発達過程作業療法学 第3版
作業療法学科のこどもの発達過程/障害の講義に最適なテキスト。ついにカラー化!
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乳幼児から青年までの発達過程の基本内容から、実際の作業療法士のかかわり方まで、わかりやすく解説しています。今版では最近、重要視されている地域でのかかわり方の現状をふまえ、「学校支援」や「就労支援」の項目を新設しました。さらに実践事例の章では脳性麻痺や神経発達症など、重要症例をより詳細に解説し、また新たに「発達性協調運動症」や「強度行動障害」など疾患・障害も事例が追加されました。
*「標準作業療法学」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ | 標準作業療法学 専門分野 |
---|---|
シリーズ監修 | 矢谷 令子 |
編集 | 加藤 寿宏 |
発行 | 2020年12月判型:B5頁:384 |
ISBN | 978-4-260-04082-2 |
定価 | 4,730円 (本体4,300円+税) |
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第3版 序
AI(人工知能)により自動化されない職業として作業療法士が第6位となった(Frey CB, Osborne MA, Technological Forecasting & Social Change 114:254–280, 2017).AIは個別性が高いデータを苦手とするため,個別性を重視する作業療法は自動化されにくいのであろう.個別性に対応するには,創造性,臨機応変さ,共感性といった能力が不可欠であるが,これは作業療法士の最も優れた能力でもある.
作業療法士が身につけなければならない能力は“スキル”と“アート”によって成立すると考えられる.“スキル”は,わざをまねて・学ぶ段階であり,その先に個別性に柔軟に対応できる能力“アート”がある.作業療法の卒前教育は,解剖学,生理学,疾病学,評価学,治療学などで知識や技術を学び,臨床実習で指導者をまねて・学ぶことでスキルを身につける.関節可動域測定や発達検査などが正確にできることは重要なスキルである.
一方の“アート”はスキルに加え,臨床の場において,その時その場で創造性や共感性を駆使し臨機応変に対象児・者に対応できる能力である.アートを身につけるには深く考え学ぶことが必要である.そのためには作業療法の専門基礎科目や専門科目だけでなく,人文・社会学,自然科学,情報学といった幅広い教養を身につけることが重要である.また創造性,臨機応変さ,共感性は1人で学べるものではなく,多くの仲間と意見や考えを共有し合うことで獲得されていく.
本書は第3版となり,カラー化し図表が見やすくなった.また,一段と情報量を多く掲載した.さらに,深く学んでもらうために,臨床の第一線で働く作業療法士に執筆を依頼し,卒前教育(国家試験)レベル以上の最新の内容や応用的な記述を多く含む点に配慮した.
第1章は,発達過程作業療法学の基礎として,理念と目的や作業療法実践のために不可欠な人間発達の知識などについて提示した.理念と目的は,私が作業療法士として学んだ症例を通して解説した.発達過程作業療法の楽しさと責任を感じてもらいたい.人間発達の知識は,マイルストーンの記憶だけでなく,マイルストーン到達のための発達メカニズムを理解することが必要である.発達メカニズムの理解は簡単なことではなく,子どもを観察する能力と教科書や文献から得る知識の双方を深めることで,はじめて可能となる.本書が発達過程作業療法に必要な人間発達の知識を学ぶきっかけとなってほしい.さらに,近年の医療の進歩により作業療法の対象となる児のなかに早産低出生体重の子どもが増えており,彼らを支援するために不可欠な胎児発達の知識も新たに加えた.
第2章は,発達過程作業療法の実践過程について述べた.なかでも治療目標の設定と効果判定については,カナダ作業遂行測定(COPM)やGoal Attainment Scaling(GAS)を含め詳しくていねいに解説した.実践過程のなかで治療目標,特に短期目標の設定は作業療法士の技量が最も問われるプロセスである.治療目標があいまいなものであると治療プログラムも効果判定もあいまいとなる.作業療法が治療である以上,その効果を客観的に検証していくことは当然のことである.本書での学習を臨床に活かすことで,効果判定を含んだ発達過程作業療法の実践過程を確実に行えるようになるであろう.
