臨床放射線医学 第10版

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・画像診断や放射線治療といった放射線医学の分野は、日々刻々と進歩しています。多岐にわたる検査や治療を、患者が安心して受られるように看護を行うためには、看護師も十分に放射線医学に関する知識をもつ必要があります。
・「第1部:画像診断」「第2部:放射線治療」「第3部:放射線防護」の3部構成とし、各検査や治療の原理や基礎知識を十分に理解できるよう、カラーのイラストや写真を豊富に用いながらていねいに解説しました。
・看護領域の著者による解説で、放射線医学における看護の理解を深め、実践につなげます。
・発展的な知識を解説したコラムや巻末資料の用語解説も充実し、資料集としてもご活用いただける1冊です。

*「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。

シリーズ 系統看護学講座-別巻
尾尻 博也
発行 2021年01月判型:B5頁:308
ISBN 978-4-260-04217-8
定価 2,420円 (本体2,200円+税)

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  • 序文
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はしがき

 1895年ドイツの物理学者ウィルヘルム・コンラッド・レントゲンがX線を発見し,この功績により1901年に第1回のノーベル物理学賞を受賞した。レントゲン博士はノーベル賞を除く全ての賞を断り,X線に関する一切の特許を取得しなかったが,これはX線が人類のために広く利用されることを望んだためである。
 X線は発見から125年が経過し,放射線医学の継続的な進歩により,画像による診断,癌に対する治療など,現代医療の重要かつ極めて大きな部分を占め必要不可欠なものとなっている。画像診断では単純X線写真,(放射線テレビ室での)X線透視,CT,PETを含む核医学検査に加えて,放射線を用いない超音波検査,MRIなどを含め,モダリティは多岐にわたる。さらにX線透視を利用した検査・治療であるIVR(インターベンショナル・ラジオロジー)が含まれる。一方,放射線治療も以前は根治可能な疾患は一部に限られ,根治不可能な疾患への姑息的治療としての適応も多かったが,化学療法との組み合わせ(化学放射線療法)やコンピューター技術による病変部位に絞ったきめ細やかな放射線照射などにより,適応疾患のはばも広がった。さらに低侵襲治療の傾向もあり,治療件数は急速に増加してきている。
 画像診断,放射線治療いずれにおいても医療の現場では看護師,医師,放射線技師,事務員等によるチーム医療が行われており,各スタッフが急速に進歩する放射線医学を十分に理解し,それぞれの役割を果たすことが重要である。看護師は各放射線検査,撮影の流れ,検査や治療に必要な薬品や資材,その使用手順,ワークフローを理解した上で,他スタッフと協働して検査を行い,造影剤使用による副作用歴,アレルギー歴などの確認,副作用発現時の対応,IVR治療などでの合併症対応なども求められる。放射線治療では各患者の状態を十分に把握し,受ける(受けている)治療内容および想定される治療効果や合併症などについて理解する必要がある。
 また医療法の改正により2020年度から患者の被ばく管理(被ばく軽減)が強化され,医療放射線安全管理責任者,医療放射線安全管理委員会の設置,放射線医療に関わるスタッフの講習会開催などが必要となった。(看護師を含む)医療従事者,患者に対しては最大限の放射線被ばく防護が図られるべきであり,基礎放射線に対する理解も必要となる。
 本書は,看護学生が現在の放射線医学の重要事項について基礎,臨床両方の側面から包括的に学習できるように編集されたものであり,看護学生諸氏が看護師として医療の現場に出たときに必要となる知識を網羅している。ぜひ広く活用されることを望む。

 2020年9月
 著者を代表して 尾尻博也

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 序章 放射線医学のなりたちと意義
  A 医療における放射線医学の役割
  B 放射線医学の歴史

第1部 画像診断
 第1章 画像診断と看護
  A 画像診断(検査)における看護師の役割
  B 安全性の確保
  C セーフティマネジメントの原則
 第2章 X線診断
  A X線診断の特徴
  B X線診断のなりたち
  C X線検査の実際
  D X線診断
 第3章 CT
  A CTの特徴
  B CT装置と画像のなりたち
  C CT検査の実際
  D CT診断
 第4章 MRI
  A MRIの特徴
  B MRI画像のなりたち
  C MRI検査の実際
  D MRI診断
 第5章 超音波検査
  A 超音波検査の特徴
  B 超音波像のなりたち
  C 超音波検査の実際
  D 超音波診断
 第6章 核医学検査
  A 核医学検査の特徴
  B 核医学検査のなりたち
  C 核医学検査の実際
  D 各種核医学検査の実際と診断
 第7章 IVR・血管造影
  A IVR・血管造影の特徴
  B IVRのなりたち
  C IVRの実際とおもな副作用
  D IVRを受ける患者の看護

第2部 放射線治療
 第8章 放射線治療総論
  A 放射線治療の原理
  B 放射線治療の基礎
  C 正常組織の有害反応
  D 治癒線量・耐容線量と治療可能比
  E 放射線治療の特徴と目的
  F 照射法の種類
 第9章 放射線治療と看護
  A 放射線治療を受ける患者・家族の特徴
  B 放射線治療における看護師の役割
  C 放射線治療に伴う有害反応と看護
 第10章 放射線治療各論
  A 脳腫瘍
  B 頭頸部がん
  C 肺がん
  D 食道がん
  E 乳がん
  F 直腸がん
  G 膵がん
  H 子宮頸がん
  I 前立腺がん
  J 悪性リンパ腫
  K 骨転移・脳転移・上大静脈症候群
  L 小児がん

第3部 放射線防護
 第11章 放射線による障害と防護
  A 放射線障害
  B 放射線防護

用語解説
索引

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