介護バージョンアップ
障害のみかたから介助のしかたまで

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独自に考案されたフローチャート式「評価表」を活用して,訪問時の現場でも施設のベッドサイドでも,老人の障害レベルのチェックと介護アセスメントが可能。また「評価表」の作成過程で,介護に必要なリハビリテーションの知識と技術を学び,リハビリ介護の基本を身につけることができる。トランスファーの基本実技の連続写真を収録。
編著 山田 道廣
発行 2002年07月判型:B5頁:200
ISBN 978-4-260-33220-0
定価 2,420円 (本体2,200円+税)
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  • 目次
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はじめに:リハビリテーション介護の世界へようこそ!
I部:在宅障害者の自立をめざして―医師の立場から―
 1章 高齢者介護にはリハビリテーション医学の理念が尊重されるべきである
 2章 なぜ在宅介護が注目されねばならないか
 3章 在宅介護をうまくやるには
 4章 地域リハビリテーション活動
 5章 寝たきりになる因子
 6章 寝たきりの段階
 7章 寝たきりはなぜいけないのか
 8章 リハビリテーション
 9章 入浴のこと
 10章 排便のこと
 11章 運動のこと
 12章 排尿のこと
 13章 睡眠のこと
 14章 ぼけについて
II部:在宅障害者のアセスメントと評価―フローチャートでみる障害―
 1章 チェック項目
 2章 バイタルサインのチェック
 3章 全身状態の観察
 4章 その他のチェック項目(寝たきりとなる要因を考える)
 5章 評価表
III部:障害のみかたから介助のしかたへ―介護場面に生かすリハビリテーション技術―
 1章 リハビリテーション介護
 2章 バイタルサインのチェック
 3章 全身状態の観察
 4章 その他のチェック項目
IV部:目で見る移動・介助の実技―トランスファーテクニックの理論と応用―
 1章 トランスファーテクニック理論・福祉用具の選びかた
 2章 トランスファーテクニック実技1
 3章 トランスファーテクニック実技2
 4章 リハビリテーション介護技術実技
■付録:切り取って使える「評価表」

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介護に必要なリハビリテーションの知識と技術を提供
書評者: 奈良 勲 (広大教授・運動・代謝障害理学療法学)
◆求められる適切な介護プログラム

 2000(平成12)年4月から介護保険が始まり,2003(平成15)年にはその改定が行なわれることになっている。介護保険自体は,わが国の高齢社会の到来に対応する社会保障制度の1つとして高く評価される。しかし,現実的にはそれが要介護者に効率的に提供される介護現場において,種々の課題がないわけではない。その中で,介護現場における実際的課題としては,要介護者をいかに的確に評価し,それに準じた適切な介護プログラム(ケアプラン)をいかに提供するかである。

◆介護現場で役立つ実践的内容

 『介護バージョンアップ』には,そのような問題意識を抱いてきた医師をはじめとする関連職種の実践活動と,「リハビリテーション介護技術講習会」を開催してきた経験に基づいて,独自のフローチャートを工夫し,障害のみかたから介助(介護,ケア)のしかたまでをていねいに記載してある。よって,本書は,介護現場での経験の少ない関連職種はもとより,家庭で介護にたずさわる家族の方々にもたいへん理解しやすい内容になっている。

 本書は4部構成になっている。第I部「在宅障害者の自立をめざして」では,主にリハビリテーションの概念,第II部「在宅障害者のアセスメントと評価」では,主にフローチャートによる障害のチェックと介護のアセスメント,第III部「障害のみかたから介助のしかたへ」では,主にチェック項目の意味付けやその際の判断基準,そして介護の実際にいかすリハビリテーションの基本的知識と技術,第IV部「目で見る移動・介助の実技」では,主に寝返り,起き上がりなどの基本動作の介助とトランスファーテクニックの理論と応用に触れている。

 本書では,簡単な「事例」と「事例紹介や失敗例」が記載されている。しかし,本書に注文を付けるとすれば,それぞれの介護度に対応した「事例報告」を記載し,その中で介護予防・介護効果に触れていただくとさらに参考になるといえよう。

 ちなみに,高齢障害者における介護予防・介護効果とは,心身の機能向上だけではなく,その維持および下降緩和を含めて考えるべき課題ではないか,と考える。

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