第3章は,発達過程作業療法の地域支援である.障害の種類や程度にかかわらず,ライフステージを通した切れ目のない支援を行うには,地域支援が不可欠である.この章では,地域支援を担う専門職としての役割と知識について学んでもらいたい.また今回の改訂にあたり,就労を新たに設けた.知的能力障害がない神経発達症児の就労は社会的課題でもある.支援に携わっている作業療法士は少ないが,人・作業・環境の相互交流を支援できる作業療法士が活躍できる場である.また保育所,幼稚園,学校といった教育の場や,放課後や夏休みなどの長期休暇中に学齢期の障害児の支援を行う放課後等デイサービスにかかわる作業療法士も増えている.本書は病院・施設だけでなく,対象児・者のさまざまなライフステージや生活の場で治療・支援ができる作業療法士を目指す学生の役に立つ内容となっている.
第4章は,疾患・障害別の作業療法である.本章の特徴は,疾患・障害の医学的特性,ライフステージにおける臨床像が詳細に解説されていることである.発達過程作業療法の対象は,発達期に受けた障害をもちながら発達をしてきた人である.対象児が現在5歳であっても,15年経てば20歳として生活をしなければならない.そのためには将来を予測し,いま,何を支援するのかが重要となる.今回,新たに強度行動障害を加えた理由も,発達過程をより強調するためである.強度行動障害の多くは,重度の知的能力障害や自閉スペクトラム症により,長年にわたり環境とのかかわりがうまくいかないことが積み重なったことで生じる.強度行動障害を理解することで幼児期や学齢期の作業療法を考えるきっかけとなるであろう.
本書にはGIOとSBO,修得チェックリストがあるが,今回の改訂で修得チェックリストのなかに「グループワークにより作業療法の治療目標を想定できる」,「グループワークにより作業療法計画を企画,作成できる」,「学生どうしで話し合える」などを含めた.これは,1人で考えるのではなく仲間と一緒に考え学ぶことで,より深く考えてほしいというねらいである.答えを,すぐに見つけようとせず,じっくりと読み理解し,わからなければ,別の書籍を調べる,仲間と話し合うなどにより,さらに深く考える.答えを見つけたとしても,さらによい答えがないかを探すために,より深く考える.本書が単に“スキル”を身につけるだけでなく,“アート”につながる書としての役割を果たせることを願っている.
2020年10月
加藤寿宏
AI(人工知能)により自動化されない職業として作業療法士が第6位となった(Frey CB, Osborne MA, Technological Forecasting & Social Change 114:254–280, 2017).AIは個別性が高いデータを苦手とするため,個別性を重視する作業療法は自動化されにくいのであろう.個別性に対応するには,創造性,臨機応変さ,共感性といった能力が不可欠であるが,これは作業療法士の最も優れた能力でもある.
作業療法士が身につけなければならない能力は“スキル”と“アート”によって成立すると考えられる.“スキル”は,わざをまねて・学ぶ段階であり,その先に個別性に柔軟に対応できる能力“アート”がある.作業療法の卒前教育は,解剖学,生理学,疾病学,評価学,治療学などで知識や技術を学び,臨床実習で指導者をまねて・学ぶことでスキルを身につける.関節可動域測定や発達検査などが正確にできることは重要なスキルである.
一方の“アート”はスキルに加え,臨床の場において,その時その場で創造性や共感性を駆使し臨機応変に対象児・者に対応できる能力である.アートを身につけるには深く考え学ぶことが必要である.そのためには作業療法の専門基礎科目や専門科目だけでなく,人文・社会学,自然科学,情報学といった幅広い教養を身につけることが重要である.また創造性,臨機応変さ,共感性は1人で学べるものではなく,多くの仲間と意見や考えを共有し合うことで獲得されていく.
本書は第3版となり,カラー化し図表が見やすくなった.また,一段と情報量を多く掲載した.さらに,深く学んでもらうために,臨床の第一線で働く作業療法士に執筆を依頼し,卒前教育(国家試験)レベル以上の最新の内容や応用的な記述を多く含む点に配慮した.
第1章は,発達過程作業療法学の基礎として,理念と目的や作業療法実践のために不可欠な人間発達の知識などについて提示した.理念と目的は,私が作業療法士として学んだ症例を通して解説した.発達過程作業療法の楽しさと責任を感じてもらいたい.人間発達の知識は,マイルストーンの記憶だけでなく,マイルストーン到達のための発達メカニズムを理解することが必要である.発達メカニズムの理解は簡単なことではなく,子どもを観察する能力と教科書や文献から得る知識の双方を深めることで,はじめて可能となる.本書が発達過程作業療法に必要な人間発達の知識を学ぶきっかけとなってほしい.さらに,近年の医療の進歩により作業療法の対象となる児のなかに早産低出生体重の子どもが増えており,彼らを支援するために不可欠な胎児発達の知識も新たに加えた.
