対象別公衆衛生看護活動 第5版
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◎本巻は、保健師国家試験出題基準(令和5年版)の次の内容に対応しています。
- 対象別公衆衛生看護活動論 (1. 母子保健活動、女性の健康支援 2. 成人保健活動、生活習慣病対策 3. 高齢者保健医療福祉活動 4. 精神保健医療福祉活動 5. 障害者(児)保健医療福祉活動 6. 難病保健医療福祉活動 7. 感染症の保健活動 8. 歯科口腔保健活動)
- 学校保健・産業保健 (1. 学校保健の基本 2. 学校保健における対象の健康課題への対策と支援 3. 産業保健の基本 4. 産業保健における対象の健康課題への対策と支援)
- 健康危機管理 (1. 健康危機管理の基本 2. 災害に対応した保健活動 3. 災害予防と事前対策 4. 発災直後から応急対策期(フェーズ0~2)の保健活動 5. 災害復旧・復興対策期(フェーズ3~5)の保健活動 6. 感染症の集団発生時の保健活動)
◎本巻では、学生が保健師活動を具体的に理解できるよう、事例記事「実践場面から学ぶ」を各章に適宜配置してあります。
- 「標準保健師講座」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ | 標準保健師講座 3 |
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執筆 | 中谷 芳美 / 山口 忍 / 加澤 佳奈 / 米澤 洋美 / 吉岡 京子 / 石川 志麻 / 小川 一枝 / 高畑 陽子 / 鈴木 千智 / 堀口 逸子 / 鎌塚 優子 / 齊藤 理砂子 / 中谷 淳子 / 尾島 俊之 / 大木 幸子 / 今福 恵子 |
発行 | 2024年01月判型:B5頁:392 |
ISBN | 978-4-260-05303-7 |
定価 | 3,850円 (本体3,500円+税) |
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はしがき
少子高齢社会のなか,保健師活動では予防の重要性が強くうたわれ,健康な地域づくりが重要な課題となっています。さらに,在宅看護の需要の拡大から療養支援には生活の視点が重要になっています。公衆衛生看護学は,保健師だけでなく看護師にとっても必要不可欠なものです。多くの看護職が公衆衛生看護の志向をもつことが求められています。
いま保健師教育の場は,これまでの3年制の看護学に1年制の保健師教育を付加する養成所や短期大学専攻科における養成に加え,看護学に統合された4年制大学および大学院修士課程など多様化しつつあります。なかでも多くの4年制大学では,公衆衛生看護学について限られた時間内で講義や臨地実習をしており,教員が信頼して学生に読ませることのできるテキストが必要とされています。また,大学生には看護師と保健師の2つの国家試験を受験するため,保健師国家試験にむけて短時間で効率よく,自己学習できるテキストが求められています。
本講座は,教員や学生のニーズにこたえ標準的な保健師教育のための教科書として,保健師に求められる基本的な知識と技術を修得することを目ざし企画されました。
本講座の特色は,改定された保健師国家試験出題基準の項目をすべて網羅したかたちで,保健師として押さえておくべき内容をコンパクトにまとめたことです。
本来,保健師の仕事は,応用が必要で創造的なものですが,基本がおろそかでは,応用的な課題に対応できないといえます。「理念や理論を押さえたうえでの基本の理解と,実践能力豊かな専門職の教育」を本講座のねらいとしました。
本講座の構成は,『公衆衛生看護学概論』『公衆衛生看護技術』『対象別公衆衛生看護活動』の3巻と,『保健医療福祉行政論』『疫学・保健統計学』の別巻2巻の全5巻からなります。
