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英和・和英 眼科辞典 第2版

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本邦初、単独執筆者による『英和・和英 眼科辞典』改訂第2版。眼科領域だけではなく、眼科学を学ぶうえで必要とされる関連知識(内科学、外科学、光学・理工学、神経学、疾患・症候群、薬学、細菌学)を網羅し、約22,000語を収録。「ことばの辞書」と「ことがらの事典」を融合した、的確、簡潔な説明が特徴。眼科医、眼科コメディカルなど、眼に関わる医療関係者必携の1冊。

大鹿 哲郎
発行 2021年04月判型:B6変頁:1002
ISBN 978-4-260-04332-8
定価 7,700円 (本体7,000円+税)

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第2版 序

 「英和・和英眼科辞典」の初版が出版されてから23年が経過した.本書は,眼科学で使用される英語用語を幅広く取り上げ,訳語と内容の簡略な説明を付けることにより,日常の医療活動に役立つコンパクトで,かつ時代の要請に応えうる眼科辞典を作るという企図で編纂したものであった.初版は幸いにも多くの利用者の好評を得て,版を重ねることが出来た.
 その後,眼科学を取り巻く進歩は著しく,そこで使用される用語にも幾多の変化が生じた.新しい病態・検査・術式を表現する用語が登場し,また従来からある用語に新しい定義が付与されることもあった.そこで今回,初版の内容を大幅に見直すと共に,多数の新用語を加えて最新の進歩を反映すべく,第2版を刊行することにした.今回新たに収録した用語は,約5,000語に上る.巻末の付録も,大幅にアップデートした.
 言葉は,記号を論理化し,多様な意味を表現する手段である.現象や概念を共通の言葉で正しく表現することにより,我々は自らの意志を伝え,共通の場で論じ合うことができる.自然科学においては,とくに言葉に客観性が求められる.共通の言語を定義する用語集の必要性がここにある.用語それぞれの定義や概念を,常に明確にしておくことの重要性は,複雑性を増す現代の科学において,一層高まっている.
 初版の序に記したように,辞典の編纂にはまこと限りがなく,発刊をもって終着点とはとても言えるものではない.世に聞こえた過去の多くの事例と同様,修正,訂正が必ず必要であろう.また,用語は生き物であり,時代に合わせて改良されるべきものである.初版では,多くの利用者の皆様から貴重なご指摘を受け,改訂に反映することが出来た.この場を借りて厚く感謝申し上げる.第2版も同様に,利用者の皆様の温かい洗礼によって,育てて頂ければと願う.

 2021年1月
 大鹿哲郎

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略語一覧

1 呼吸器疾患診断へのアプローチ
 A 問診と身体所見の取り方
  1 呼吸器疾患における問診と身体所見の取り方
  2 典型的な聴診所見
 B 呼吸器疾患と自覚症状
 C 呼吸器疾患診断に必要な検査
  1 X線検査
  2 動脈血液ガス分析
  3 喀痰検査
  4 胸腔穿刺・胸水検査
  5 気管支鏡検査
  6 胸腔鏡検査
  7 超音波検査
  8 呼吸機能検査
  9 血液化学検査
  10 MRI・血管造影・核医学検査
  11 呼吸器感染症の迅速診断法
  12 呼吸器腫瘍における腫瘍マーカー

2 呼吸器救急の実際
 A 主要な呼吸器救急疾患への対応
  1 大量喀血
  2 喘息発作
  3 COPDの増悪
  4 急性呼吸促迫症候群
  5 急性肺血栓塞栓症
  6 気胸
  7 溺水
  8 急性上気道閉塞
  9 胸部外傷・血胸
  10 高地肺水腫
 B 呼吸器救急での基本的治療
  1 初期酸素療法
  2 人工呼吸器の初期設定
  3 循環管理(カテコールアミンの使用法)
  4 気管支鏡を用いた治療
  5 胸腔ドレナージ

