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プロメテウス解剖学 コア アトラス 第4版

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すっかり定番の解剖学アトラスとして定着したコアアトラスの最新版。すでに高い完成度を誇る本書だが、臨床情報をまとめた臨床BOXの拡充をはじめ、読者の読みやすさをさらに向上するための細かいレイアウト変更など、最高峰の座に安住することなく、さらなる高みを目指した意欲的な改訂となった。これまでも、これからも、オールインワンの解剖学アトラスなら、コアアトラスを選べば何も間違いがない。

*「プロメテウス/PROMETHEUS/プロメテウス解剖学」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ プロメテウス解剖学
原著 Anne M. Gilroy / Brian R. MacPherson / Jamie C. Wikenheiser
監訳 坂井 建雄
市村 浩一郎 / 澤井 直
発行 2022年11月判型:A4変頁:784
ISBN 978-4-260-04858-3
定価 10,450円 (本体9,500円+税)

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第4版 訳者序/第4版 まえがき/序言

第4版 訳者序

 『プロメテウス解剖学コア アトラス』の第4版を,解剖学を学習する多くの医学生と医療職の学生のみなさんにお届けする.2005年にドイツで出版された『プロメテウス解剖学アトラス』3巻本は,肉筆の原画とCG技術を組み合わせた高品質の解剖図により高く評価され,世界を席巻した.その3巻本をもとにアメリカで新たに編集された1冊本の解剖学アトラスが本書の原著である.3巻本のプロメテウスに掲載された高品質の解剖図を生かしながら,人体解剖実習での使いやすさを重視して全体の構成を部位別に改め,頁の構成を見開きの形にまとめてある.さらに,理解を助けるための概念的な模式図や,要約の表を多数付け加えて,コンパクトでわかりやすい全く新たな解剖学教材を実現したものである.アトラスと銘打ってはいるが,解剖図だけを配した従来の解剖学アトラスの域をはるかに超えて,これ1冊で解剖学の学習を可能にする統合的な教材となっている.今回の第4版では,各単元の最後の画像診断に関する内容を拡充し,臨床BOXをさらに充実させた.頭頸部の単元では頸部の章を頭部の章の前に移した.さらに腹膜,鼡径部,会陰部など解剖学的に難しい部分の理解を助けるために,記述や図版を改善した.

 21世紀に入って医療が急速に進歩し,新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響もあり,人間の健康と生命を守る医療に対する社会からの期待と要求がますます高まっている.多くの若者が医師とそれに関連する職種を目指して,医学の専門的な知識と技術を学んでいる.人体の構造と機能について知る解剖学は,医学を学ぶための最重要の基礎であり,その教材に対するニーズもますます高まっている.人体の構造そのものが大きく変化するわけではないが,コンピューターによる画像処理や情報技術の発展,さらに画像診断技術の普及を背景に,解剖学の教材も大きく進化し,印象的で理解しやすいものが数多く登場している.『プロメテウス解剖学アトラス』シリーズは,高品質の解剖図と洗練された編集により,圧倒的な迫力と内容をもつ新しい時代の解剖学教材として世界的に高い評価を得てきた.その日本語訳も好評を博し,数多くの読者に迎えられている.

 翻訳にあたっては,解剖学の研鑽を積んだ市村浩一郎と澤井直が日本語訳の作業を行い,坂井が全体に目を通して監訳を担当した.特に3巻本の『プロメテウス解剖学アトラス』の内容および日本解剖学会が定める解剖学用語との整合性に配慮した.日本語訳にあたっては瑕疵がないように細心の注意をしたつもりではあるが,至らぬところは監訳者の責である.

 本書『プロメテウス解剖学コア アトラス』が,多くの学生たちに行きわたり,よりよい医療者となるべくその基礎となる解剖学の学習に役立てていただけることを願うものである.