第2章は,発達過程作業療法の実践過程について述べた.なかでも治療目標の設定と効果判定については,カナダ作業遂行測定(COPM)やGoal Attainment Scaling(GAS)を含め詳しくていねいに解説した.実践過程のなかで治療目標,特に短期目標の設定は作業療法士の技量が最も問われるプロセスである.治療目標があいまいなものであると治療プログラムも効果判定もあいまいとなる.作業療法が治療である以上,その効果を客観的に検証していくことは当然のことである.本書での学習を臨床に活かすことで,効果判定を含んだ発達過程作業療法の実践過程を確実に行えるようになるであろう.
第3章は,発達過程作業療法の地域支援である.障害の種類や程度にかかわらず,ライフステージを通した切れ目のない支援を行うには,地域支援が不可欠である.この章では,地域支援を担う専門職としての役割と知識について学んでもらいたい.また今回の改訂にあたり,就労を新たに設けた.知的能力障害がない神経発達症児の就労は社会的課題でもある.支援に携わっている作業療法士は少ないが,人・作業・環境の相互交流を支援できる作業療法士が活躍できる場である.また保育所,幼稚園,学校といった教育の場や,放課後や夏休みなどの長期休暇中に学齢期の障害児の支援を行う放課後等デイサービスにかかわる作業療法士も増えている.本書は病院・施設だけでなく,対象児・者のさまざまなライフステージや生活の場で治療・支援ができる作業療法士を目指す学生の役に立つ内容となっている.
第4章は,疾患・障害別の作業療法である.本章の特徴は,疾患・障害の医学的特性,ライフステージにおける臨床像が詳細に解説されていることである.発達過程作業療法の対象は,発達期に受けた障害をもちながら発達をしてきた人である.対象児が現在5歳であっても,15年経てば20歳として生活をしなければならない.そのためには将来を予測し,いま,何を支援するのかが重要となる.今回,新たに強度行動障害を加えた理由も,発達過程をより強調するためである.強度行動障害の多くは,重度の知的能力障害や自閉スペクトラム症により,長年にわたり環境とのかかわりがうまくいかないことが積み重なったことで生じる.強度行動障害を理解することで幼児期や学齢期の作業療法を考えるきっかけとなるであろう.
本書にはGIOとSBO,修得チェックリストがあるが,今回の改訂で修得チェックリストのなかに「グループワークにより作業療法の治療目標を想定できる」,「グループワークにより作業療法計画を企画,作成できる」,「学生どうしで話し合える」などを含めた.これは,1人で考えるのではなく仲間と一緒に考え学ぶことで,より深く考えてほしいというねらいである.答えを,すぐに見つけようとせず,じっくりと読み理解し,わからなければ,別の書籍を調べる,仲間と話し合うなどにより,さらに深く考える.答えを見つけたとしても,さらによい答えがないかを探すために,より深く考える.本書が単に“スキル”を身につけるだけでなく,“アート”につながる書としての役割を果たせることを願っている.
2020年10月
加藤寿宏
目次
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1 発達過程作業療法学の基礎
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 発達過程作業療法の理念と目的
A 子どもと発達過程作業療法
B 発達過程作業療法の理念と目的——症例を通して
C 子どもの生活年齢と発達年齢の考え方
D 発達障害の定義
II 発達過程作業療法の形成(歴史)と変遷
A 小児リハビリテーション導入前にみる先駆者の働き
B 小児リハビリテーションと発達過程作業療法
C 病院・施設から地域へ——作業療法士に求められる連携(2010年代~令和へ)
III 人間の発達過程と作業療法に必要な知識
A 発達的観点とは
B 作業療法士に必要な発達の知識
C 人の発達段階区分
D 作業療法と発達課題
E 定型発達過程と発達遅滞症状の出現時期
F 発達過程における子どもの作業
IV 発達過程作業療法の対象疾患と発達遅滞症状
A 発達過程の障害とは
B 発達過程作業療法の対象疾患
C 作業療法士が対応する発達遅滞症状
D 発達を促すための対応
V 発達過程作業療法に関連する法規・制度
VI 発達過程の子どもたちに携わる作業療法士の役割と資質
A 作業療法士の役割
B 作業療法士に求められる資質
本章のキーワード
2 発達過程作業療法の実践現場と実践過程および記録
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 発達過程作業療法の実践の場
A 急性期病院(主に新生児~乳児期)
B 地域における支援の場(幼児期~学齢期)
C 学校教育現場
II 発達過程作業療法における基本的実践過程
A 初期評価
B 作業療法の実施
C 再評価
D 最終評価と効果判定
E フォローアップと地域への移行
III 発達過程作業療法における記録
本章のキーワード
3 発達過程作業療法の地域支援
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 病院・施設から地域へ
A 発達に障害がある児の地域生活を支える制度
B 地域リハビリテーションと発達過程作業療法の役割
II 地域支援のシステム
A ライフサイクルに応じた地域支援システムとは
B 地域支援システムを支える法律と施策
C 各ライフサイクルに応じた地域支援システム
III 作業療法士のかかわり
A 病院
B 放課後等デイサービス
C 市町村(子育て支援分野)
D 幼稚園・保育所・学校
E 就労
本章のキーワード
4 発達過程作業療法の実践事例
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 新生児(NICU対象児)
