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デジタルマンモグラフィ品質管理マニュアル 第2版

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マンモグラフィを行う施設では、高品質な検査を受診できることを保証しなければならず、そのために機器の日常的・定期的な管理を計画的に実行することが重要になってくる。本書では、受入試験・定期的な管理・日常的な管理の3つが大きな柱となっている。また今回の改訂では、「デジタルマンモグラフィの基礎知識」の項目が新設された。これにより、参考書的な要素が加わった。管理に携わる放射線技師全般に有用。
編集 NPO法人 日本乳がん検診精度管理中央機構
発行 2017年11月判型:A4頁:152
ISBN 978-4-260-03209-4
定価 3,300円 (本体3,000円+税)

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デジタルマンモグラフィ品質管理マニュアルの改訂にあたって

 現在,マンモグラフィはすさまじい勢いでソフトコピー診断に移行しており,ついに検診の場においてもハードコピー診断は減少してきている.こうした状況を見通して,NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会(現 NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構)は2009年にデジタルマンモグラフィ品質管理マニュアルを編纂出版し,品質の維持に努めてきた.それから7年あまりが経過し,ソフトコピー診断化の進行とともにデジタルシステム全体の改良・進歩も著しく,先の品質管理マニュアルの範囲を越えたシステム全体の理解を踏まえた品質管理が求められるようになってきている.
 今回の品質管理マニュアルの改訂は,こうしたデジタルシステムの進歩をとらえたものであり,デジタルマンモグラフィについての基礎知識が充実したものとなっている.われわれの仕事では,理論をよく理解したうえで業務にあたることが求められており,基礎知識の理解と習得は非常に重要である.また,モニタは今回初めて取り上げられた部分であるが,ソフトコピー診断にとっては非常に重要な部分であり,モニタの構造,解像度,輝度・コントラスト比,階調特性・コントラスト応答,白色点,環境照度・輝度比など,踏み込んだ内容が組み込まれたのは非常に喜ばしいことである.
 今回の改訂により,本書はデジタルマンモグラフィ・ソフトコピー診断に対応する系統的な品質管理マニュアルとなったと思われる.本書の改訂にあたっては,NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構の技術委員を中心として,一般社団法人日本画像医療システム工業会の協力をいただいて作り上げられたものであると理解しており,多くの力と時間を費やして完成してくださった諸兄姉に深謝する.
 また,本書はマンモグラフィの社会的使命を理解し遂行されている多くの方々にとって,システムの維持管理や使いこなしにとって必須のものであり,ますます多くの方々が本書を理解し,毎日の,あるいは定期的な品質管理を適切に実践されることを期待するものである.そうした日常を通して,乳がんの早期発見と適切な治療が実現され,乳がん死亡が減少することをともに願うものである.

 2017年9月吉日
 NPO法人 日本乳がん検診精度管理中央機構
 理事長 遠藤 登喜子

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はじめに

1.デジタルマンモグラフィの基礎知識
 1.1 線量測定
  1.1.1 線量計の校正とトレーサビリティ
  1.1.2 線量測定に関する不確かさ
 1.2 デジタル画像
  1.2.1 データ量
  1.2.2 システムの構成
  1.2.3 デジタルマンモグラフィの入出力特性
 1.3 医療画像の標準化
  1.3.1 DICOM規格
  1.3.2 マンモグラフィ画像に関するDICOM情報
  1.3.3 IHEと医療画像運用のガイドライン
  1.3.4 品質管理におけるDICOMデータの取扱
 1.4 画像解析
  1.4.1 Image J
  1.4.2 計測例
 1.5 モニタ
  1.5.1 構造
  1.5.2 解像度
  1.5.3 輝度・コントラスト比
  1.5.4 諧調特性(GSDF),コントラスト応答
  1.5.5 白色点
  1.5.6 環境照度・輝度比

2.受入試験
 2.1 乳房X線撮影装置
  2.1.1 X線装置の機能確認
  2.1.2 乳房圧迫器
  2.1.3 公称焦点寸法
  2.1.4 X線照射野と受像器面との整合性(胸壁端付近の画像欠損確認を含む)
  2.1.5 管電圧の表示精度
  2.1.6 X線出力
  2.1.7 半価層(HVL)
  2.1.8 AEC作動時の再現性,受像器の一様性
  2.1.9 AEC作動時の平均乳腺線量(AGD)
  2.1.10 AEC作動時のCNR
  2.1.11 アーチファクトの確認
  2.1.12 画像歪み
  2.1.13 加算的ラグ効果
  2.1.14 乗算的ラグ効果
  2.1.15 ダイナミックレンジ
  2.1.16 CRシステムのシステム感度
  2.1.17 空間分解能
 2.2 画像表示システム
  2.2.1 全体評価試験
  2.2.2 グレースケール試験
  2.2.3 アーチファクト試験
  2.2.4 輝度均一性試験(測定評価)
  2.2.5 コントラスト応答試験
  2.2.6 最大輝度および輝度比試験
 2.3 イメージャ
  2.3.1 自動濃度補正の確認
  2.3.2 外部濃度計による階調の確認
  2.3.3 画像出力性能

3.定期的な管理
 3.1 X線装置
 3.2 画像表示システム
  3.2.1 輝度均一性試験(目視評価)
  3.2.2 最大輝度および輝度比試験
  3.2.3 照度試験(参考)
 3.3 イメージャ
  3.3.1 自動濃度補正の確認
  3.3.2 外部濃度計による階調の確認
  3.3.3 画像出力性能

4.日常的な管理
 4.1 X線装置の機能確認と清掃
 4.2 画像表示システムの確認と清掃
  4.2.1 画面の清掃
  4.2.2 周囲光
 4.3 イメージャの確認と清掃
  4.3.1 自動濃度補正の確認
  4.3.2 清掃
 4.4 システムの作動確認

付録
 1.用語の解説
 2.主な測定器の仕様などについて
 3.線形性
 4.低コントラスト分解能の試験方法
 5.ファントムの評価方法
 6.コントラスト応答
 7.品質管理の基準値および管理幅の設定など
 8.DMQCファントムを使った試験手順
 9.施設画像評価に関して
 10.ポジショニングの重要性
 11.品質管理と記録簿
 12.受入試験記録用紙
 13.日常管理記録用紙

参考文献
索引

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