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がん診療レジデントマニュアル 第9版

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国立がん研究センター中央病院・東病院のレジデントが中心となり、最新のエビデンスに基づき、3年毎に改訂しているマニュアルの第9版。分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、抗体薬物複合体の導入により、近年各がん種の治療が大幅に変わってきているが、まずは腫瘍内科の知識の幹となる情報を学んで頂きたい。最新知見の全てを盛り込むことはできなかったが、基本的な知識を学ぶための土台として大いに活用頂きたい。

*「レジデントマニュアル」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ レジデントマニュアル
編集 国立がん研究センター内科レジデント
発行 2022年10月判型:B6変頁:664
ISBN 978-4-260-04976-4
定価 4,950円 (本体4,500円+税)

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第9版の序

 『がん診療レジデントマニュアル』は1997年の初版から25年の年月を経て,このたび第9版を刊行することができた。執筆は国立がん研究センター中央病院と東病院のレジデントとして研鑽する若き腫瘍内科医が担い,編集を両病院のスタッフがする体制は初版から変わっていない。2010年(第5版)にレジデントとして執筆した私も,今版からは編集責任者の長の任を拝命した。
 腫瘍内科の発展に伴い,専門医として学ぶべき知識は指数関数的に増えている。私が専門とする肺がんでは,レジデントとして学んだレジメンの大部分が新規治療に置き換わっただけでなく,細分類によって初回標準治療の種類は10倍以上に増えている。このような新しい知識をまんべんなく掲載するように試みたが,最新の知見も巨人の肩の上に立ってこそ理解できると考え,腫瘍内科医として知ってほしい歴史的な経緯についても紹介している。
 患者に最善の治療をするために持つべき知識は増えたものの,医師として記憶できる知識量を増やすことは困難である。この25年で進歩したのは腫瘍内科だけではなく,インターネットなどの情報技術はそれ以上の革新的な変化があった。いまでは手元のスマートフォンで莫大な情報にすぐにアクセスすることができる。このような新しい時代には,それに応じた情報の扱いが必要となる。まずは知識の幹となる情報を腫瘍内科医として学んでほしい。この知識は自分なりに解釈を加えて,いつでも取り出せる自分の引き出しに整理しておくものである。新しい情報に遭遇したときには,すぐに自分なりの解釈や理解をして,どの引き出しに入れる知識かを確認しておけば,記憶することができなくても,あとですぐに辿り着くことができる。
 執筆中にもとどまることなく増え続ける新しい知見のすべてを盛り込むことはできなかったが,このマニュアルはそのような基本的な知識を学ぶための土台として使ってもらえればと思う。

 2022年9月
 国立がん研究センター中央病院呼吸器内科外来医長 後藤 悌

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略語一覧
凡例

1 がん診療と患者医療者間のコミュニケーション
2 がん薬物療法の基本概念
3 臨床試験
4 肺がん・悪性胸膜中皮腫
   肺がん
   悪性胸膜中皮腫
5 乳がん
6 頭頸部がん・甲状腺がん
   頭頸部がん
   甲状腺がん
7 食道がん
8 胃がん
9 大腸がん
10 肝・胆・膵がん
   肝臓がん
   胆道がん
   膵がん
11 神経内分泌腫瘍・消化管間質腫瘍
   神経内分泌腫瘍
   消化管間質腫瘍
12 婦人科がん
   子宮頸がん
   子宮内膜がん
   卵巣がん(上皮性卵巣がん)
13 泌尿器腫瘍
   腎細胞がん
   膀胱がん/上部尿路がん(腎盂・尿管がん)
   前立腺がん
14 胚細胞腫瘍
15 造血器腫瘍
   急性骨髄性白血病
   骨髄異形成症候群
   慢性骨髄性白血病
   急性リンパ性白血病
   成人T細胞白血病/リンパ腫
   悪性リンパ腫
   多発性骨髄腫
    Memo FLT3-ITDとTKD変異 / CYP3A阻害薬併用時のベネトクラクス減量 / 未治療DLBCLに対するPV-CHP療法
16 骨軟部悪性腫瘍
17 皮膚がん
18 原発不明がん
19 脳腫瘍
20 がん性胸膜炎・がん性腹膜炎・がん性髄膜炎・がん性心膜炎
   がん性胸膜炎
   がん性腹膜炎
   がん性髄膜炎
   がん性心膜炎
21 感染症対策
    Memo COVID-19
22 がん疼痛の治療と緩和ケア
   緩和ケア
   精神的ケア
23 骨髄抑制
24 消化器症状に対するアプローチ
25 腫瘍随伴症候群,抗悪性腫瘍薬の調製・投与方法と漏出性皮膚障害
   腫瘍随伴症候群
   抗悪性腫瘍薬の調製・投与方法と漏出性皮膚障害
26 がん治療における救急処置──オンコロジック・エマージェンシー
27 免疫療法の有害事象
28 がんゲノム医療

付録1 抗悪性腫瘍薬の種類
付録2 抗悪性腫瘍薬の略名

あとがき
和文索引
欧文索引

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がん治療にかかわる全ての医師・メディカルスタッフに
書評者:石岡 千加史(東北大大学院教授・臨床腫瘍学)

 高度化する今日の日本のがん医療には,質の高い医療提供体制が必要であり,その要となるのはがん専門医療従事者です。がん対策基本法の施行(平成19年4月)後,専門医を含むがん専門医療従事者の育成の必要性が社会や国に認識されるようになり,がん薬物療法専門医,放射線治療専門医,緩和医療専門医など学会が主導するがん治療に特化した専門医制度が確立しました。また,がん看護専門看護師やがん関連の認定看護師制度などの専門性の高いメディカルスタッフの育成体制もおおむね確立し,がん専門医療従事者の養成は少しずつ進んできました。しかし,いまだにがん専門医療従事者の配置は地域間格差や医療機関間格差が明らかで,高度化するがん医療と相まって医療水準の質の格差の原因となっています。このため,同法に掲げられる「がん医療の均てん化の促進」は,いまだに解決すべき重要な課題です。

 本書は現場ですぐに役に立つマニュアルとして版を重ね,四半世紀が経ちました。この間,コンパクトながら系統的にまとめられた内容が好評で,主に腫瘍内科をめざす若い研修医やがん薬物療法専門医をめざすレジデントに愛読されてきました。がん専門医療者に求められる知識は,各臓器別,治療法別の知識にとどまらず,がんの疫学,臨床試験,がん薬物療法の基礎知識,集学的がん治療,がんゲノム医療,緩和医療など臨床腫瘍学の幅広い領域にわたります。今回の第9版は,前版までの読みやすくかつ系統的な内容・書式を継承しつつも,疫学データ,標準治療などを最新の内容にアップデートし,さらにがんゲノム医療を新たに章立てしたもので,腫瘍内科医はもとより,がん診療に携わる全ての医師,メディカルスタッフの入門書として大変有用だと思います。さらに若い医療者や学生を育成する指導者のための参考書としても役に立つはずです。

 本書をきっかけに,将来,1人でも多くの若い医師,看護師,薬剤師,遺伝カウンセラー,臨床心理士などの医療者や,学部・大学院の学生ががん専門医療者をめざし,日本のがん医療を支える人材として育つことを期待します。

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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

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