臨床外科 Vol.78 No.7
2023年 07月号

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 手術は侵襲的な治療であるがゆえに術後一定の頻度で有害な事象(術後合併症)が発生し,そのうちの一部がリカバリーできずに手術死亡となる.医療事故調査委員会などに参加すると,問題となるのは大抵が予想外の合併症が起こったことによる死亡例である.すなわち,手術死亡例の多くは『術後急変』によって発症し,救命できなかったことを示す.『術後急変』とは言い換えれば,潜在して進行する合併症に主治医チームが気付けなかったことを意味する.
 本特集では,術後合併症の予知力・早期発見力・対応力は何がキーポイントなのか,エキスパートの先生方にご教授いただいた.読者の先生方の一助となれば幸いである.


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ISSN 0386-9857
定価 2,970円 (本体2,700円+税)

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特集 術後急変!──予知・早期発見のベストプラクティス

■巻頭言
遠藤 格

■総論
術後急変を予知するための毎日の回診のポイント
小林省吾・他

ラピッドレスポンスチームの役割と立ち上げ方
髙木俊介

術後急変回避のための特定看護師の育成
木村光利・他

■各論1:各種ショックが起こってしまったときの初療
出血性ショック
小谷穣治

敗血症性ショック
石橋勇輔・他

心原性ショック
板垣秀弥・他

■各論2:疾患別の対応
呼吸器合併症の予知・早期発見のベストプラクティス
豊住武司・他

腹腔内膿瘍の予知・早期発見のベストプラクティス
伊関雅裕・他

膵頭十二指腸切除術後の仮性動脈瘤破裂の早期発見のベストプラクティス
吉村知紘・他

上部消化管手術の縫合不全の予知・早期発見のベストプラクティス
田中千恵・他

直腸癌術後縫合不全の予防と治療戦略
鈴木悠太・他

術後肝不全の予防
林 大介・他

肺塞栓症の予知・早期発見のベストプラクティス
池田正孝・他

周術期における急性腎障害の予知・早期発見のベストプラクティス
井上悠太郎・他

偽膜性腸炎・MRSA腸炎の予知・早期発見のベストプラクティス
松田圭二・他


●同心円状モデルで読み解く新しい食道外科解剖・6
大動脈弓下の同心円状モデル:総論 ~中下縦隔とはもう言わない~
藤原尚志

●手術器具・手術材料──私のこだわり ⑱
超音波凝固切開装置による腹腔鏡下大腸癌手術
植村 守

●FOCUS
「食道癌取扱い規約第12版」改訂のポイント
田中晃司・他

●病院めぐり
岡山赤十字病院外科
杭瀬 崇

●臨床報告
成人Nuck管水腫に対してhybrid法による切除を施行した2例
木下新作・他

下行結腸と上行結腸より異時性に出血をきたし結腸亜全摘術を要した全結腸型大腸憩室症の1例
古山貴基・他

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