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医療福祉総合ガイドブック 2016年度版


(品切中)

編集:NPO法人 日本医療ソーシャルワーク研究会 

  • 判型 A4
  • 頁 296
  • 発行 2016年04月
  • 定価 3,564円 (本体3,300円+税8%)
  • ISBN978-4-260-02519-5
必要な医療福祉サービスが見つかる! わかる! 活用できる!
医療福祉サービスを利用者の生活場面に沿って解説したガイドブックの2016年度版。最新情報のフォロー、解説の見直しなどでより理解しやすい内容に! 医療保険、生活保護、年金保険、介護保険、障害者総合支援法、子どものいる家庭への支援、自然災害に対応する支援等、全国共通で利用頻度の高い制度から地域によって異なるサービスまで幅広く網羅。利用者からの相談に素早く、より確実に対応したい、医療福祉関係者必携の1冊。
本書は2016年2月末日までに把握できた情報をもとに構成しております。本書の発行後にも法律の改正や制度の変更が行われる場合があるため,あらかじめご了承ください。
序 文
はじめに

 本書を発行し続けて16年になります。当初は執筆者の医療ソーシャルワーカーたちも若く,幼子をあやしながらの執筆,編集作業でした。そのわが子が今は大学の授業で本書をテキストとして使っていると聞きます。長きにわたりかかわってきたことに不思議を感じます。
 この間,執筆者は...
はじめに

 本書を発行し続けて16年になります。当初は執筆者の医療ソーシャルワーカーたちも若く,幼子をあやしながらの執筆,編集作業でした。そのわが子が今は大学の授業で本書をテキストとして使っていると聞きます。長きにわたりかかわってきたことに不思議を感じます。
 この間,執筆者はおおむね継続していますが,人数が少しずつ増え,入れ替わりもあり,延べ人数はすぐには数えることもできないほどになっています。くわえて,資料探し,情報提供,原稿に目を通していただいたり,子守をしていただいたりと,多くの人に支えられてきました。

 作業は毎年秋に始まり,初校は「成人の日」,再校は「建国記念の日」,そして3月初旬に最終校を確認しています。これを「ガイドブック暦」と名付け,2つの国民の祝日はわれわれにはないものとして,全てのスケジュールに優先させて続けてきました。
 毎年の恒例行事でもありますが,原稿が届くたびにまずはため息をつき,気を取り直して原稿に向き合います。編集は朝から夕刻まで1日中,多くの執筆者が一堂に会して,いわゆる缶詰め状態での作業です。各章で分担し,お互いの担当分野を越えて横断的に議論しながら作業していきます。その間に日常業務での疑問や,場合によっては行政窓口への抗議や愚痴も語り合います。これをしながら作業するからこそ,つらいけれども毎年取り組めているのではないかと思います。そして,これらの語り合いが制度を生きたものとして知り,理解を深め,援助者としての見方,立ち位置を確認する機会になっています。ある種,毎年恒例の,医療ソーシャルワーカーの「研修の場」となっているようでもあります。

 その「研修」の主眼はソーシャルワークによるアドボカシーといえ,その積み重ねにより本書は特徴づけられています。
 医療福祉の制度について,行政から数多くの各種説明パンフレットやリーフレットが発行されています。しかし,それらの多くは市民目線の制度説明にはなっていないように感じることがあります。そのため,本書の執筆においては「利用者の権利性」に留意し,「給付」とはどういうことかを議論し,「もらう」という表現を排して「受け取る」と表記してきました。
 また,制度のなかには使い勝手が悪かったり,現状に照らして,もう少し改善できないかと思う項目もあります。執筆者たちは,それらについて具体的に問題提起するように努めてきました。その手法として,20本近くあるコラムを毎年書き直しています。例えば役所の窓口に相談して申請した場合,市民は今日からその制度を利用できると期待します。しかし現実には申請後,審査や決定,そのほか事務手続きに時間を要し,実際の利用には何日もの期間を必要とし,その間,期待した市民は何も提供されず,放置されることもあります。運用上なんとか改善されないものかと思うケースなどを取りあげながら,問題提起しています。
 そして,1つの制度のみに焦点化するのではなく,社会保障制度を横断的にみて関連する課題を明らかにするよう努めながら編集作業を行っています。

 2016年度版では,リハビリテーション分野の専門職の要望に応え,この分野の社会資源の活用方法の記述にページを割きました。地域包括ケアシステムに参画するすべての人々の共通言語としての社会資源情報を今後もより豊かに網羅できるよう充実していきたいと考えています。
 本書では,より読みやすく,利用しやすいように以下の点を留意しています。
本書の編集は,「もし,自分が利用するならば……」と自問しながら,進めています。
1)法律や役所から示されている説明文を載せるのではなく,すべての解説を利用者にわかりやすく言い換えました。
2)制度をひとことで説明する見出しをつけました。
3)「内容」「利用できる人」「利用方法」「利用者負担」「窓口」「コメント」など見出しをつけて,各項目はできる限り箇条書きで表記しました。
4)医療ソーシャルワーカーが相談に用いる図,表,イラストをふんだんに使いました。
5)医療ソーシャルワーカーの視点から全体を構成して,「コラム」「ミニ事例」「ミニ知識」などを通じて医療・福祉を総合的に補足しています。
 現場で実践しながら,本書の出版を継続させるため長きにわたり情報を収集し続け,わかりやすく伝えるために創意工夫しながら執筆に携わっているソーシャルワーカーの仲間たちを誇りに思います。そして,本書のもつ社会的使命を共有してくださり,プロとしての情熱を傾けて編集制作作業を続けてくれている,医学書院の吉田拓也さん,横田航さんに深謝いたします。
 執筆者らの心の底に流れる「利用者のために意を尽くそう」という思いをくみ取っていただければ大きな喜びです。

