臨床指導医ガイド
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- 書評
目次
開く
□信頼を勝ち取るための基本編
1 指導医の基本と上手な指導法
2 研修カリキュラム作成のポイント
3 インフォームド・コンセントの指導法
4 病棟回診での指導法
5 正しいコンサルテーションの指導と応じ方
6 病歴要約の記載法と指導法
7 外来診療の指導法
8 インターネットを用いた指導法
9 医療判断学の指導法
10 Evidence-Based Medicineの基本と実際
11 カンファランスの企画と指導医としての発言
12 患者・研修医間でのトラブルの解決方法
13 看護婦・研修医間でのトラブルの解決方法
14 患者の自殺予防法と自殺したときの対応
15 医療者のメンタルケア
□信頼を勝ち取るための実践編
1 救急外来での主要症候と内科医としての対応
2 補液の原則
3 片頭痛
4 単純ヘルペス脳炎
5 ベル麻痺
6 ギラン-バレー症候群
7 マイコプラズマ肺炎
8 気管支喘息
9 高血圧症
10 狭心症
11 胃潰瘍
12 急性腸炎
13 特発性浮腫
14 鉄欠乏性貧血
15 巨赤芽球性貧血
16 甲状腺機能亢進症
17 甲状腺機能低下症
18 糖尿病
19 リウマチ性多発筋痛症
1 指導医の基本と上手な指導法
2 研修カリキュラム作成のポイント
3 インフォームド・コンセントの指導法
4 病棟回診での指導法
5 正しいコンサルテーションの指導と応じ方
6 病歴要約の記載法と指導法
7 外来診療の指導法
8 インターネットを用いた指導法
9 医療判断学の指導法
10 Evidence-Based Medicineの基本と実際
11 カンファランスの企画と指導医としての発言
12 患者・研修医間でのトラブルの解決方法
13 看護婦・研修医間でのトラブルの解決方法
14 患者の自殺予防法と自殺したときの対応
15 医療者のメンタルケア
□信頼を勝ち取るための実践編
1 救急外来での主要症候と内科医としての対応
2 補液の原則
3 片頭痛
4 単純ヘルペス脳炎
5 ベル麻痺
6 ギラン-バレー症候群
7 マイコプラズマ肺炎
8 気管支喘息
9 高血圧症
10 狭心症
11 胃潰瘍
12 急性腸炎
13 特発性浮腫
14 鉄欠乏性貧血
15 巨赤芽球性貧血
16 甲状腺機能亢進症
17 甲状腺機能低下症
18 糖尿病
19 リウマチ性多発筋痛症
書評
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臨床指導医が知っておかねばならないエッセンスを凝集
書評者: 西山 信一郎 (虎の門病院循環器センター内科医長)
◆間近にせまる必修化された卒後臨床研修への対応
従来のわが国の卒後教育には一貫性がなく,特に大学病院では研究至上主義がまかりとおり,またマンパワーの不足もあり,卒後教育は片手間に行なわれ,研修医は単なる労働力,雑用係として扱われてきたのではなかろうか。また最近では専門医指向が強く,卒後ただちに自分の興味のある狭い範囲の専門分野の研究にのみ従事し,幅広い内科疾患全般に対応できない若手医師が増加していることも医療不信の原因の1つと考えられる。これらの反省からか,わが国でも2004(平成16)年から2年間の卒後臨床研修必修化が制定されたことは喜ばしいことと考えるが,必修化にあたっては,研修医の身分保障,給与の確保,研修内容,指導医の養成など多くの問題点を解決する必要があろう。
いずれにしろ卒後臨床研修の必修化は,もう間近に迫ってきたわけであるが,指導する立場にある医師の心構えはできているであろうか。いざ指導医の立場に立っても,自分自身が受けてきた教育が悪ければ,今後研修医をどのように指導していけばよいのか見当もつかない,というのが現状ではなかろうか。
このような状況で今回医学書院から『臨床指導医ガイド』が刊行されたことは,まさに時宜を得たものと言えよう。
