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標準整形外科学


(第13版)

監修:中村 利孝/松野 丈夫
編集:井樋 栄二/吉川 秀樹/津村 弘

  • 判型 B5
  • 頁 1056
  • 発行 2017年01月
  • 定価 10,152円 (本体9,400円+税8%)
  • ISBN978-4-260-02537-9
運動器疾患の本質を理解する。整形外科の学習に最良のテキスト、充実の改訂版
医学生だけでなく運動器疾患診療にかかわる医療者にも最も支持されている整形外科テキストの改訂第13版。豊富な写真・図と初学者を意識した簡潔な記述により、整形外科で扱う疾患が易しく学べ、かつ詳細に理解できる。今版では新たに総論部にロコモティブシンドロームの章が設けられた。また代表的な身体検査をより理解できるよう新たに付録Web動画を収載。運動器疾患を学び、確かな診療・研究を行う人に最良の1冊。
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序 文
第13版 序

 運動は日常の生活動作にとって必須であるとともに,生活の質を維持さらには増大させ,快適さと喜びの源泉ともなります.運動器の疾患は,日常生活動作を障害し生活の質を低下させます.整形外科学を学ぶ者は,運動器の生理と病理および運動器疾患の診断と治療について,正確かつ実地診...
第13版 序

 運動は日常の生活動作にとって必須であるとともに,生活の質を維持さらには増大させ,快適さと喜びの源泉ともなります.運動器の疾患は,日常生活動作を障害し生活の質を低下させます.整形外科学を学ぶ者は,運動器の生理と病理および運動器疾患の診断と治療について,正確かつ実地診療に役立つ“生きた知識”を修得することが必要です.
 本書は1979年の初版以来,一貫して“生きた知識”とは実際に患者さんを目の前にして,“考える”ことに役立つ知識であるという立場で編集されてきました.「序章 整形外科とは」では,運動器疾患の医療を実践するにあたっての基本的な考え方につき,整形外科の歴史のスタートから現在まで,時代背景の変遷に応じた発展の経過が述べられています.次の,「第Ⅰ編 整形外科の基礎科学」では,関連諸科学の最近の進歩を取り入れ,疾患の病態を理解するうえで必要な知識がまとめられています.これらは運動器疾患を診療し,“考える”ことで疾患が患者さんに及ぼしている障害の程度を推量し,的確な診断と治療にたどり着くうえで基本となるところです.ぜひ,通読していただきたいと思います.これらの章に続いて,診断,治療,整形外科疾患についての総論,さらに疾患の各論が展開されていきます.今版からはロコモティブシンドロームについての記載も1つの章としてまとめられています.
 時に,本書は各論に比べて総論的内容が多いという評を聞くことがあります.確かに,スピードが重視されるインターネット時代では,効率的な学習には各論における“個別知識”の集積は欠かせません.そのため本書では診断総論の早い段階で,「主訴,主症状から想定すべき疾患一覧表」などの各論的内容がまとめられています.また巻末索引については,項目検索の利便性の向上のため継続的な見直しを続けています.さらに付録として,運動器疾患の診察のポイント,関節可動域表示ならびに測定法,徒手筋力テスト,各疾患の治療成績判定基準と機能評価法などの付表を充実させ,日常診療ですぐに役立つ内容を掲載してきました.整形外科の総論における体系的な理解とともに,総論部分を読んでも各論における個別の項目別知識の取得に役立つように整備されてきました.
 今版で特筆すべきことは,診察で汎用される重要な身体所見テストの手技の解説に,これまでのテキストと図表だけでなく,実際に行われる手技の動画をWebにより配信したことです.インターネット環境があればどこでもご覧になれ,CD-ROMよりも利便性の高い知識の提供方法だと思います.動画の配信は,本書編集者のお一人である井樋先生の発案とご尽力のたまもので,今後の教科書における解説方法に新たな手段を切り開くものと思います.さらに編者の間では,進化していく教科書として本書全体の電子化も今後の検討課題の1つとして取り上げられています.
 今版では,第11版から編集に参加されていた馬場久敏先生が勇退されました.馬場先生は第10版から執筆者として参加され,本書の発展に多大な貢献をなされました.また執筆陣のなかからは,豊島良太先生,浜西千秋先生,黒坂昌弘先生,玉井和哉先生,越智光夫先生,安田和則先生,飛松好子先生が退かれました.一方,今版から新たに高木理彰先生,帖佐悦男先生,永島英樹先生,松田秀一先生,金子和夫先生,岩崎倫政先生,石橋恭之先生,志波直人先生の8名の執筆者が加わり,総勢30名の編成になりました.諸先生方のご貢献とご努力に感謝いたします.また,本書の制作にあたり常に最良の教科書を目指すという意気込みのもとで,編集者および執筆者の注文に常に快く対応していただいた医学書院編集部の皆様に心から感謝申し上げます.