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——小さく生まれたゆみちゃん
B NICUとNICU対象児とは——低出生体重児を主として
C 医学的治療と主要な疾患
D NICUでの作業療法のための概念的基盤
E 作業療法評価
F 作業療法の実践
G 症例を通した作業療法の実際
II 脳性麻痺
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——脳性麻痺痙直型四肢麻痺のそうくん
B 脳性麻痺とは
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
III 知的能力障害
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——発達に遅れがあるけんとくん
B 知的能力障害とは(精神遅滞,知的障害)
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
IV 神経発達症群/神経発達障害群
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 神経発達症群とは
B 神経発達症群の臨床像
C 医学的治療
D 心理・社会的支援
E 作業療法評価
F 作業療法の実践
G 症例を通した作業療法の実際
V 重症心身障害児(者)
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——重い障害のあるCちゃんの思いと母親の悩み
B 重症心身障害児(者)とは
C 作業療法評価:多職種協働——医療・福祉・教育との連携のなかで
D 作業療法の実践:関係性発達の特徴とその支援
E 症例を通した作業療法の実際
VI 強度行動障害
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——行動障害があるりえさん
B 強度行動障害とは
C 医学的治療(医療の役割)と福祉サービス
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
G おわりに
VII 頭部外傷等に伴う高次脳機能障害
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——頭部外傷により高次脳機能障害を呈したまさやくん
B 高次脳機能障害とは(原因,症状など)
C 医学的治療
D 作業療法評価(急性期・回復期・復学の時期)
E 作業療法の実践(急性期・回復期・復学の時期)
F 症例を通した作業療法の実際
VIII 筋ジストロフィー
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——運動機能障害が進行していく鈴木くん
B 筋ジストロフィーとは
C 筋ジストロフィーの分類と特徴
D 医学的治療
E 作業療法評価
F 作業療法の実践
G 症例を通した作業療法の実際
IX 骨関節疾患
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 分娩麻痺——分娩麻痺があるユイちゃん
B 先天性四肢形成不全と切断——先天性四肢形成不全があるジュンくん
C 先天性多発性関節拘縮症——食事と着替えに励んだリンちゃん
X 二分脊椎症
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——二分脊椎症があるヒナちゃん
B 二分脊椎症とは
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
XI 内部障害(心疾患・腎疾患)
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——心疾患(拡張型心筋症)があるあきらくん
B 内部障害(心疾患・腎疾患)とは
C 作業療法評価
D 作業療法の実践
E 症例を通した作業療法の実際
XII 小児がん
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——小児脳腫瘍の治療を受けたこころちゃん
B 小児がんとは
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
本章のキーワード
発達過程作業療法学の発展に向けて
A ていねいに作業療法を行う
B 臨床を研究にする
C 効果判定のための発達過程作業療法評価ツールの開発
D 論文として発表すること
E チーム発達過程作業療法
さらに深く学ぶために
索引
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 発達過程作業療法の理念と目的
A 子どもと発達過程作業療法
B 発達過程作業療法の理念と目的——症例を通して
C 子どもの生活年齢と発達年齢の考え方
D 発達障害の定義
II 発達過程作業療法の形成(歴史)と変遷
A 小児リハビリテーション導入前にみる先駆者の働き
B 小児リハビリテーションと発達過程作業療法
C 病院・施設から地域へ——作業療法士に求められる連携(2010年代~令和へ)
III 人間の発達過程と作業療法に必要な知識
A 発達的観点とは
B 作業療法士に必要な発達の知識
C 人の発達段階区分
D 作業療法と発達課題
E 定型発達過程と発達遅滞症状の出現時期
F 発達過程における子どもの作業
IV 発達過程作業療法の対象疾患と発達遅滞症状
A 発達過程の障害とは
B 発達過程作業療法の対象疾患
C 作業療法士が対応する発達遅滞症状
D 発達を促すための対応
V 発達過程作業療法に関連する法規・制度
VI 発達過程の子どもたちに携わる作業療法士の役割と資質
A 作業療法士の役割
B 作業療法士に求められる資質
本章のキーワード
2 発達過程作業療法の実践現場と実践過程および記録