この本の内容であるが,前半は研修医からの「信頼を勝ち取るための基本編」として,「患者さんとの対応の仕方」,「病歴要約の記載法」,「回診での指導法」,「コンサルテーション」や「文献検索の方法」,「EBMの基本的な解説」,「患者や医療関係者とのトラブルの解決法」までが,執筆者たちの座談会形式やQ & A方式を取り入れて具体的に解説されており,今後研修医を指導する若手医師には,大いに参考になるものと思う。
後半は,「信頼を勝ち取るための実践編」となっており,実際に研修医が遭遇する機会が多く,かつ初期治療が重要な疾患が厳選されており,指導医の知識の整理に役立つよう組み立てられている。
◆臨床指導医として適任の執筆者
執筆者は,編集された今井先生をはじめいずれも20年間にわたり臨床と研修医の教育に従事してきた内科専門医であり,まさに臨床指導医ガイドとして適任の方たちである。彼らがよき臨床体験を積んできたことは,随所に挿入されたコラムを読めば理解されよう。本書は,指導医には恰好のガイドブックであり,研修医をいかに指導しようかと悩める卒後数年目の若い医師だけではなく,卒後研修にかかわる各科の専門医や上級医師にも一読をお勧めする次第である。
後輩を持ったら必ず読む本-指導法のエッセンスを凝集
書評者: 市村 公一,黒川 清 (東海大医学部卒,東海大総合研所長)
卒前臨床教育において参加型のクリニカル・クラークシップを取り入れる大学が,年ごとに増え,さらに2004(平成16)年から卒後臨床研修の必修化も決まりました。その成否のカギを握るのが,病棟で実際に研修医や学生の指導にあたられる「臨床指導医」の先生方でしょう。この本は,その指導医となられる先生方に,「上手な指導法のポイントは何か」,さらに「病棟回診」,「外来診療」,「カンファランス」などさまざまな場で何に主眼をおいてどう指導するかの具体的なノウハウを,秋田大学の今井先生を中心に4人の経験豊富な先生方が,対談も交えてわかりやすく解説されたものです。
◆臨床指導のノウハウが一杯
東海大学医学部が,全国に先駆けてクリニカル・クラークシップを導入して早5年になります。当初は,やはり先生方にいかにして指導法を会得してもらうかが大きな問題だったと聞きます。アメリカに何人もの先生を派遣して本場の指導を体験してもらい,これは現在も続いています。それでも,しかし,本書で「指導医が避けるべきこと」としている「こんなことも知らないの?」という質問をしたり,教えるべき「学生・研修医に自信を持たせること」が,逆に自信を失わせるような結果になっていることも稀れならずあります。これは,個々の先生の問題というより,そうした「指導」がある意味では日本の文化だったからだと思います。崖下に突き落として,這い上がってきた一部の者だけをエリートとして育てていた時代の文化。しかし今は,医師免許を持つすべての者が,相応の「戦力」にならなければ社会の要請に応えられないでしょう。では,全員を引き上げるには,どう指導したらよいのか。そのノウハウが一杯に詰まったのが本書であるように思います。
本来この本の読者として想定されているのは,現在研修医・学生の指導にあたられている先生と,これから指導医になられる先生でしょう。しかし,本の“帯”に「後輩を持ったら必ず読む本」とあるとおり,研修医にしろ学生にしろ「後輩」を持つ先生方には,ぜひ読んで臨床指導の要諦を学んでいただきたいと思います。さらに研修医・学生もこの本を参考に先輩を評価し,ひるがえって将来自分が指導する立場になった時には,必ずやよきロールモデルとなれるよう,そのガイドとしたいものだと思います。
書評者: 西山 信一郎 (虎の門病院循環器センター内科医長)
◆間近にせまる必修化された卒後臨床研修への対応
従来のわが国の卒後教育には一貫性がなく,特に大学病院では研究至上主義がまかりとおり,またマンパワーの不足もあり,卒後教育は片手間に行なわれ,研修医は単なる労働力,雑用係として扱われてきたのではなかろうか。また最近では専門医指向が強く,卒後ただちに自分の興味のある狭い範囲の専門分野の研究にのみ従事し,幅広い内科疾患全般に対応できない若手医師が増加していることも医療不信の原因の1つと考えられる。これらの反省からか,わが国でも2004(平成16)年から2年間の卒後臨床研修必修化が制定されたことは喜ばしいことと考えるが,必修化にあたっては,研修医の身分保障,給与の確保,研修内容,指導医の養成など多くの問題点を解決する必要があろう。
