医学界新聞

 

初学者のみを対象にしたEBM勉強会

EBM-Tokyo第1回EBMワークショップ開催




 「EBMという言葉をご存じの方,手を挙げてくださいますか?」
 こんな言葉で始まるEBMの勉強会が4月13日に東京の東京医科歯科大学で開催された。この勉強会の名称は「EBM-Tokyo第1回EBMワークショップ」。EBMについて知識がほとんどない初学者のみを対象にしたユニークな催しだ。歯科医師,薬剤師などを中心に約30名が参加した。

初心者が肩身の狭い思いをしないように

 同ワークショップを主催したEBM-Tokyoは東京地区におけるEBMの普及とネットワークづくりをめざして今年2月に設立されたばかりの組織。EBMに関心を持つ医師や歯科医師,薬剤師,看護師,医学生,出版関係者などで構成されている。代表を務める医師の南郷栄秀氏(虎ノ門病院分院)は,「EBMワークショップは近年,全国各地で行なわれるようになってきたが,初心者が肩身の狭い思いをしてしまうものが少なくない。EBMの普及のためには,本当の初心者のための学習機会が必要だ」と本ワークショップの狙いを語る。
 ワークショップでは,まずはじめに,「EBMとは何か?」という講義から始まり,EBMの考えかたやプロセスがわかりやすく解説され,次いで,CASP(Critical Appraisal Skills Programme)と呼ばれる小人数のワークショップ形式による学習が行なわれた。CASPとは,医療情報の探し方からその内容のチェック,さらにそれに基づく行動まで一連のEBMのプロセスをワークショップ形式で体験するものだ。参加者らは,悩みながらもチューターらの丁寧なサポートを得て,1つひとつのEBMのプロセスを体験していた。
 本ワークショップは今後も継続的に開催されるという。 (EBM-Tokyoについては,以下のホームページを参照のこと http://ebm.umin.ne.jp