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認知行動療法トレーニングブック[DVD/Web動画付]


(第2版)

監訳:大野 裕/奥山 真司
訳:磯谷 さよ/入江 美帆/奥山 祐司/川崎 志保/工藤 寛子/齋藤 竹生/柴田 枝里子/森下 夏帆

  • 判型 A5
  • 頁 400
  • 発行 2018年11月
  • 定価 9,720円 (本体9,000円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03638-2
動画でわかる! CBTの決定版テキストが待望の改訂
CBTを勉強したいと考えている方に、とにかくお勧めの1冊です。基礎理論、実践方法はもちろん、治療者が燃え尽きないための対処法まで、CBTのすべてが詰まっています。本書の最大の魅力は、23編、計200分の付録動画です。米国の第一人者たちが自分の面接法を惜しげもなく披露していて、動画を眺めているだけでも臨床で使えるヒントがたくさん手に入ります。全動画、WEBでもDVDでも視聴可能でとっても便利!
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認知行動療法トレーニングブック 第2版 付録動画サンプル
序 文
第2版 監訳者の序

 10年あまりの歳月を経て改訂された本書に目を通したとき,私はよい意味で強いショックを受けた.第2版では,初版の内容に丁寧に手が加えられていて,すでに完成形に近かった初版をはるかにしのぐ優れた内容になっていたからだ.
 本書は,米国精神医学会がレジデント(研...
第2版 監訳者の序

 10年あまりの歳月を経て改訂された本書に目を通したとき,私はよい意味で強いショックを受けた.第2版では,初版の内容に丁寧に手が加えられていて,すでに完成形に近かった初版をはるかにしのぐ優れた内容になっていたからだ.
 本書は,米国精神医学会がレジデント(研修医)の教育で必須としている認知行動療法の教科書として出版されただけあって,認知行動療法を勉強したいと考えている初心者だけでなく,すでに経験を積んでいる専門家にも役に立つ貴重な実践的助言がじつに多く含まれている.
 米国で『認知行動療法トレーニングブック』が刊行されることになったのは,精神科のレジデントの精神療法のトレーニングのなかで,認知行動療法の研修が必須になったことがきっかけだった.その研修では,まず支持的精神療法を身につけたうえで認知行動療法と精神力動的精神療法を学ぶことになっている.そのためのテキストとして,本書,そして『動画で学ぶ 支持的精神療法』(医学書院)や『精神力動的精神療法 基本テキスト』(岩崎学術出版社)が出版・邦訳されている〔続いて,認知行動療法の領域では『認知行動療法トレーニングブック 統合失調症・双極性障害・難治性うつ病編』『認知行動療法トレーニングブック 短時間の外来診療編』(ともに医学書院)が出版・邦訳されている〕.
 これらの書籍で特に印象的だったのが,面接場面のビデオが提供されていたことだった.認知行動療法に限ったことではないが,わが国では,精神療法の勉強に不可欠と考えられる実際の面接場面への同席やスーパービジョンはごく限られていた.そのために,精神療法を勉強しようとする多くの臨床家はテキストを読んで勉強するしかなかった.
 しかし,いくら丁寧に説明されていても文字で伝えられる情報はごく限られている.その文章を読んでいるそれぞれの人の受け取り方によって,その内容は大きく変わってくる.頭で考えるだけでは全く不十分だし,思いがけない誤解が生まれる可能性があることは,認知行動療法がまさに指摘していることだ.
 百聞は一見にしかず.映像を通して面接を見ることは,実際に認知行動療法の面接に同席できない臨床家にとって大きな力になる.ビデオを効果的に使って情報を提供していた本書の初版に刺激を受けて,私たちも自分たちのロールプレイの映像を活用した研修を続けている.その研修の様子は,一般社団法人認知行動療法研修開発センターのホームページで見ていただくことができる.
 そのビデオだが,第2版では全面的に刷新されている.それも米国の精神科レジデント教育の全国組織American Association of Directors of Psychiatric Residency Programsのプレジデントを務めているDurexel大学教授のDonna Sudakなどの第一人者が面接者として登場している.米国の認知行動療法の第一人者の認知行動療法面接を実際に見て確かめることができる貴重な資料だ.
 頭のなかの考えにとらわれず,現実に目を向けるというのは認知行動療法の治療者の基本的な姿勢である.ビデオの視聴がその助けになるのは間違いない.ぜひ,動画を通して認知行動療法の基本を学び,自分の面接を振り返り,さらにはそれを題材に仲間とディスカッションするなどして,認知行動療法の臨床家としてのスキルアップを続けてほしい.
 なお,ビデオ動画の会話が本文中に多く使われていて,ビデオと本文が融合して作られていることがわかる.訳出にあたっては,ビデオの日本語字幕には表示秒数に限りがあるため,動画を見ながらスムーズに読み取れるように文章を調整した.一方,本文は会話の内容を正確に反映できる形で訳出した.
 最後になるが,改訂版の翻訳にあたっては,トヨタ自動車株式会社の統括精神科医の奥山真司先生とそのスタッフに全面的に協力していただき,英語版の出版からあまり時間をおかずに出版することができた.認知行動療法を活用しているすべての臨床家に本書を活用していただくことを心から願っている.

