事例をとおしてわかる・書ける
看護記録 ファーストガイド
看護記録の悩みと苦手意識、解消します。
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「何をどう書いたらよいかわからず、いつも時間がかかってしまう」「何を伝えようとしているのかがわからない、と言われる」「SOAPのAがうまく書けない」。よい記録を書きたいけれど、悩みや不安がいっぱい。本書は、記録の基本を丁寧に振り返りながら、さまざまな事例の記録を会話形式で楽しく学ぶことができる。「記録を書くのはむずかしい、大変だ」と感じている看護師さんの、苦手意識を解消してくれる1冊!
編集 | 清水 佐智子 |
---|---|
編集協力 | 鹿児島大学病院 看護部 |
発行 | 2018年11月判型:B5頁:160 |
ISBN | 978-4-260-03660-3 |
定価 | 2,420円 (本体2,200円+税) |
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- 目次
序文
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はじめに
本書を手に取っていただき,ありがとうございます。
対象の命をあずかる看護師には,常に「事実を正確に伝える」ことが求められますが,その役割を担うものの1つが,看護記録です。記録は,思いつくままに時間の経過に沿って書けばよいというものではなく,看護の視点で状況や場面を観察し,理解したうえで,論理性というルールにもとづいて書くことが大切です。正確で適切な観察からとらえた事実,そこからのアセスメント,看護の方向性を言語化することを,難しいと感じている看護師は少なくないと考えます。とらえた事実を他者に正確に文章で伝えられるようになるには訓練が必要です。
そこで,本書では「看護記録とは」や「看護における記録の役割」などの基本を丁寧に振り返りながら,事実を書くとはどういうことか,また看護職としてどのようなことを記載する必要があり,どのように書くと伝わりやすいか,どのような書き方が好ましくないのかなどを,事例を交えて解説します。
本書の総論では,最初に,記録の目的や意義,構成要素,法との関連など,記録の基本について解説しています。また,臨床で働く看護師のみなさんに「看護記録にまつわる困ったこと」をヒアリングし,疑問や迷いに答えるお悩み相談型のQ&Aも掲載しています。それらは,みなさんがもつ悩みに近いものがあると思います。さらに,相談を受けることが多いアセスメントについて,「アセスメント再考」の項目を設け,その考え方や具体的な書き方について説明しています。アセスメントを書くことに苦手意識をもっている方にとっては,この項目が役立つでしょう。
各論は,事例をもとに,新人看護師が書いた記録を,先輩看護師が会話形式で指導する形になっています。会話のなかで,先輩看護師がなぜその記録が望ましくないのかを優しく説明したり,後輩看護師と一緒に考えたりしていますので,根拠を理解しながら気軽に読み進めることができるでしょう。
みなさんの日々の実践はとても尊いものです。それらを記録に丁寧に残すことが,みなさんの重要性を社会に示す役割を担っていることを忘れないでください。
本書をお読みいただくことで,みなさんの記録に関する疑問や悩みが解消され,記録に向かう意欲が高まることを願います。
本書の出版にあたり,細やかにご配慮,ご尽力くださった医学書院の木下和治氏と大石橋拓也氏に深くお礼申し上げます。
2018年9月
清水佐智子
本書を手に取っていただき,ありがとうございます。
対象の命をあずかる看護師には,常に「事実を正確に伝える」ことが求められますが,その役割を担うものの1つが,看護記録です。記録は,思いつくままに時間の経過に沿って書けばよいというものではなく,看護の視点で状況や場面を観察し,理解したうえで,論理性というルールにもとづいて書くことが大切です。正確で適切な観察からとらえた事実,そこからのアセスメント,看護の方向性を言語化することを,難しいと感じている看護師は少なくないと考えます。とらえた事実を他者に正確に文章で伝えられるようになるには訓練が必要です。
