治療薬マニュアル 2024

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添付文書情報を整理した「薬剤便覧」に、専門医の「臨床解説(適応外使用など)」を加えた全医療者必携の治療薬年鑑。後発医薬品や2023年収載の新薬を含む、ほぼすべての医療用医薬品を収録。公式サイトでの新薬情報の掲載、Web電子版での薬価改定対応など、書籍発行後の情報提供も充実。PC・スマホ・タブレットで利用できる『Web電子版』付き。


※電子版の利用期限:2025年1月末
※Web電子版が2024年版のコンテンツに更新されるのは2024年3月末の予定です。2024年1月~3月は2023年版コンテンツをご利用いただけます。


*「治療薬マニュアル」は株式会社医学書院の登録商標です。

監修 矢﨑 義雄
編集 北原 光夫 / 上野 文昭 / 越前 宏俊
発行 2024年01月判型:B6頁:2912
ISBN 978-4-260-05359-4
定価 5,610円 (本体5,100円+税)

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  • 付録Web電子版を2024年版のコンテンツに更新しました。

    2024.03.04

  • 商品概要
  • 序文
  • 目次
  • 付録・特典

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2024年版の序

 2019年末に中国の武漢で発生して以来3年間にわたり世界中の社会・経済・医療に甚大な被害を与えたCOVID-19は,ワクチンの普及等により下火となり,日本でも2023年5月8日に感染症法上の5類感染症に位置づけられコロナ禍は漸く一区切りを迎えた.しかし,新しい変異株の出現が世界各地で報告され,日本でも感染者数は一定レベル以下にならない中で社会活動の制限は撤廃され,今後の推移に注意深い経過観察が行われている.
 今回のコロナ禍は20世紀初頭のインフルエンザパンデミック(スペイン風邪)に比肩するべき21世紀初頭のコロナウイルスパンデミックとして後世に記憶されるであろう.今回のパンデミックにおいては渾身の力を振るって治療に立ち向かい医療崩壊の寸前で踏みとどまった日本の医療人に深甚なる敬意を払うものである.しかし,コロナ禍は日本の医療において解決すべき多くの問題を白日の下に晒した.最大の問題は日本の医療DX化の立ち後れであった.欧米諸国では電子化された医療情報を利用して大規模な感染疫学データ或いは大規模コホート研究の結果がNew Engl J Med誌等で次々と公開され,世界中の治療方針に利用される中で日本発のデータは限定的であった.日本は英語の壁と歴史的な自尊心の高さゆえ海外事情を意識的に無視して,国内市場で独自に技術を高度化させた結果,最終的に世界市場での競争力を失った携帯電話の事例を教訓として「ガラパゴス化(現象)」の表現が生まれた.コロナ禍と言う強いストレス負荷により日本の医療情報のDX化の立ち後れが露わになったのである.
 さて,出版業界にもDX化の波は押し寄せている.今年の『治療薬マニュアル2024』改訂に当たっては電子版のアップデートに注力した.具体的には薬剤便覧から添付文書・インタビューフォーム(IF)にリンクできる機能が追加された.また,医療経済の観点から使用が推進されている後発医薬品に関してはオーソライズドジェネリック(AG)のマークを導入し,どの後発医薬品がAGなのかが一目瞭然となった.医薬品情報はネット環境と電子化した医薬品情報を利用してタブレットやスマートフォンで入手する時代になったのである.治療薬マニュアルは着実にDX化の方向に進んでいる.信用できる最新の医薬品情報を臨床家に提供する本書,人呼んで「治マニ」の進化は止まらない.今後とも本書が毎日の診療に幾分かでも役立つなら執筆者一同の喜びとするところである.
 最後に,残念な知らせをお伝えせねばならない.長年本書の編纂の中心であった北原光夫先生が去る6月にご逝去された.共同編集者の一人として先生の謦咳に接する事のできた幸せを回想しつつご冥福を祈るばかりである.

 2023年12月
 越前宏俊

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薬物療法の基本的注意

図解 薬理作用

添付文書情報と臨床解説
 1 解熱・鎮痛・抗炎症薬
 2 抗リウマチ薬
 3 催眠・鎮静薬
 4 抗不安薬
 5 抗精神病薬
 6 抗うつ薬・気分安定薬・精神刺激薬
 7 抗てんかん薬
 8 パーキンソン病/症候群治療薬
 9 脳循環代謝改善薬
 10 筋弛緩薬
 11 自律神経系作用薬
 12 抗めまい薬
 13 片頭痛治療薬
 14 その他の神経系用薬
 15 降圧薬
 16 Ca拮抗薬
 17 利尿薬
 18 β遮断薬
 19 抗狭心症薬
 20 抗不整脈薬
 21 心不全治療薬
 22 その他の循環器用薬
 23 アレルギー治療薬
 24 気管支拡張薬・喘息治療薬
 25 鎮咳薬
 26 去痰薬
 27 その他の呼吸器用薬
 28 消化性潰瘍治療薬
 29 健胃・消化薬
 30 下剤
 31 止痢・整腸薬
 32 その他の消化器用薬
 33 痛風・高尿酸血症治療薬
 34 脂質異常症用薬
 35 糖尿病用薬
 36 下垂体ホルモン製剤
 37 副腎皮質ホルモン製剤
 38 性ホルモン製剤
 39 その他のホルモン製剤
 40 子宮用薬
 41 骨粗鬆症・骨代謝改善薬
 42 ビタミン製剤
 43 輸液・栄養製剤
 44 電解質製剤
 45 灌流用剤
 46 解毒薬・中毒治療薬
 47 抗菌薬
 48 抗真菌薬
 49 抗ウイルス薬
 50 寄生虫・原虫用薬
 51 抗癌剤
 52 免疫抑制薬
 53 眼科用薬
 54 耳鼻咽喉科用薬
 55 口腔用薬
 56 泌尿・生殖器用薬
 57 痔治療薬
 58 皮膚用薬
 59 血液製剤類
 60 造血と血液凝固関係製剤
 61 ワクチン・トキソイド
 62 麻薬
 63 麻酔薬
 64 生活改善薬
 65 その他の治療薬
 66 検査・診断用薬
 67 造影剤
 68 放射性医薬品
 69 消毒剤
 70 歯科用薬
 71 再生医療等製品
 72 漢方薬

新薬

付録
 重大な有害反応(副作用)の症状と,原因となる代表的な医薬品
 医療用医薬品の添付文書の見方
 医薬品の添付文書以外の重要な医薬品情報源とその見方
 後発医薬品に関する情報と選択の留意点
 医薬品リスク管理計画(RMP)と薬剤師の責務
 「医薬品の安全使用のための業務手順書作成マニュアル」について
 ハイリスク薬投与患者の薬学的管理
 処方箋の書き方
 錠剤・カプセルの粉砕・開封可否の基準
 疾患別禁忌薬・注意薬一覧
 薬物血中濃度モニタリング(TDM)の対象となる薬物とその有効・中毒濃度範囲
 基本的薬物動態用語
 製剤の味・風味一覧
 薬剤の影響を受ける臨床検査一覧
 投薬期間に上限が設けられている医薬品
 製薬企業の連絡先一覧

索引

電子版
 重要処方
 薬物と飲食物・嗜好品との相互作用
 薬効分類番号一覧(4桁)

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