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 発達過程作業療法の実践の場
A 急性期病院(主に新生児~乳児期)
B 地域における支援の場(幼児期~学齢期)
C 学校教育現場
II 発達過程作業療法における基本的実践過程
A 初期評価
B 作業療法の実施
C 再評価
D 最終評価と効果判定
E フォローアップと地域への移行
III 発達過程作業療法における記録
本章のキーワード
3 発達過程作業療法の地域支援
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 病院・施設から地域へ
A 発達に障害がある児の地域生活を支える制度
B 地域リハビリテーションと発達過程作業療法の役割
II 地域支援のシステム
A ライフサイクルに応じた地域支援システムとは
B 地域支援システムを支える法律と施策
C 各ライフサイクルに応じた地域支援システム
III 作業療法士のかかわり
A 病院
B 放課後等デイサービス
C 市町村(子育て支援分野)
D 幼稚園・保育所・学校
E 就労
本章のキーワード
4 発達過程作業療法の実践事例
GIO,SBO,修得チェックリスト
I 新生児(NICU対象児)
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——小さく生まれたゆみちゃん
B NICUとNICU対象児とは——低出生体重児を主として
C 医学的治療と主要な疾患
D NICUでの作業療法のための概念的基盤
E 作業療法評価
F 作業療法の実践
G 症例を通した作業療法の実際
II 脳性麻痺
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——脳性麻痺痙直型四肢麻痺のそうくん
B 脳性麻痺とは
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
III 知的能力障害
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——発達に遅れがあるけんとくん
B 知的能力障害とは(精神遅滞,知的障害)
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
IV 神経発達症群/神経発達障害群
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 神経発達症群とは
B 神経発達症群の臨床像
C 医学的治療
D 心理・社会的支援
E 作業療法評価
F 作業療法の実践
G 症例を通した作業療法の実際
V 重症心身障害児(者)
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——重い障害のあるCちゃんの思いと母親の悩み
B 重症心身障害児(者)とは
C 作業療法評価:多職種協働——医療・福祉・教育との連携のなかで
D 作業療法の実践:関係性発達の特徴とその支援
E 症例を通した作業療法の実際
VI 強度行動障害
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——行動障害があるりえさん
B 強度行動障害とは
C 医学的治療(医療の役割)と福祉サービス
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
G おわりに
VII 頭部外傷等に伴う高次脳機能障害
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——頭部外傷により高次脳機能障害を呈したまさやくん
B 高次脳機能障害とは(原因,症状など)
C 医学的治療
D 作業療法評価(急性期・回復期・復学の時期)
E 作業療法の実践(急性期・回復期・復学の時期)
F 症例を通した作業療法の実際
VIII 筋ジストロフィー
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——運動機能障害が進行していく鈴木くん
B 筋ジストロフィーとは
C 筋ジストロフィーの分類と特徴
D 医学的治療
E 作業療法評価
F 作業療法の実践
G 症例を通した作業療法の実際
IX 骨関節疾患
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 分娩麻痺——分娩麻痺があるユイちゃん
B 先天性四肢形成不全と切断——先天性四肢形成不全があるジュンくん
C 先天性多発性関節拘縮症——食事と着替えに励んだリンちゃん
X 二分脊椎症
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——二分脊椎症があるヒナちゃん
B 二分脊椎症とは
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
XI 内部障害(心疾患・腎疾患)
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——心疾患(拡張型心筋症)があるあきらくん
B 内部障害(心疾患・腎疾患)とは
C 作業療法評価
D 作業療法の実践
E 症例を通した作業療法の実際
XII 小児がん
GIO,SBO,修得チェックリスト
A 子どもの臨床像——小児脳腫瘍の治療を受けたこころちゃん
B 小児がんとは
C 医学的治療
D 作業療法評価
E 作業療法の実践
F 症例を通した作業療法の実際
本章のキーワード
発達過程作業療法学の発展に向けて
A ていねいに作業療法を行う
B 臨床を研究にする
C 効果判定のための発達過程作業療法評価ツールの開発
D 論文として発表すること
E チーム発達過程作業療法
さらに深く学ぶために
索引
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