そこで,本書では「看護記録とは」や「看護における記録の役割」などの基本を丁寧に振り返りながら,事実を書くとはどういうことか,また看護職としてどのようなことを記載する必要があり,どのように書くと伝わりやすいか,どのような書き方が好ましくないのかなどを,事例を交えて解説します。
本書の総論では,最初に,記録の目的や意義,構成要素,法との関連など,記録の基本について解説しています。また,臨床で働く看護師のみなさんに「看護記録にまつわる困ったこと」をヒアリングし,疑問や迷いに答えるお悩み相談型のQ&Aも掲載しています。それらは,みなさんがもつ悩みに近いものがあると思います。さらに,相談を受けることが多いアセスメントについて,「アセスメント再考」の項目を設け,その考え方や具体的な書き方について説明しています。アセスメントを書くことに苦手意識をもっている方にとっては,この項目が役立つでしょう。
各論は,事例をもとに,新人看護師が書いた記録を,先輩看護師が会話形式で指導する形になっています。会話のなかで,先輩看護師がなぜその記録が望ましくないのかを優しく説明したり,後輩看護師と一緒に考えたりしていますので,根拠を理解しながら気軽に読み進めることができるでしょう。
みなさんの日々の実践はとても尊いものです。それらを記録に丁寧に残すことが,みなさんの重要性を社会に示す役割を担っていることを忘れないでください。
本書をお読みいただくことで,みなさんの記録に関する疑問や悩みが解消され,記録に向かう意欲が高まることを願います。
本書の出版にあたり,細やかにご配慮,ご尽力くださった医学書院の木下和治氏と大石橋拓也氏に深くお礼申し上げます。
2018年9月
清水佐智子
目次
開く
総論
看護記録とは
1.看護記録は何のために書くのか
2.看護記録と法との関連
3.看護記録の構成要素と特徴
SOAPによる記録に関するQuestion Time
記録のココが苦手!
先輩看護師の悩みに関するQuestion Time
新人看護師の悩みに関するQuestion Time
アセスメント再考
1.アセスメントとは
2.アセスメントに中範囲理論と研究結果を活用する
3.アセスメント記載時の留意点
各論
インシデント関連(記録形式:経時記録)
(1)転倒・転落
(2)急変
(3)無断外出
(4)誤薬
(5)胃管チューブの自己抜去
(6)血管外漏出
(7)配膳間違い
(8)点滴の流量間違い
患者への教育指導関連(記録形式:SOAP)
(1)糖尿病患者への食事指導
(2)慢性心不全患者への食事指導
患者の状態観察,アセスメント,かかわり関連(記録形式:SOAP)
(1)せん妄
(2)不安
(3)ドレーンの観察
(4)褥瘡
インフォームド・コンセント関連
今後の治療について医師より説明があった場面
看護サマリー
転院時
カンファレンス記録
看護師間カンファレンス
索引
看護記録とは
1.看護記録は何のために書くのか
2.看護記録と法との関連
3.看護記録の構成要素と特徴
SOAPによる記録に関するQuestion Time
記録のココが苦手!
先輩看護師の悩みに関するQuestion Time
新人看護師の悩みに関するQuestion Time
アセスメント再考
1.アセスメントとは
2.アセスメントに中範囲理論と研究結果を活用する
3.アセスメント記載時の留意点
各論
インシデント関連(記録形式:経時記録)
(1)転倒・転落
(2)急変
(3)無断外出
(4)誤薬
(5)胃管チューブの自己抜去
(6)血管外漏出
(7)配膳間違い
(8)点滴の流量間違い
患者への教育指導関連(記録形式:SOAP)
(1)糖尿病患者への食事指導
(2)慢性心不全患者への食事指導
患者の状態観察,アセスメント,かかわり関連(記録形式:SOAP)
(1)せん妄
(2)不安
(3)ドレーンの観察
(4)褥瘡
インフォームド・コンセント関連
今後の治療について医師より説明があった場面
看護サマリー
転院時
カンファレンス記録
看護師間カンファレンス
索引
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