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IPMN国際診療ガイドライン 2017年版  日本語版


著:国際膵臓学会ワーキンググループ [代表:田中雅夫]
訳:田中 雅夫

  • 判型 B5
  • 頁 100
  • 発行 2018年02月
  • 定価 4,320円 (本体4,000円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03537-8
国際学会での議論を経て策定された、診療ガイドライン最新版
本ガイドラインは、2016年8月に仙台で開催された国際膵臓学会での、悪性化の予測、非手術例の経過観察、手術例の術後の経過観察についてのコンセンサスシンポジウムでの討議をもとに、国際診療ガイドラインを改訂するワーキンググループのシンポジストによって策定された。IPMNに関する最新の情報と、現在の理解に基づくワーキンググループによる推奨を提示し、未解決の問題、今後の研究課題を分かりやすく提示する。
序 文
要旨

 膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm;以下,IPMN)の診療戦略は常に進化を続けている。とくに,2006年に国際膵臓学会から刊行され2012年に改訂された国際診療ガイドラインによって,分枝型IPMNの切除の適...
要旨

 膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm;以下,IPMN)の診療戦略は常に進化を続けている。とくに,2006年に国際膵臓学会から刊行され2012年に改訂された国際診療ガイドラインによって,分枝型IPMNの切除の適応は早期の切除からより注意深い経過観察へと大きく転換した。2015年にアメリカ消化器病学会(AGA)から刊行されたガイドラインは,さらに切除適応を厳しく制限し,経過観察も5年間目立った変化がないIPMNや切除した結果悪性でなかったIPMNは,それ以上の経過観察をやめるように勧告した。経過観察の中止が果たして安全な策であるかどうかは,経過観察の方法や間隔とともに多くの議論を巻き起こしてきた。その後2016年8月に仙台で開催された国際膵臓学会でも,とくに悪性化の予測,非手術例の経過観察,手術例の術後の経過観察についてのコンセンサスシンポジウムが開かれ,その討議をもとに国際診療ガイドラインを改訂するワーキンググループがシンポジストにより結成された。その他の部分については大幅改訂の必要性が認められなかったために,最近の研究成果が論文として報告された部分のみを追加するに留めた。IPMNに関する報告は著明に増えたがエビデンスレベルは高くはなく,科学的根拠に基づいたものというよりはコンセンサスガイドラインとするのが適当と考えられた。項目建ては2012年版と同様に,分類に関すること,診断のための検査,切除の適応,切除の方法とその他の治療法,組織学的事項,経過観察法の順にし,記述形式として長文化を避けた。本ガイドラインは,IPMNに関する最新の情報と,現在の理解に基づくワーキンググループによる推奨を提示し,さらに未解決の問題と今後の研究課題をわかりやすく提示するものである。

 2017年11月
 田中雅夫
目 次
要旨

1 はじめに

2 分類に関すること
 2-1 分枝型IPMN(BD-IPMN)と主膵管型IPMN
     (main duct IPMN;以下,MD-IPMN)の分類
 2-2 悪性IPMNの定義

3 診断のための検査
 3-1 嚢胞性膵腫瘍の検査手順
 3-2 BD-IPMNを他の嚢胞と鑑別するために
 3-3 膵嚢胞の診断におけるEUS-FNAによる嚢胞液分析と細胞診の意義
 3-4 BD-IPMNの浸潤癌とHGDの診断における膵液細胞診および解析の意義
 3-5 BD-IPMNと漿液性嚢胞腫瘍(serous cystic neoplasm;以下,SCN)の鑑別

4 切除の適応
 4-1 BD-IPMNの切除の適応
 4-2 MD-IPMNの切除の適応

5 切除の方法とその他の治療法
 5-1 IPMN浸潤癌・非浸潤癌(HGD)の切除法
 5-2 IPMN治療におけるEUSガイドのエタノールアブレーションの意義
 5-3 多発性BD-IPMNの治療方針

6 組織学的事項
 6-1 IPMN浸潤癌の組織型
 6-2 IPMN由来“微小浸潤癌”の病理組織学的定義
 6-3 胃型,腸型,膵胆道型,好酸性顆粒細胞型の分類と臨床的意義
 6-4 IPMNの外科的切除における術中迅速組織診の役割
 6-5 IPMN由来膵癌と併存膵癌の鑑別

7 経過観察法
 7-1 IPMN非切除例の経過観察
 7-2 IPMN切除後例の経過観察
 7-3 経過観察中のIPMNに生ずる併存膵癌への膵癌家族歴の影響
 7-4 IPMN経過観察例における他臓器悪性腫瘍の発生

謝辞
参考文献


Revisions of international consensus Fukuoka guidelines
  for the management of IPMN of the pancreas

Abstract

1 Introduction

2 Classification
 2-1 Criteria for distinction of BD-IPMN and main duct IPMN(MD-IPMN)
 2-2 Definition of malignant IPMN

3 Investigation
 3-1 Work-up for cystic lesions of the pancreas
 3-2 Distinction of BD-IPMN from other pancreatic cysts
 3-3 Roles of cyst fluid analysis and cytology obtained by EUS-FNA
     in the diagnosis of cystic lesions of the pancreas
 3-4 Role of cytology and/or analysis of the pancreatic juice
     in the diagnosis of invasive carcinoma and HGD in BD-IPMN
 3-5 Distinction of BD-IPMN from serous cystic neoplasm(SCN)

4 Indications for resection
 4-1 Indications for resection of BD-IPMN
 4-2 Indications for resection of MD-IPMN

5 Methods of resection and other treatments
 5-1 Methods of pancreatectomy for invasive and non-invasive IPMNs
 5-2 Role of mucosal ablation by ethanol injection under EUS guidance
     in the management of IPMN
 5-3 Approach to multifocal BD-IPMN

6 Histological aspects
 6-1 Types of invasive carcinoma of IPMN
 6-2 Pathologic definition of minimally invasive carcinoma
     derived from IPMN
 6-3 Distinction and clinical relevance of gastric, intestinal, pancreatobiliary,
     and oncocytic forms of IPMNs
 6-4 Role of intraoperative frozen section evaluation in the surgical
     management of IPMNs
 6-5 Distinction of carcinoma derived from and concomitant with an IPMN

7 Methods of follow-up
 7-1 Follow-up of non-resected IPMN
 7-2 Follow-up of surgically resected IPMN
 7-3 Possible occurrence of PDAC in patients with IPMN on follow-up:
     impact of family history of PDAC
 7-4 Possible occurrence of malignant neoplasms in other organs
     in patients with IPMN on follow-up

Conflict of interest
Acknowledgement

References

索引