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精神科レジデントマニュアル 第2版

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精神科レジデントや若手精神科医が日常的に遭遇する精神症状・疾患や診療場面で直面する諸問題への対応などについて、コンパクトにまとめ、気になる事柄をすぐにその場で参照できるマニュアルの改訂第2版。

*「レジデントマニュアル」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ レジデントマニュアル
編集 三村 將
編集協力 前田 貴記 / 内田 裕之 / 藤澤 大介 / 中川 敦夫
発行 2022年03月判型:B6変頁:380
ISBN 978-4-260-04932-0
定価 4,180円 (本体3,800円+税)

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第2版 序

 2017年3月に発行した『精神科レジデントマニュアル』は,幸いにも多くの読者を得ることができました.発行から約5年が過ぎ,この間精神科を取り巻く社会状況は大きく変化し,また疾患の捉え方や診療面での進歩は目を見張るばかりです.加えて2020年度の臨床研修より精神科での研修が必修となりました.このような変化を踏まえ,このほど本書を改訂する運びとなりました.
 改訂にあたっては,「精神科レジデントや若手精神科医が日常的に遭遇する精神症状・疾患や診療場面で直面する諸問題への対応などについて,コンパクトにまとめ,何かあればすぐにその場で参照できる書籍を目指す」という初版の編集方針を踏襲し,実践に役立つ情報を初版以上に簡潔でわかりやすく記載するとともに,各項目のアップデートを図り,内容の充実を目指しました.

 大きな変更点としては,近年重要度の高まる精神科リエゾンチームは,精神科研修でも必須とされていることから,初版では小項目の1つであった「コンサルテーション・リエゾン」を第8章として独立した章立てとしました.初版に掲載した「コンサルテーション・リエゾン」に関連する項目を本章にまとめるとともに「薬剤性精神症状」「精神障害のある人の周産期の支援・薬の使い方」の項目を新たに追加しています.

 いま現在,2年前から続くCOVID-19がいまだに収束の気配が見えません.人びとの心がじわじわと蝕まれていくなかで,「よき精神科医」の役割はますます重要性を増してきていると感じています.私が本書に込めた思いは,次ページに綴った「初版の序」から変わることはありません.読者の皆さんは今後,精神科医として多くの知識や経験を積み重ねていくことになりますが,一方でよき精神科医とはどのような存在であるかという問いをいつまでも忘れずに持ち続けてほしいと思います.

2022 年1 月
三村 將

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第1章 精神科診療における7つの心得
 精神科診療における7つの心得

第2章 シチュエーションに応じた対応のコツ
 当直――精神科救急
 外来
  ①初診
  ②再診
 閉鎖病棟
 開放病棟
 家族対応
 子どもの診察

第3章 検査,評価
 画像検査
 血液検査
 脳波検査
 脳脊髄液検査
 心理検査
 神経心理学的検査
 評価尺度

第4章 診断
 予診
 面接の進め方
 従来診断
 操作的診断

第5章 治療
 精神療法
 薬物療法
 精神科リハビリテーション
 電気けいれん療法
 経頭蓋磁気刺激療法

第6章 主要症候,主訴
 意識障害――せん妄,アメンチア
 通過症候群
 自殺念慮(希死念慮)
 攻撃的言動,暴言,暴行
 衝動性
 幻覚・妄想
 自殺念慮を伴う妄想――微小妄想など
 解体症状
 緊張病症状
 感情の乏しさ――抑うつ,アンヘドニア,感情鈍麻,アパシー
 気分の高揚
 抑うつ状態
 不安,恐怖
 パニック発作
 強迫――強迫観念,強迫行為
 ひきこもり
 解離,変換(転換)
 無言――拒絶,緘黙,昏迷
 嗜癖,依存
 身体不定愁訴
 食行動の異常
 不眠,過眠
 健忘
 失語,失行,失認
 前頭前野症状

第7章 疾患
 統合失調症
 うつ病/大うつ病性障害
 双極性障害
 不安症群
  ①社交不安症/社交不安障害(社交恐怖)
  ②パニック症/パニック障害
  ③広場恐怖症
  ④全般不安症/全般性不安障害
 強迫症,ためこみ症
 心的外傷後ストレス障害,急性ストレス障害
 適応障害
 解離症群/解離性障害群
 身体症状症および関連症群
 パーソナリティ障害群
 摂食障害群――神経性やせ症,神経性過食症
 睡眠-覚醒障害群
 物質関連障害群
  ①アルコール関連障害群
  ②鎮静薬,睡眠薬または抗不安薬関連障害群
  ③違法薬物,危険ドラッグなどの薬物依存
 認知症疾患――四大認知症とその他の器質性疾患
 てんかん
 症状性精神疾患
 神経発達症群
  ①自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害
  ②注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害
  ③知的能力障害(知的発達症/知的発達障害)

第8章 コンサルテーション・リエゾン
 コンサルテーション・リエゾンの基本
 身体疾患による精神症状の評価と対応
 せん妄の診断と治療
 緩和ケアにおける精神医学
 臓器移植と精神医学
 女性精神医学――妊娠・周産期,月経関連
 薬剤性精神症状
 精神障害のある人の周産期の支援・薬の使い方

第9章 諸問題への対応
 困難な患者
 詐病
 死別反応/悲嘆
 自殺とポストベンション
 ライフサイクルと精神ケア
 虐待
 自動車運転
 外国人患者への配慮と対応

第10章 覚えておきたい法律・制度
 精神保健福祉法
 障害者総合支援法,障害年金制度など
 知的障害者福祉法,発達障害者支援法
 触法患者への対応
 成年後見制度

第11章 多職種連携
 チーム医療のポイント
 薬剤師との連携
 カンファレンスの進め方
 医療者のセルフケア――陰性感情(逆転移含む)の扱い方,バーンアウト

第12章 医療分野以外との連携
 保健所,児童相談所との関わり方
 司法との関わり方
 教育現場との関わり方
 職場(民間企業など)への関わり方――産業メンタルヘルス

付録
 代表的な評価尺度
 診断書,紹介状の書き方

索引

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