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メディカルポケットカード プライマリケア

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診察室や病棟で常に携帯しておきたい臨床情報を、白衣のポケットに収まるサイズのカードに凝縮。「小児」「感染症」「外来」「消化器系」といったテーマごとに、検査項目・基準値や頻用薬の早見表など、必要にして十分な情報をコンパクトにまとめた。20のテーマの中から研修中の科目により、そのときどきで携行するカードを選べるのも便利。定規や出産予定日早見スケールなど、余白にも機能を満載した、研修医必携の21枚。
徳田 安春 / 岸本 暢将 / 森 雅紀
発行 2007年06月判型:その他頁:48
ISBN 978-4-260-00291-2
定価 3,520円 (本体3,200円+税)

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  • 目次
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1 救急蘇生
2 検査基準値・カルテ
3 脳神経系
4 老年医学
5 循環器
6 呼吸器
7 消化器
8 腎臓
9 電解質異常
10 リウマチ膠原病
11 感染症
12 血液・造血器
13 小児科
14 ワクチン・予防医学
15 産婦人科
16 中毒・精神科
17 ICU
18 外来(1)
19 外来(2)
20 針刺し事故・EBM
21 外科

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ポケットにカード 唇に歌
書評者: 岩田 健太郎 (亀田総合病院総合診療・感染症科部長)
 アメリカの研修医はアンチョコが大好きである。サンフォードガイドやワシントンマニュアルに代表されるマニュアル類。VINDICATE―P,CAGE,PECOといったアクロニム(頭字語)。「A型肝炎だけが,ウイルス性肝炎でspiking feverを起こす」,なんていう含蓄に満ちたメディカルパール(箴言)。そしてpalm pilotなどのPDA。アメリカの研修医のポケットにはたくさんの知識の元が詰まっている。

 ポケットカードも,彼らのお気に入りのひとつである。一枚のカード,表裏にびっしりと情報。その科をローテートしているときにポケットに携えておけば,パッと取り出してさっと読める。破れないし,濡れても大丈夫。ちょっと長めで,少しポケットからはみ出すくらいの方が取り出しやすい。

 と,効能の多いポケットカードであるが,ついに日本でもデビューである。それが,「メディカルポケットカードプライマリケア」。

 著者は臨床の酸いも甘いも知り尽くした徳田安春先生,岸本暢将先生,森雅紀先生の三氏である。「不安定狭心症の診断基準」,「急性腎不全の鑑別の方法」,「市中肺炎のPORTスコア」,「INRが跳ね上がったときのワーファリンの拮抗方法」など,診療現場で実際に役に立つ,うろ覚えだけど厳密には覚えていない,いつもは覚えているのに,いざというときに出てこない,でもすぐに引っ張り出したい。こんな情報が満載である。

 こういう類の情報は,パソコンベースの検索エンジンよりも「ここに書いてある」とトポロジー的に把握する方が便利である。ポケットカードは臨床現場で活用度の高い優れものである。おまけに「本カードの特徴」として,「弊社『レジデントマニュアル』シリーズ等,ポケットサイズの書籍の栞としても活用できます」なんて書いてある。さすが医学書院,ちゃっかり商売上手である。

 いざというときに必要な知識を取り出したい。医学知識は指数関数的に増大する一方であり,暗記しようとぶつぶつ事物を唱えても追いつかない。だから,暗記暗記とぶつぶつ唱えるのは止めにしよう。ポケットにカードを入れ,歌でも口ずさんでいればいいのである。

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