 坂井建雄

 2022年7月
 八王子の寓居にて
 

第4版 まえがき

 本書Atlas of Anatomyの今回の第4版では,最大の努力を払って人体解剖を明瞭かつ正確に記述したことをわれわれは誇りにしたい.この努力の重要な部分は,新しい共著者にカリフォルニア大学アーバイン校のDr.Jamie C. Wikenheiserが加わったことである.彼は解剖学を愛し,細部に注意を払い,あらゆるレベルの学生に解剖学の精髄を教えるための学識に誇りをもっており,それにより編集陣の適格な一員となり,本書アトラスの継続的な発展を確かなものにしてくれた.
 われわれは前版と同様に,世界中の読者たちからの要望,意見,批判にことごとく対応しようと努力してきた.われわれはいつも,解剖学が変化し続ける科学だと考えている.概念や用語が生み出されると,これを取り上げ,本書アトラスの該当部分を更新する責任を感じる.今回の版での当初の課題は,すでにアトラスに存在する材料を更新し,より明確にすることであった.こうした変更の中で特に大きいのは,自律神経回路の多数の模式図の改訂であった.今回は交感性と副交感性の要素,節前線維と節後線維が統一的に描かれ,明確に区分されるようになった.多くの表についても,内容を再整理し記述を改め,文字を大きくする改善をした.第3版で各部に導入した断面解剖と画像解剖の章は,40枚を超えるMRとCT画像を追加して拡充し,本書アトラスのすべての断面画像と同様に簡略な位置づけ図を新たに添えた.
 今回の版のもう1つの特徴は,複雑な解剖学的概念のために,記述や図式による情報を増やしたことである.ここには,他の画像を補完する模式図や,画像の説明文の拡充や,とりわけ30個ほどの臨床BOX(ほとんどは図入り)を各部に追加したことが含まれる.これらは,機能,病理学,解剖学的変異,臨床的処置,診断技術,胎児発生や年齢変化に関わるものである.
 われわれはまた,解剖学の難しい領域について,章の内容をよりよく編成し,図解を用いて,わかりやすいものにする努力を続けている.前版までに多用した見開き構成は,今回の版でも維持したが,内容の一部を表にしたり,120を超える新しい図と画像を追加したりして,頁構成を改善する努力も行った.今回の版で読者は,2つの領域で大きな変更があったのに気づかれるだろう.腹部と骨盤部では,会陰,腸間膜,腹膜隙に大きく焦点を当てた.鼡径部は学生にとって難しい領域で,新しい画像と表を使って拡充し,会陰構造でも画像の追加と改訂を行った.頭頸部についても大きな改訂を加えた.解剖実習室で通常行われる手順にこれらの材料が揃うようにするために,頸部の章を頭部の章の前に移し,解剖の視点がわかる新しい図版を加えた.海綿静脈洞,翼口蓋窩,側頭下窩,口腔と鼻腔などの領域について,再整理とより明確な図版が追加されたことがわかるだろう.最後に,脳神経系の章の導入として新しく拡充した概観をつけた.
 いつもながら,多くの同僚たちや査読者たちが,これまでの版に重要な意見を返し,不正確さと曖昧さを指摘し,新しい材料へのヒントを分け与えていただいたことに大いに感謝する.
 われわれの努力がどれほどのものであったとしても,それはこの教科書を最後まで完成させる過程のほんの一部である.Thieme社のチーム全体が,この過程全体を通じてわれわれの努力を応援し支援してくれた.最重要の貢献を頂いたJudith Tomat(企画編集者),Delia DeTurris(成果編集者),Barbara Chernow,PhD(製作責任者)には,それぞれの分野で献身的に専門性を発揮し,質の高い原稿を作成するわれわれの能力を信頼していただいたことに感謝したい.

 Anne M. Gilroy
 Worcester, Massachusetts

 Brian R. MacPherson
 Lexington, Kentucky

 Jamie C. Wikenheiser
 Irvine, California

 2019年12月
 

序言

 この解剖学アトラスは,これまで作られた1巻本の人体解剖図譜の中で最も素晴らしいものであると私は思う.これには2つの要素がある.図とその構成の方法である.

 画家のMarkus VollとKarl Weskerは,解剖図の洗練の新しい標準を作り上げた.洗練された半透明の使用と,光と陰の繊細な表現により,読者はあらゆる構造を精確に三次元的に理解することができる.

 著者らは,図の配置を工夫して,学生が人体のイメージを明確に頭の中に作り上げるのに必要な情報の流れを与えている.見開きのそれぞれの頁には,必要な教材が揃っており,経験深く思慮深い教師の手腕をさりげなく見せている.私自身,学生の頃にこの本を使いたかったものだ.それができる今の学生たちをうらやましく思う.

Robert D. Acland
(1941~2016年)

2015年12月
Louisville, KY

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背部
 1.体表解剖
 2.骨,靱帯,関節
 3.筋
 4.血管・神経
 5.断面解剖と画像解剖

胸部
 6.体表解剖
 7.胸壁
 8.胸腔
 9.縦隔
 10.胸膜腔
 11.断面解剖と画像解剖

腹部
 12.体表解剖
 13.腹壁
 14.腹腔
 15.内臓
 16.血管・神経
 17.断面解剖と画像解剖

骨盤と会陰
 18.体表解剖
 19.骨格,靱帯,筋
 20.骨盤腔
 21.内臓
 22.血管・神経
 23.断面解剖と画像解剖

上肢
 24.体表解剖
 25.肩と上腕
 26.肘と前腕
 27.手首と手
 28.血管・神経
 29.断面解剖と画像解剖

下肢
 30.体表解剖
 31.骨盤と大腿
 32.膝と下腿
 33.足首と足
 34.血管・神経
 35.断面解剖と画像解剖

頭頸部
 36.体表解剖
 37.頸部
 38.頭部の骨
 39.頭部・顔面の筋
 40.脳神経
 41.頭部・顔面の血管・神経
 42.眼窩と眼
 43.鼻腔と鼻
 44.側頭骨と耳
 45.口腔・咽頭
 46.断面解剖と画像解剖

脳神経系
 47.脳
 48.脳の血管
 49.機能系
 50.自律神経系
 51.断面解剖と画像解剖

英文索引
和文索引

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