 なお,本書編集の「NPO法人 日本医療ソーシャルワーク研究会」では,本書の印税を医療福祉の広報,普及活動や医療ソーシャルワーカーの研修に役立てておりますことをご報告しておきます。

 2016年3月
 執筆者一同
目 次
I 社会保障のしくみ
 社会保障のしくみ
  (1)社会保障とは
  (2)社会保険とは
  (3)公的扶助(生活保護)とは
 地域包括ケアシステム
 サービス利用の窓口・支援する人

II 医療サービス
 医療提供のしくみ-適切な医療を受けるために
  (1)医療機関の構成
  (2)医療機関の種類
    A 医療法による区分
    B 診療報酬制度による区分
    C 医療対策・医療関連各法による区分(拠点病院)
    D その他の法による区分
  (3)病棟・病床の種類
    A 病棟・病床の機能・特徴
  (4)在宅生活を支える地域資源
  (5)精神科における医療サービス
    A 精神科という医療への受診
    B 入院
    C 入院の形態
    D 退院請求・処遇改善請求
    E 在宅へ向けて利用できるサービス
    F 在宅
 医療に関する諸制度
  (1)医療保険制度や諸制度
  (2)医療費自己負担を軽くするために
    A 高額療養費制度
    B 医療費軽減制度
    C 自治体によって異なる医療費補助
    D 被害者救済医療
    E 税制上の軽減制度

III 生活費としごと
 生活費
  (1)公的扶助
  (2)生活困窮者自立支援制度
  (3)資金貸付制度
  (4)年金保険制度
    A 原則20歳以上60歳未満の人が加入する年金
    B 老齢年金
    C 障害年金
    D さまざまな年金
  (5)公共料金等の減免・割引
 しごと
  (1)最低賃金制度
  (2)雇用保険制度
  (3)就職支援

IV 高齢者サービス
 高齢者サービスのガイド
  (1)介護保険のしくみ
  (2)介護保険の手続き
  (3)相談するところ
 高齢者サービスの実際
  (1)介護保険サービスの費用
  (2)サービス提供事業所
 住まい
 暮らすところで利用するサービス
 出向いて利用するサービス
 税制上の軽減制度
 高齢者の権利擁護

V 障害児・者サービス
 障害児・者サービスの実際
  (1)相談支援
  (2)障害福祉サービスのしくみ
    A サービス利用の流れ
    B 障害支援区分の認定
  (3)サービスの実際
  (4)障害児のサービス
    A サービス利用の流れ
    B 障害児通所・入所支援
  (5)障害児・者の費用負担
    A 障害者の費用負担
    B 障害児の費用負担
    C 補装具の費用負担
    D 日常生活用具の費用負担
    E 費用負担の軽減措置
  (6)障害福祉サービスと介護保険
 障害児・者サービスのガイド
  (1)身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳
  (2)手帳で利用できる制度
  (3)発達障害者への支援
  (4)高次脳機能障害者への支援
 難病患者のために
 住まい
  (1)共同生活するところ
  (2)居住サポート
  (3)公営住宅への入居
  (4)住宅の改造
 暮らすところで利用するサービス
  (1)地域移行支援
  (2)介護サービス
  (3)暮らしを豊かにする用具
 出向いて利用するサービス
  (1)日中活動のイメージ
  (2)介護サービス
  (3)活動支援のサービス
 外出するときに利用するサービス
  (1)のりもの
  (2)自動車関係
 しごと
 手当
 自助グループ(セルフヘルプグループ)
  (1)自助グループとは
  (2)本人のグループ
  (3)家族のグループ
 障害者の権利擁護
    A 障害者虐待防止法と支援のしくみ
    B 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)

VI 家庭・児童(子ども)のために
 家庭・児童(子ども)のために
  (1)子どもの手当
  (2)医療費自己負担の軽減
  (3)医療保険からの給付
  (4)乳幼児・児童の保護と育成
    A 相談するところ
    B 入所施設
    C 社会的扶養
    D その他
  (5)子育てサポート
  (6)ひとり親家庭支援
    A 子育て・生活支援
    B 経済支援
    C しごと
  (7)就学のための支援
  (8)児童虐待防止法と支援のしくみ
    A 児童虐待とは
    B 支援のしくみ
  (9)DV防止法と支援のしくみ
    A DVとは
    B DV防止法とは
    C DV被害者への支援のプロセス

VII 自然災害等にあった人のために
 自然災害等にあった人のために
  (1)大規模自然災害等の保障
  (2)医療サービス
  (3)生活と住まい・しごと
    A 生活
    B 住まい
    C しごと
  (4)高齢者サービス
  (5)母子・父子(ひとり親),乳幼児,児童のために
  (6)その他の支援
 原子力災害にあった人のために
  (1)医療サービス
  (2)その他の支援

資料編
 1.身体障害者障害程度等級表
 2.精神障害者保健福祉手帳障害等級判定基準
 3.高次脳機能障害診断基準
 4.特別障害者手当の障害程度認定基準
 5.特別児童扶養手当の障害程度認定基準
 6.障害児福祉手当の障害程度認定基準
 7.国民年金障害等級表,厚生年金障害等級表,厚生年金障害手当金
 8.労働者災害補償保険法障害等級表
 9.難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する指定難病
 10.障害者総合支援法の対象疾病一覧
 11.自動車損害賠償保障法後遺障害等級表
 12.意識障害,基本的生活動作,機能的自立度に関する評価スケール
 13.全国の生活保護相談窓口
 14.生活保護における地域の級地区分
 15.さまざまな患者・当事者・家族のグループ
 16.全国のいのちの電話
 17.都道府県における医療ソーシャルワーカーに関する問い合わせ先
 18.無料低額診療施設

索引

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ミニ事例