院電子化システムの成功への貴重な道筋を開陳
特に,看護部門は多くのスタッフを抱えていること,いつも最も患者の身近にいること,生活関連の業務が多いことなどから,IT化に関するほとんどの事柄に看護部門は関係する。よってIT化においては看護部の働きがもっとも重要な鍵となると言ってもよいだろう。
本書の「はじめに」の部分に書かれているように,外来オーダリングは医師中心,病棟は看護部門中心となって電子化システムの導入をはかったとのことだが,その成功への道筋が詳細に記されている。特に看護職の読者は,看護部門がいかにして主体的に取り組み,いかにして医療情報システム構築の推進者として活動できるのか,プロジェクトに参画できるのかに注意して読んでみるとよいだろう。
まず導入にあたってシステムの骨組みの中心になる病院の体制づくりから,それに関連した看護部の体制づくり,キックオフミーティング,メーカーとのつき合い方,ワーキンググループ活動の実際,運用マニュアルの作成,操作説明・操作訓練・リハーサルそしてシステムダウンについてまでもが詳細に報告されている。特にマニュアル作成の章は,ぜひ目を通しておきたい部分だ。
読んでいて,システムの構築場面が目に見えるようだった。NTT東日本関東病院では,このような本がない時期に試行錯誤しながら総合的な医療情報システムを構築した。そのためかこの本の内容がリアルに,実際としてよくわかるし,われわれの時にも本書があれば随分参考になっただろうと思う。なぜこれほどに現実状況が明確に書かれ,またシステム構築の問題や解決プロセスがわかりやすく書けるのかといえば,それはまさしく看護職がプロジェクトリーダーだったからであろう。
医療情報システムの電子化構築を進める病院が増えつつある中で,病院職員が一丸となってシステムを構築すること,看護部門の関わりが重要であることは先に述べた通りであるが,ことはそう簡単ではない。
本書は,看護部門が電子化システム導入のリーダーになり,その役割をいかに果たしたか,そしていかに成功したか,その重要な報告書である。これから病院のIT化に関わる看護職には,必読の書である。
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