3 主な呼吸器疾患の診断と治療
 A 肺感染症
  1 かぜ症候群・上気道炎,インフルエンザ
  2 市中肺炎
  3 COVID-19
  4 院内肺炎(日和見肺炎を含む)
  5 HIV感染症に合併する肺病変
  6 肺結核
  7 肺非結核性抗酸菌症
  8 肺真菌症
  9 膿胸
  10 ワクチン
 B 気道疾患
  1 慢性咳嗽
  2 喘息
  3 喘息発作
  4 COPD(慢性閉塞性肺疾患)
  5 COPDの急性増悪
  6 びまん性汎細気管支炎/気管支拡張症
  7 禁煙指導
 C 肺腫瘍
  1 肺癌
  2 癌の緩和ケア
  3 転移性肺腫瘍,癌性胸膜炎
  4 良性肺腫瘍(前癌病変・頻度の少ない悪性腫瘍・鑑別を要する病変を含む)
  5 縦隔腫瘍
 D 胸膜疾患
  1 胸膜炎
  2 悪性胸膜中皮腫
 E 肺血管疾患
  1 急性血栓塞栓性肺高血圧症
  2 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
  3 肺動静脈瘻
  4 肺高血圧症(肺動脈性肺高血圧症,呼吸器疾患に伴う肺高血圧症など)
 F びまん性肺疾患
  1 特発性間質性肺炎(原因不明の間質性肺炎)
  2 好酸球増多性肺疾患
  3 サルコイドーシスとその他の肉芽腫性疾患
  4 薬剤性肺障害
  5 放射線による肺障害
  6 肺血管炎症候群
  7 膠原病関連肺疾患
  8 職業性・環境性肺疾患
  9 肺胞蛋白症
  10 リンパ脈管筋腫症
  11 喫煙関連間質性肺炎
  12 進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)
 G 睡眠呼吸障害

4 慢性呼吸不全の診断と治療へのアプローチ
  1 慢性呼吸不全の診断と治療
  2 肺高血圧症・右心不全への対応
  3 在宅酸素療法と在宅人工呼吸療法
  4 呼吸リハビリテーション

5 呼吸器疾患と社会とのかかわり
  1 地域福祉資源との提携
  2 呼吸器関連の申請書を作成するのに必要な資料

索引

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読者とともに成長。ネット検索よりも容易な情報選択。
書評者:園田 康平(九大教授・眼科学)

 いつの頃からかあまり辞典を引かなくなった。重たい辞典を引っ張り出し,目的の言葉にたどり着くより,目の前のパソコンのポータルサイトに知りたい語句を打ち込んだら,情報が雨あられと手に入る。グーグルの音声認識ボタンを押し,スマートフォンの前でひとこといえば,事足りてしまう。こんな時代に辞典が必要なのか? そのように考えている人は多いと思う。

 本書は1998年に初版が出版され,23年の月日を経て,今回改訂が行われた。初版は眼科学で使用される英語用語を幅広く取り上げ,訳語と簡略な内容説明をつけることにより,日常の医療活動に役立つコンパクトで,時代の要請に応え得る眼科辞典を作るという意図で編纂された。改訂までの間,多くの読者を獲得し,愛され,多くの診療所で,診療室の小脇に日常的に置かれ参照される存在になった。

 あらゆる医学分野がそうであるように,眼科学の進歩は目覚ましく,1年もたつと目新しい言葉が乱立する。眼科学の中でも,自分の専門分野についてはフォローできても,非専門分野になると全く話についていけない。初版が出版された時,そのような「焦り」を感じはじめた読者に,1998年時点での眼科関連知識を網羅し得たところが,本書が愛されたゆえんであると思う。本書は大鹿哲郎先生の単独執筆であり,その眼科的見識と情報ネットワークがないと成立し得なかった。本書を企画された当時,大鹿先生はまだ30歳代だったと思われるが,卓越した先見の明があった。

 今回の改訂第2版の紹介文に「眼科領域だけではなく,眼科学を学ぶうえで必要とされる関連知識(内科学,外科学,光学・理工学,神経学,疾患・症候群,薬学,細菌学)を網羅し,約22,000語を収録。『ことばの辞書』と『ことがらの事典』を融合した,的確,簡潔な説明が特徴」とある。私はその通りだと思うが,もう一つ指摘したいのは,大鹿先生は第2版の改訂に当たり,読者からの投稿を大事にされたことだ。「言葉は時々刻々と変わる生き物である」という考えの下に,読者の声を生かされたことは,新しい言葉をタイムリーに網羅し,本書を改良するのに重要なプロセスであったと感じる。

