看護にいかすリーダーシップ
状況対応とコーチングの体験学習
状況に応じた様々なリーダーシップのスキルが習得できる
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フォロワーを導くだけの従来のリーダーシップでは,リーダーの負担は大きく,フォロワーのストレスも高まる。状況に応じたリーダーシップの使い分けが重要である。本書では,どのタイプのリーダーシップがどのような状況にマッチしているのかをわかりやすく解説し,様々なリーダーシップを身につけるための体験学習を数多く紹介。
著 | 諏訪 茂樹 |
---|---|
発行 | 2002年05月判型:A5頁:180 |
ISBN | 978-4-260-33202-6 |
定価 | 2,200円 (本体2,000円+税) |
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目次
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理論編 これまでのリーダーシップ論の流れ
1. 看護界におけるリーダー像の多様化
2. 支配・統制するリーダーから育てるリーダーへ
3. 「これか,あれか」から「これも,あれも」へ
4. 柔軟なリーダーシップ・モデルの登場
トレーニング編 リーダーシップの体験学習
1. リーダーシップ研修の実際
2. 発達対応モデルに基づくトレーニング
3. 場面対応モデルに基づくトレーニング
1. 看護界におけるリーダー像の多様化
2. 支配・統制するリーダーから育てるリーダーへ
3. 「これか,あれか」から「これも,あれも」へ
4. 柔軟なリーダーシップ・モデルの登場
トレーニング編 リーダーシップの体験学習
1. リーダーシップ研修の実際
2. 発達対応モデルに基づくトレーニング
3. 場面対応モデルに基づくトレーニング
書評
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看護状況に応じたリーダーシップを伝授
書評者: 金井 Pak 雅子 (東京女子医科大学・教授)
◆気の重い役割の雰囲気を解消してくれる
病院に勤務する看護師にとっては経験年数が3年以上くらいになると,ほぼ必然的に「リーダー研修」に参加することが義務づけられている。それまでの「いちメンバー」としての役割から,チームを率いるリーダーとしての役割を期待されそのためのトレーニングとして集合研修が行なわれる。しかしながら,とかく看護師の間では「リーダーは気の重い役割」などという雰囲気が漂っているのが現実である。
「看護にいかすリーダーシップ」は,そのような気の重さを解消してくれるような内容である。読みやすさが読者を引きつけるのみでなく,要所に具体的な事例や解説があることで,次は何がでてくるのかを楽しみにしながら読み進むことができる。
全体としては,「理論編」と「トレーニング編」の2部構成で,「理論編」では,リーダーシップに関する理論をわかりやすく解説してある。とかく理論というと,堅苦しくて敬遠されがちであるが,経営管理の理論をその歴史を踏まえて科学的管理論,X理論・Y理論,PM理論などが網羅されており,それらを看護の状況に照らし合わせているところが,著者の看護師を対象とした研修経験の豊かさを物語っている。また,「看護管理者研修レポート」からの抜粋の「暴君タイプのリーダー」や「機関車タイプ」などの事例が,よりインパクトがあり部署のリーダーである師長の関わりがいかにその部署の雰囲気,部下のやる気に直接関係しているかが如実に表されている。
◆どうすれば看護現場でリーダーシップが発揮できるか
後半の「トレーニング編」では,まず冒頭にリーダーシップ学習が,すべての看護師にとっていかに重要かについて述べられている。そして,よりよいリーダーシップを発揮するためのトレーニングの実際が解説されている。状況別リーダーシップをもとした「発達対応モデル」や交流分析をもとにした「場面対応モデル」などの研修プログラムが紹介されており,それぞれの具体的方法論について,ていねいに紹介されている。トレーニングプログラムの内容は,ゲーム感覚で親しみやすい。特に若い看護師にとっては,研修は楽しくかつ習得しやすい内容が望ましい。その意味でも,コンパクトにまとめられている。
この本の内容を習得すると臨床現場でリーダーをするのにも,少し気が楽になるのではないか。リーダーだからという気負いや肩を張らずに,いかにメンバーをまとめながら質の高い看護サービスの提供を追究していくか,看護界にとっては永遠の課題である。
書評者: 金井 Pak 雅子 (東京女子医科大学・教授)
◆気の重い役割の雰囲気を解消してくれる
病院に勤務する看護師にとっては経験年数が3年以上くらいになると,ほぼ必然的に「リーダー研修」に参加することが義務づけられている。それまでの「いちメンバー」としての役割から,チームを率いるリーダーとしての役割を期待されそのためのトレーニングとして集合研修が行なわれる。しかしながら,とかく看護師の間では「リーダーは気の重い役割」などという雰囲気が漂っているのが現実である。
「看護にいかすリーダーシップ」は,そのような気の重さを解消してくれるような内容である。読みやすさが読者を引きつけるのみでなく,要所に具体的な事例や解説があることで,次は何がでてくるのかを楽しみにしながら読み進むことができる。
全体としては,「理論編」と「トレーニング編」の2部構成で,「理論編」では,リーダーシップに関する理論をわかりやすく解説してある。とかく理論というと,堅苦しくて敬遠されがちであるが,経営管理の理論をその歴史を踏まえて科学的管理論,X理論・Y理論,PM理論などが網羅されており,それらを看護の状況に照らし合わせているところが,著者の看護師を対象とした研修経験の豊かさを物語っている。また,「看護管理者研修レポート」からの抜粋の「暴君タイプのリーダー」や「機関車タイプ」などの事例が,よりインパクトがあり部署のリーダーである師長の関わりがいかにその部署の雰囲気,部下のやる気に直接関係しているかが如実に表されている。
◆どうすれば看護現場でリーダーシップが発揮できるか
後半の「トレーニング編」では,まず冒頭にリーダーシップ学習が,すべての看護師にとっていかに重要かについて述べられている。そして,よりよいリーダーシップを発揮するためのトレーニングの実際が解説されている。状況別リーダーシップをもとした「発達対応モデル」や交流分析をもとにした「場面対応モデル」などの研修プログラムが紹介されており,それぞれの具体的方法論について,ていねいに紹介されている。トレーニングプログラムの内容は,ゲーム感覚で親しみやすい。特に若い看護師にとっては,研修は楽しくかつ習得しやすい内容が望ましい。その意味でも,コンパクトにまとめられている。
この本の内容を習得すると臨床現場でリーダーをするのにも,少し気が楽になるのではないか。リーダーだからという気負いや肩を張らずに,いかにメンバーをまとめながら質の高い看護サービスの提供を追究していくか,看護界にとっては永遠の課題である。
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