栄養 薬理 第17版

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・新カリキュラムにおける「薬理」の授業時間増を受け、旧版の「医薬品の医療事故防止対策」を「医薬品に関する医療事故対策と看護の役割」として拡充しました。
・薬物療法の際に看護職が身につけておきたい「看護のポイント」についても記述を拡充しています。
・そのほか、全体的に図表を増やし、医薬品の作用と使用法についての説明がよりわかりやすくなりました。
・各章末に復習問題を掲載中。

シリーズ 新看護学 2
著者代表 中村 丁次
発行 2022年01月判型:B5頁:364
ISBN 978-4-260-04703-6
定価 3,080円 (本体2,800円+税)

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    2022.01.12

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はしがき

看護を取り巻く環境
 私たちを取り巻く社会は目ざましい発展をとげ,治療法や医療技術,医療情報処理装置などの進歩も日々とどまるところを知らない。しかし一方では,高齢化・少子化の著しい進行と疾病構造の変化,労働力人口の逓減,世界規模での経済的な環境の変化など,広く社会構造に根ざし,医療界に波及する大きな問題が重くのしかかってきている。
 それに伴って保健医療においても,法律・制度面だけでなく,業務の内容・運用や従事者の教育方針に関して真剣な検討や対応を迫られており,看護業務あるいは看護教育のあり方にもその影響が及びはじめている。
 このように情勢が大きくかわろうとしているいま,みなさんは「看護」という専門領域に進もうとしている。

看護の役割と専門基礎分野
 看護とは,「病んでいる」人,つまり患者を対象とし,その生命の維持,健康への回復を援助する専門業務である。そのような患者を対象としたとき,看護技術を単に覚えたというだけでは,本当の看護は実践できない。患者の身体の内部で生じている異常の意味を科学的に理解し,患者が示す症状や状態がなにに,どのように由来するのかを追究しようとする姿勢が,看護実践の背景として必要とされるのである。
 専門基礎分野は,医学・生物学領域の知識の習得を通して,患者を正しく,正確に見る基礎を養うことを目的としている。学ぶ内容は,正常な人体のしくみ(身体の構造・解剖)とはたらき(機能・生理),およびそれらが異常をきたした場合(疾患),異常のおこり方や原因(病態生理),あるいは疾患からの回復を促進する方法(治療)などである。また,看護を行うにあたっては,保健医療福祉のしくみや,看護に関係する法律について学ぶことも重要である。
 本書をもとに十分に学習し,しっかりとした知識を土台として,病む人の状態が理解でき,よい看護のできる看護職者になられることを願ってやまない。

改訂の経過とカリキュラムの変遷
 本書は,1970(昭和45)年に准看護学生のための教科書として初版が刊行された。以来,その役割とその重要性に鑑みて,医学・看護学および周辺諸科学の発展・分化や,社会の変化などをいち早く読み取りながら,看護の質の向上に資するべく定期的に改訂を重ねてきた。あわせて,学習者の利便を考慮しながら,記載内容の刷新・増補,解説の平易化をはかり,より学びやすい教科書となるように努めてきた。幸い,このような編集方針は全国の教育施設から評価をいただき,本書を幅広く利用していただくこととなった。
 2022(令和4)年度より適用となる新カリキュラムでは,これまで専門基礎分野に設定されていた「看護と倫理」および「患者の心理」が専門分野へと統合された。また「感染と予防」が「疾病のなりたち」に包含され,「薬理」は時間数が倍増された。
 これら専門基礎分野を担う『新看護学』の各巻は,准看護師教育の基本的考え方にあげられている「保健・医療・福祉チームにおける各職種の役割を理解し,准看護師としての役割を果たす基礎的能力」が養えるよう,構成や情報量を考慮して改訂を進めている。