 初版出版当時と違い,ネット社会が進行した現在,辞典に求められるのは,物理的な軽さ・コンパクトさと,真に必要な情報に到達する「早さ」なのだと思う。私は改訂第2版を手に取って,2か月使ってみたが,気がつかないうちにずいぶんと手垢がついてきた。どうしてか? 感じたことは,ポータルサイト検索よりも,「情報の選択が容易」なことである。オンラインで語句検索し得ても,信憑性の高い情報を取捨選択するには結局時間がかかるのである。これこそ23年間,読者とともに本書が成長してきた証であり,情報社会における眼科学に必要な過程なのだと感じた。本辞典はこれからも読者とともに改訂が繰り返され,眼科学のエッセンスをタイムリーに伝える存在であることを願ってやまない。


本書一択。どこにでも持ち運べる「本格眼科辞典」
書評者:根岸 一乃(慶大学教授・眼科学)

 不勉強ながら,私は『英和・和英 眼科辞典』なる本があることをつい最近まで知らなかった。正直なところ,眼科の正式用語については,日本眼科学会のWebサイトの「眼科用語集」で調べれば十分だと思っていた。したがって,本書を見かけたとしても,おそらく実際に手にとってみることはしなかっただろう。

 しかし,あるきっかけから本書を拝読したら,その考えは180度変わった。“英和・和英”というタイトルの始まりの部分から,勝手に“眼科用語集”だと思っていたが,これはそうではない。用語の和訳・英訳に加え,解説・説明が掲載されている。さらに,眼科領域に加え,内科学,外科学,光学,理工学,神経学,薬学,細菌学,全身疾患・症候群など,広い領域から眼科に関する語彙が収集されている。日本語および英語の眼科用語集と眼科およびその関連領域の辞典の中間に位置する大変便利なもので,一度使い始めると手放せない。

 日進月歩の医療業界においては,辞典編さんの際の用語や項目の取捨選択がそもそも難しい。いくら項目数が多くても,自分が調べたいことが載っていなければ意味がないし,項目数が多すぎてコンパクトさに欠ければ,分厚く重くなってしまい,手軽に調べようという気にはならない。

 本書は,持ち歩き可能な小さいサイズながら,現在使用されている専門用語とその関連事項が収められていて,簡潔に解説されている。使用頻度の低い言葉も網羅的に項目立てされており,同義語の参照ページが入っている。用語集としてはもちろんのこと,(専門書を引っ張り出すほどではないが)基本的な知識を確認したいときにはぴったりである。まさに「痒いところに手が届く」本なのである。私個人は,常に手元に置き,論文や総説執筆の際に頻用している。

 さて,本書は改訂第2版である。第2版では,約5000語が新規収録されているという。さらに,眼科の日常診療で必要となる図表が46点,巻末付録として収録されており,これがまた大変便利である。

 おそらく,著者の大鹿哲郎先生は,この本の改訂に当たり,眼科とその関連領域全てを調査し,近年普及した新語と使われなくなりつつある旧用語をあらためて取捨選択され,それぞれの項目の解説を的確かつ端的に書き上げるように多大な時間を費やされたことと思う。数々の要職をお勤めになり,世界的に活躍されながら,この本を改訂された能力と熱意には舌を巻くばかりである。

 どこにでも持ち運べる本格眼科辞典はこれ一択である。手元において損はない。


眼科とその関連分野の用語・知識を集約したベストの一冊
書評者:辻川 明孝(京大大学院教授・眼科学)

 人は外界からの80%以上の情報を視覚から得ているといわれており,視覚は眼球という器官で受容されます。眼球は直径24mmの小さな器官ですが,結膜,角膜,水晶体,ぶどう膜,硝子体,網膜,視神経などの多くの組織から構成され,独自の役割を持ち,協働しながら視覚情報を得るために機能しています。各組織にさまざまな臨床所見があり,病態があり,病気が生じ得ます。視覚情報に対して人は非常に敏感ですので,わずかな視力の低下,少しの像のゆがみ,色の違い,大きさの違い,目のかすみなどに,すぐに気が付きます。また,小さな異物が入っただけでも角膜の表面に傷がつき異物感を感じるなど,痛み,痒みなどの刺激にも敏感です。そのため,眼球には非常に多くの病気が存在し,詳細に分類されています。先人のたゆまない観察・研究の蓄積により多くの病気が発見され,病態が解明されてきたのです。