本巻の3冊は保健師の基本として理念や考え方を述べた1巻『公衆衛生看護学概論』,保健師にとって公衆衛生看護を実践するうえで必要とされる技術をまとめた2巻『公衆衛生看護技術』,対象別・課題別の活動を展開する3巻『対象別公衆衛生看護活動』です。
さらに,保健師の修得しておくべき基本的知識として,主たる活動の場の理解を深める『保健医療福祉行政論』,保健活動をデータで方向づける『疫学・保健統計』を,別巻の2冊としてコンパクトにまとめました。
本講座の執筆者は保健師として現場経験豊富な看護大学教員や,地域保健に詳しい公衆衛生医師らで構成しました。
本書は,「保健師国家試験出題基準(令和5年版)」における「対象別公衆衛生看護活動論」の各項目(1.母子保健活動,女性の健康支援 2.成人保健活動,生活習慣病対策 3.高齢者保健医療福祉活動 4.精神保健医療福祉活動 5.障害者(児)保健医療福祉活動 6.難病保健医療福祉活動 7.感染症の保健活動 8.歯科口腔保健活動),「学校保健・産業保健」および「健康危機管理」に対応しています。
本書は,対象別保健師活動・機関別保健師活動とよばれている内容にあたり,公衆衛生看護活動を実際に進めていく対人援助の場面とその背景の施策について述べます。施策のもとになる法の内容や統計のデータなどについては,他書を準備しなくても学習の便がはかられるよう関連箇所におさめるようにしてあります。また,学生が公衆衛生看護活動を具体的にイメージして理解できるよう,事例記事「実践場面から学ぶ」を各章に適宜配置してあります。
2023年11月
著者ら
目次
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1章 母子保健(親子保健)活動,女性の健康支援
A 母子保健医療福祉の動向 (中谷芳美)
1.母子保健(親子保健)の理念,歴史的変遷
2.母子保健施策と保健師活動,健やか親子21
B 母子および親子の健康課題と支援 (中谷芳美)
1.周産期の親子への支援
2.乳幼児健康診査における支援体制整備
3.切れ目ない妊産婦・乳幼児への支援の展開,妊娠・出産包括支援事業
4.親育て・子育てにおけるエンパワメント
C 乳幼児期の成長・発達と健康課題への支援 (中谷芳美)
1.乳幼児の成長・発達および生活の理解
2.乳幼児期の健康課題と保健師の支援
3.予防接種
4.子どものメンタルヘルス支援
5.乳幼児期の事故の特徴と事故防止
6.情報化による子どもの健康課題への支援
7.乳幼児期における保健指導
D 女性のライフサイクル各期の健康課題と支援 (山口 忍)
1.思春期の健康課題と保健師活動
2.成熟期:妊娠・出産に伴う保健師活動
3.更年期の健康課題と保健師活動
E 支援のニーズが高い対象の健康課題と支援 (中谷芳美)
1.心身障害児などを対象とする支援の制度
2.勤労女性を対象とする支援の制度
3.子どもの虐待,女性への暴力
4.ひとり親家庭の現状と支援
5.外国人母子などの健康問題と支援
6.地域のサポートシステム・社会資源
2章 成人保健活動,生活習慣病対策
A 成人保健医療福祉の動向 (加澤佳奈)
1.成人保健とは
2.成人保健医療福祉の変遷
3.成人保健医療福祉施策と保健活動
B 成人保健における健康課題と支援 (加澤佳奈)
1.成人期のライフステージに応じた健康課題と支援
2.対象に応じた成人保健活動の進め方
3.成人期における疾患の予防と支援
4.成人期における発症率が高い疾患の予防
5.地域・集団の特性に応じた地域ケアシステム
3章 高齢者保健医療福祉活動
A 高齢者保健医療福祉の動向 (米澤洋美)
1.高齢者保健医療福祉の基本理念
2.高齢者の保健医療福祉施策の変遷
3.高齢者の保健医療福祉施策と保健師活動
B 高齢者の健康課題と支援 (米澤洋美)
1.高齢者の健康と生活特性
2.高齢者の健康課題と支援
3.認知症高齢者と家族への支援
4.エンドオブライフ期にある高齢者と家族
5.複数の疾患をかかえる高齢者