いずれにしろ卒後臨床研修の必修化は,もう間近に迫ってきたわけであるが,指導する立場にある医師の心構えはできているであろうか。いざ指導医の立場に立っても,自分自身が受けてきた教育が悪ければ,今後研修医をどのように指導していけばよいのか見当もつかない,というのが現状ではなかろうか。
このような状況で今回医学書院から『臨床指導医ガイド』が刊行されたことは,まさに時宜を得たものと言えよう。
この本の内容であるが,前半は研修医からの「信頼を勝ち取るための基本編」として,「患者さんとの対応の仕方」,「病歴要約の記載法」,「回診での指導法」,「コンサルテーション」や「文献検索の方法」,「EBMの基本的な解説」,「患者や医療関係者とのトラブルの解決法」までが,執筆者たちの座談会形式やQ & A方式を取り入れて具体的に解説されており,今後研修医を指導する若手医師には,大いに参考になるものと思う。
後半は,「信頼を勝ち取るための実践編」となっており,実際に研修医が遭遇する機会が多く,かつ初期治療が重要な疾患が厳選されており,指導医の知識の整理に役立つよう組み立てられている。
◆臨床指導医として適任の執筆者
執筆者は,編集された今井先生をはじめいずれも20年間にわたり臨床と研修医の教育に従事してきた内科専門医であり,まさに臨床指導医ガイドとして適任の方たちである。彼らがよき臨床体験を積んできたことは,随所に挿入されたコラムを読めば理解されよう。本書は,指導医には恰好のガイドブックであり,研修医をいかに指導しようかと悩める卒後数年目の若い医師だけではなく,卒後研修にかかわる各科の専門医や上級医師にも一読をお勧めする次第である。
後輩を持ったら必ず読む本-指導法のエッセンスを凝集
書評者: 市村 公一,黒川 清 (東海大医学部卒,東海大総合研所長)
卒前臨床教育において参加型のクリニカル・クラークシップを取り入れる大学が,年ごとに増え,さらに2004(平成16)年から卒後臨床研修の必修化も決まりました。その成否のカギを握るのが,病棟で実際に研修医や学生の指導にあたられる「臨床指導医」の先生方でしょう。この本は,その指導医となられる先生方に,「上手な指導法のポイントは何か」,さらに「病棟回診」,「外来診療」,「カンファランス」などさまざまな場で何に主眼をおいてどう指導するかの具体的なノウハウを,秋田大学の今井先生を中心に4人の経験豊富な先生方が,対談も交えてわかりやすく解説されたものです。
◆臨床指導のノウハウが一杯
東海大学医学部が,全国に先駆けてクリニカル・クラークシップを導入して早5年になります。当初は,やはり先生方にいかにして指導法を会得してもらうかが大きな問題だったと聞きます。アメリカに何人もの先生を派遣して本場の指導を体験してもらい,これは現在も続いています。それでも,しかし,本書で「指導医が避けるべきこと」としている「こんなことも知らないの?」という質問をしたり,教えるべき「学生・研修医に自信を持たせること」が,逆に自信を失わせるような結果になっていることも稀れならずあります。これは,個々の先生の問題というより,そうした「指導」がある意味では日本の文化だったからだと思います。崖下に突き落として,這い上がってきた一部の者だけをエリートとして育てていた時代の文化。しかし今は,医師免許を持つすべての者が,相応の「戦力」にならなければ社会の要請に応えられないでしょう。では,全員を引き上げるには,どう指導したらよいのか。そのノウハウが一杯に詰まったのが本書であるように思います。
本来この本の読者として想定されているのは,現在研修医・学生の指導にあたられている先生と,これから指導医になられる先生でしょう。しかし,本の“帯”に「後輩を持ったら必ず読む本」とあるとおり,研修医にしろ学生にしろ「後輩」を持つ先生方には,ぜひ読んで臨床指導の要諦を学んでいただきたいと思います。さらに研修医・学生もこの本を参考に先輩を評価し,ひるがえって将来自分が指導する立場になった時には,必ずやよきロールモデルとなれるよう,そのガイドとしたいものだと思います。
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