 また,眼科診療はものすごいスピードで進化しています。眼科は眼底写真,光干渉断層計,造影検査などの画像検査を多用するため,検査機器の進歩と共に新たな病態・所見が明らかになり,診療に生かされてきました。現在の診療レベルと20年前の診療とではまったく異なったモノになり,眼科の種々の分野別の専門化が進んでいます。そのため,恥ずかしながら,私も自分の専門分野以外のことはあまりわかりませんし,専門分野でも最新のことを全て網羅できているとはいい難いです。

 初版から23年の歳月を経て,今回改訂された『英和・和英 眼科辞典 第2版』では,この期間の新しい内容が完全にアップデートされました。眼科からその周辺の関連分野にかけて2万2000の用語が収録され,英語・日本語の用語の翻訳に加えて,用語の解説が添えられています。眼科関連の用語が網羅されているだけでなく,先人の偉業から最新の情報まで眼科の知識が集約されています。英語の文献を読むとき,眼科に関する用語を調べたいときには何でも用が足りるベストの一冊といえるでしょう。


実物を手に取ってほしい「眼科関連用語のバイブル」
書評者:相原 一(東大教授・眼科学)

 待望の眼科辞典が出た! 23年ぶりの改訂である。この辞典は眼科の用語だけでなく,取り巻く関連分野の用語,略語も網羅しており,その簡潔な解説も秀逸である。著者のめざす「ことばの辞典」+「ことがらの事典」の融合を見事に具現化している。ご存じのようにこの20年余りの眼科学の進歩は目覚ましく,分子生物学の発展に伴う基礎研究,また眼光学,画像解析の発展に伴う臨床研究により,今や他分野と融合した眼科学が醸成の時期を迎えている。伴って眼科関連のことばは膨大な量となっており,初版では当然カバーできておらず正直いって最近は手に取ることがなかった。先輩の大鹿哲郎先生個人編さんである初版の事典のアップデートはそう容易ではないことは明白であったが,何と驚くべきことにこの第2版も先生個人編さんであった。目を疑う仕事量としかいいようがなく,あらためて大鹿先生個人の資質に脱帽する次第である。今回は約5000語を追加し,合計2万2000語以上を網羅している眼科関連用語のバイブルといえよう。いくらITを活用できるといってもそのご尽力は想像を絶する。

 内容を見てみよう。まず,最初の単語は重要だ。英和の初発は,A(axis)軸,とある。眼科専門用語ではないが清々しくてとても良い。ぶれない軸を感じさせる出だしで大鹿先生の姿勢が見て取れる。次はAA(amplitude of accommodation)調節幅,調節力,続いてAACG(acute angle closure glaucoma)急性閉塞隅角緑内障があるのがうれしい。そしてまた,学会名も入っている。AAOや私の分野のWGC(world glaucoma congress)も網羅されている。略語の多い眼科ではとても実用的だ。最後の単語は和英の締めくくりで,ワンピース眼内レンズ(one piece intraocular lens)である。最初と最後が,軸と眼内レンズなのだから,偶然かも知れないがひそやかな大鹿先生の拘りだと私は思っている。首尾一貫しての姿勢が垣間見えてうれしくなる。さらに付録が秀逸だ。実際にはここだけ抜けるようにポケット版でも良いと思うが,最新の法令も含んでおり大変役に立つ。

 あらためて,体裁をみてみよう。初版と比べ2倍近く厚くなったものの,紙厚を抑えて十分コンパクトとなり,手になじむ大きさである。今どき,辞典といえば皆スマートフォンやタブレット端末にダウンロードして調べるのが主流だが,電子書籍には性が合わないアナログ派の私には辞書を引く,探すという動作がしっくりくるし,また暇なときに,ランダムに開いてぱらぱら解説を読むのも楽しい。あえてこの時代に紙の辞典は,あらためて辞典としての魅力をほうふつとさせる。このような感覚は今の若い世代にはないのかもしれないが,眼科辞典としてのこのボリュームと内容とその編さんの努力は手に取ってみないとわからない。ぜひとも実物を手にとって索引してほしいと願う。診療端末や机の横にポンと置いて,次回の改訂まで長年使えるものとなりそうだ。著者も書かれているように,読者の方々からのさらなるアップデートも気軽に受け付けるようなので皆で育ててあげたい。必携の辞典である。

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