 2018年9月
 監訳者を代表して
 大野 裕
目 次
1 認知行動療法の基本原則
 CBTの起源
 認知行動モデル
 基本概念
 うつ病と不安症にみる情報処理
 治療法の概要
 まとめ

2 治療関係治療における協働的経験主義
 共感性,温かさ,そして誠実さ
 協働的経験主義
 CBTにおける転移
 逆転移
 まとめ

3 アセスメントと定式化
 アセスメント
 CBTにおける事例の概念化
 まとめ

4 構造化と教育
 CBTの構造化
 CBTのコース全体を通じたセッションの構造化
 心理教育
 まとめ

5 自動思考に取り組む
 自動思考の同定
 自動思考の修正
 まとめ

6 行動的手法 I 気分の改善,活力増加,課題遂行および問題解決
 行動的アクションプラン
 活動スケジュール作成
 段階的課題設定
 行動リハーサル
 問題解決
 まとめ

7 行動的手法 II 不安の抑制および回避パターンの打破
 不安症および関連した状態の行動分析
 行動的治療法の概要
 不安症状に対する行動的介入の順序づけ
 段階的暴露のためのヒエラルキー作成
 イメージ暴露
 現実暴露
 反応妨害
 報酬
 まとめ

8 スキーマの修正
 スキーマの特定
 スキーマの修正
 成長志向的CBT
 まとめ

9 自殺のリスクを軽減するための認知行動療法
 絶望的になっている患者にCBTに取り組んでもらう
 CBTの情報を提供する
 治療に対するコミットメントを強める
 自殺リスクのスクリーニングとアセスメント
 安全対策
 生きる理由
 希望キットを作り出す
 自動思考と中核信念を修正する
 自殺のリスクを軽減させる行動的な手法
 スキルの強化と再発予防
 自殺する危険のある患者を治療する苦しさへの対処
 まとめ

10 重度,慢性または複合的な障害を治療する
 重度,反復性,慢性および治療抵抗性うつ病
 双極性障害
 パーソナリティ障害
 物質使用障害
 摂食障害
 統合失調症
 まとめ

11 CBTにおけるコンピテンシーの向上
 CBTにおけるコアコンピテンシー
 有能な認知行動療法家への道
 進捗状況の評価
 CBTにおける継続的な経験の蓄積およびトレーニング
 治療者の疲労または燃え尽き
 まとめ
 第11章の付録 認知療法尺度

付録1 ワークシートおよびチェックリスト
付録2 認知行動療法のリソース

索引

Troubleshooting Guide
 1.アジェンダに取り組む際の課題
 2.セッションのペース調整の難しさ
 3.ホームワークの実施に伴う問題
 4.暴露療法における問題
 5.服薬アドヒアランスの問題
 6.燃え尽きを回避する

Learning Exercise
 1-1.自動思考の認識:3つのコラム思考記録表
 3-1.CBT事例定式化ワークシート
 4-1.CBTの構造化
 4-2.CBTにおける心理教育
 5-1.自動思考の同定
 5-2.根拠の検証
 5-3.思考変化記録の利用
 5-4.合理的な別の考えを作り出す
 5-5.脱破局視および再帰属
 5-6.認知的リハーサルとコーピングカード
 6-1.活動スケジュール作成
 6-2.課題遂行
 7-1.リラクセーショントレーニング
 7-2.呼吸の訓練
 7-3.暴露療法
 8-1.中核信念に関する質問技法
 8-2.自動思考のパターンからスキーマを発見する
 8-3.スキーマ調査票を用いた自己チェック
 8-4.個人のスキーマリストの作成
 8-5.長所と短所をあわせもつスキーマの特定
 8-6.スキーマの修正
 9-1.自殺リスク軽減のためにCBTの手法を使う
 11-1.CBTにおけるコンピテンシーの自己評価
 11-2.認知療法尺度の使用
 11-3.事例定式化の練習

video
 1.治療開始―実際の認知行動療法の様子 ライト医師とケイト(12:26)
 2.自動思考の修正 ライト医師とケイト(8:47)
 3.アジェンダ設定 ウィッチマン医師とメレディス(3:25)
 4.アジェンダ設定の難しさ ブラウン医師とエリック(2:52)
 5.自動思考を引き出す スダック医師とブライアン(9:15)
 6.思考記録に伴う困難 ブラウン医師とエリック(6:38)
 7.心的イメージを用いて自動思考を明らかにする ブラウン医師とエリック(6:53)
 8.根拠の検証 スダック医師とブライアン(12:06)
 9.合理的な考えを生み出す スダック医師とブライアン(8:48)
 10.合理的な考えを見つけ出す難しさ ブラウン医師とエリック(10:41)
 11.認知的リハーサル ライト医師とケイト(9:40)
 12.行動的アクションプラン ウィッチマン医師とメレディス(3:43)
 13.活動スケジュール作成 ウィッチマン医師とメレディス(9:41)
 14.活動スケジュール作成を用いる際の問題 チャップマン医師とチャールズ(8:14)
 15.段階的評価課題を展開する チャップマン医師とチャールズ(7:48)
 16.パニック発作に対する呼吸の訓練 ライト医師とケイト(7:48)
 17.不安に対する暴露療法 ライト医師とケイト(10:04)
 18.強迫症のイメージ暴露 ヘンブリー医師とミア(9:38)
 19.強迫症に対する現実暴露治療 ヘンブリー医師とミア(8:35)
 20.非適応的スキーマを明らかにする スダック医師とブライアン(12:19)
 21.非適応的スキーマの修正 スダック医師とブライアン(12:22)
 22.修正したスキーマを行動に組み込む スダック医師とブライアン(10:45)
 23.安全対策 ブラウン医師とデヴィッド(8:33)