医学界新聞

進む国立病院・療養所の再編成


 国立病院・療養所の再編成については,行政改革の一環として,国立医療機関にふさわしい広域を対象とした高度または専門医療等を担えるよう,機能の質的強化を図るため,経営移譲および統合による再編成を推進している。
 厚生省の国立病院部では,このたび本年度の再編成実施状況として,統合による2病院,経営移譲により4病院が減少したことを公表(下記)した。また,最近の状況としては,再編成計画公表以来の10余年の取り組みの積み重ねがようやく功を奏しつつあるとして,本年度末までに統合(14施設)・移譲(7施設)により21施設が減少すると報告。
 なお,再編成の全体計画によると,239施設から165施設までの74施設の削減が予定されている。なお,1987年に始まった統合・移譲計画は1992年からは本格的に計画が進みだし,これまでに統合40施設・移譲34施設が減少している。

1997年度再編成実施状況
7月1日統合
国立東信病院と国立長野病院の統合:国立東信病院の地で国立長野病院として開設。国立長野病院は長野赤十字上山田病院として開設。
国立湯田温泉病院と国立療養所山陽荘病院の統合。国立湯田温泉病院は,山口県済生会が譲渡。済生会湯田温泉病院として開設。
10月1日経営移譲
国立篠山病院を兵庫医大に経営移譲。兵庫医大篠山病院として開設。
国立湊病院を共立病院組合に経営移譲。共立湊病院として開設。
12月1日経営移譲
国立療養所志布志病院を鹿児島県曽於郡医師会に経営移譲。曽於郡医師会立有明病院として開設。
国立療養所津山病院を津山慈風会に経営移譲。津山慈風会津山中央病院東分院として開設。