改訂の趣旨
 本書で扱う「栄養」「薬理」は,健康のもととなる栄養と,疾病の回復に必要な薬物について,看護を実践するうえで基礎となる知識を十分に学べる内容とした。
 「栄養」では,基礎的な「栄養素の種類とはたらき」から,臨床に即した実践的な「病院食」や「栄養食事療法」まで,栄養に関する知識を幅広く学べる内容とした。
 「薬理」では,現場に即した最新の薬物が記述されているか全面的に見直した。また,今回のカリキュラム改正で授業時間が大きく増えたことをふまえ,各治療薬の取り扱い・看護のポイント,医療安全上の注意点を中心に,大幅な加筆を行った。
 なお,編集にあたって,文中での表現の煩雑さを避けるため,特定の場合を除いて看護師・准看護師に共通する事項は「看護師」と表現し,准看護師のみをさす場合には「准看護師」として示した。
 本書は今後とも,有用で使いやすい教科書を目ざしていく所存である。本書を准看護師教育にご活用いただき,各位の忌憚ないご意見をお寄せいただければ幸いである。

 2021年12月
 著者ら

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栄養
 第1章 栄養・食生活と看護
 第2章 栄養素の種類とはたらき
  A.タンパク質
  B.脂質
  C.糖質
  D.食物繊維
  E.ビタミン
  F.ミネラル
  G.水
 第3章 栄養素の消化・吸収・代謝
  A.消化器系の機能
  B.食物摂取と消化・吸収・代謝
 第4章 エネルギーの摂取と消費
  A.食品のエネルギー
  B.体内のエネルギー
  C.エネルギー消費
 第5章 病院食
  A.病院食の概要
  B.医療と食事
 第6章 栄養食事療法
  A.循環器疾患の栄養食事療法
  B.消化器疾患の栄養食事療法
  C.腎臓疾患の栄養食事療法
  D.栄養・代謝疾患の栄養食事療法
  E.その他の栄養食事療法
 第7章 特殊栄養法
  A.経腸栄養法(EN)
  B.静脈栄養法(PN)
 第8章 日本人の食事摂取基準

薬理
 第1章 薬物に関する基礎知識
  A.薬物と医薬品
  B.薬物の作用
  C.薬物の適用
 第2章 医薬品に関する医療事故対策と看護の役割
  A.医療事故
  B.医薬品側の要因と対策
  C.看護師側の要因と対策
  D.医薬品情報
  E.組織側の要因と対策
 第3章 抗感染症薬
  A.抗菌薬(抗生物質・合成抗菌薬)
  B.抗真菌薬
  C.抗ウイルス薬
  D.抗寄生虫薬(抗原虫薬・抗蠕虫薬)
 第4章 抗悪性腫瘍薬
  A.おもな抗悪性腫瘍薬
  B.抗悪性腫瘍薬の副作用
 第5章 免疫・炎症反応に関連する薬物
  A.免疫抑制薬
  B.リウマチ治療薬
  C.抗ヒスタミン薬
  D.抗アレルギー薬
  E.抗炎症薬・解熱鎮痛薬
  F.ワクチン・抗毒素
 第6章 末梢神経系に作用する薬物
  A.自律神経系の生理と機能
  B.交感神経作用薬
  C.副交感神経作用薬
  D.神経筋接合部遮断薬・局所麻酔薬
 第7章 中枢神経系に作用する薬物
  A.全身麻酔薬
  B.催眠薬・抗不安薬
  C.精神・神経系用薬
  D.抗てんかん薬
  E.認知症治療薬(抗認知症薬)
  F.パーキンソン病・症候群治療薬
  G.オピオイド鎮痛薬
 第8章 循環器・血液系に作用する薬物,血液製剤
  A.循環器系に作用する薬物
  B.血液系に作用する薬物
  C.血液製剤
 第9章 呼吸器・消化器系に作用する薬物
  A.呼吸器系に作用する薬物
  B.消化器系に作用する薬物
 第10章 泌尿器・生殖器系に作用する薬物
  A.泌尿器系に作用する薬物
  B.生殖器系に作用する薬物
 第11章 物質代謝に作用する薬物
  A.視床下部ホルモン・下垂体ホルモン
  B.甲状腺ホルモン・副甲状腺ホルモン・骨粗鬆症治療薬
  C.膵臓ホルモン・糖尿病治療薬
  D.脂質異常症治療薬
  E.痛風・高尿酸血症治療薬
  F.ビタミン
 第12章 外用薬
  A.おもな皮膚科用薬
  B.おもな眼科用薬
 第13章 薬物中毒とその処置
 第14章 漢方薬
 第15章 消毒薬
  A.消毒薬の分類
  B.各種の消毒薬
 付章 輸液

付録 日本人の食事摂取基準(2020年版)抄録
さくいん

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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

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    2022.01.12