6.独居,高齢者のみ世帯
7.自立した生活を維持するための生活支援
8.介護予防・フレイル予防と支援
4章 精神保健医療福祉活動
A 精神保健医療福祉の動向 (吉岡京子)
1.精神保健の理念と変遷
2.精神保健医療福祉施策
B 精神保健にかかる健康課題と支援 (吉岡京子)
1.精神保健における保健師の支援
2.早期発見・早期治療・早期退院による経過の短縮
3.生活のしづらさや困難さへの支援
4.日常生活における自立支援に向けたしくみ
5.社会復帰・地域生活支援
6.地域ケアシステムの構築
7.共通の課題をもつ小集団への支援
C 心の健康課題と支援 (吉岡京子)
1.思春期における心の健康課題
2.社会生活における健康課題(依存,うつ,自殺)への支援
3.地域に暮らす精神疾患をもつ人々への支援の特徴
5章 障害者(児)保健医療福祉活動
A 障害者(児)の保健医療福祉の動向 (石川志麻)
1.障害者(児)保健の理念と変遷
2.障害者(児)の保健医療福祉施策
B 障害者(児)の健康問題と支援 (石川志麻)
1.健康状態の評価と支援
2.二次障害・合併症予防
3.障害者サービスの調整,地域ケアシステムの構築
4.重複障害者と家族への支援
5.小集団への支援
6.障害者(児)の住環境・地域環境の整備
6章 難病保健活動
A 難病対策の動向 (小川一枝)
1.難病対策の歴史的変遷
2.難病保健施策と保健師活動
B 難病患者への支援・保健活動 (小川一枝)
1.難病患者と家族の特徴
2.患者・家族への支援
3.地域ケアシステムの構築
7章 感染症保健活動
A 感染症対策の動向 (髙畑陽子)
1.感染症保健活動の理念,感染症対策の変遷
2.感染症対策の体制
B 感染症保健施策と保健師活動 (髙畑陽子)
1.感染症予防
2.感染症法に基づく施策と保健師活動
3.予防接種法に基づく施策と保健師活動
C 疾病管理 (鈴木千智)
1.新興・再興感染症と感染症予防
2.結核
3.HIV感染症・エイズ・性感染症
4.腸管出血性大腸菌感染症
5.肝炎
8章 歯科口腔保健活動
A 歯科口腔保健の動向 (堀口逸子)
1.歯科口腔保健の理念と変遷
2.歯科口腔保健に関する統計
B 歯科口腔の健康の保持と歯科保健活動 (堀口逸子)
1.ライフサイクル・健康レベルに応じた歯科保健対策
2.歯科口腔の健康の保持と歯科保健活動
9章 学校保健
A 学校保健の基本 (鎌塚優子)
1.学校保健とは
2.学校保健の動向
3.学校保健の制度としくみ
B 学校保健における健康課題への対策 (齊藤理砂子・鎌塚優子)
1.発達段階別にみる対象の特徴と健康課題への対策と支援
2.幼児・児童および生徒の健康課題への対策と支援
3.特別支援教育と特別な支援を要する子どもへの対策と支援
4.学校保健活動の展開と養護教諭の職務
10章 産業保健
A 産業保健の基本 (中谷淳子)
1.産業保健の目的と産業保健活動
2.産業保健における保健師の役割・機能
3.日本における産業保健の歴史
4.産業構造の変遷
5.産業保健の制度とシステム
B 産業保健における健康課題への対策と支援 (中谷淳子)
1.労働衛生の現状
2.産業保健における健康課題への対策と支援
3.多様化する労働者および雇用形態への対応
4.産業保健活動の展開
11章 健康危機管理
A 健康危機管理 (尾島俊之)
1.健康危機管理の理念と目的
2.さまざまな要因による健康上の危機的影響
3.リスクマネジメントの過程
4.保健師などの役割
B 感染症集団発生時の保健活動 (大木幸子)
1.感染症調査
2.集団発生時の保健活動
3.平常時における感染予防対策
C 災害保健活動 (今福恵子)
1.災害および災害保健活動における基本
2.災害支援の法・制度およびシステム
3.各災害サイクルにおける災害対策と保健師活動
INDEX
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