 2016年11月
 中村利孝
 松野丈夫
目 次
 序章 整形外科とは

第Ⅰ編 整形外科の基礎科学
 第1章 骨の構造,生理,生化学
 第2章 骨の発生,成長,維持
 第3章 骨の病態,病理
 第4章 骨の修復と再生
 第5章 関節の構造,生理,生化学
 第6章 関節の病態,病理
 第7章 関節軟骨の修復と再生
 第8章 筋・神経の構造,生理,化学
 第9章 痛みの基礎科学と臨床

第Ⅱ編 整形外科診断総論
 第10章 診療の基本
 第11章 主訴,主症状から想定すべき疾患
 第12章 整形外科的現症の取り方
 第13章 検査
  検査総論/画像検査/検体検査/生体検査/
  主要疾患の画像および検査所見による鑑別一覧表

第Ⅲ編 整形外科治療総論
 第14章 保存療法
  保存療法の基本/保存療法各論
 第15章 手術療法
  整形外科領域における手術の特徴/手術手技と手術法の基本/
  特殊な材料,器具を用いた手術法

第Ⅳ編 整形外科疾患総論
 第16章 軟部組織・骨・関節の感染症
 第17章 関節リウマチとその類縁疾患
 第18章 慢性関節疾患(退行性,代謝性)
 第19章 四肢循環障害と阻血壊死性疾患
 第20章 先天性骨系統疾患
 第21章 先天異常症候群
 第22章 代謝性骨疾患
 第23章 骨腫瘍
  骨腫瘍総論/骨腫瘍各論
 第24章 軟部腫瘍
  軟部腫瘍総論/軟部腫瘍各論
 第25章 神経疾患,筋疾患
 第26章 ロコモティブシンドローム

第Ⅴ編 整形外科疾患各論
 第27章 肩関節
  機能解剖/肩の診察・検査法/肩関節の疾患
 第28章 肘関節
  機能解剖と診察・検査/肘関節の疾患
 第29章 手関節と手
  機能解剖と診察・検査/疾患各論
 第30章 頚椎
  脊柱の機能解剖/頚椎の機能解剖/頚椎の診察・検査/頚椎疾患
 第31章 胸郭
  機能解剖/胸郭および関連部位の疾患
 第32章 胸椎,腰椎
  機能解剖/胸椎・腰椎の疾患
 第33章 股関節
  機能解剖とバイオメカニクス/股関節の診察・検査/股関節の疾患/股関節の手術
 第34章 膝関節
  機能解剖とバイオメカニクス/膝の診察・検査/膝関節の疾患
 第35章 足関節と足
  機能解剖/足の診察・検査/足関節と足の疾患

第Ⅵ編 整形外科外傷学
 第36章 外傷総論
 第37章 軟部組織損傷
 第38章 骨折・脱臼
  成人の骨折と脱臼/小児の骨折
 第39章 脊椎・脊髄損傷
 第40章 末梢神経損傷

第Ⅶ編 スポーツと整形外科
 第41章 スポーツ損傷
 第42章 障害者スポーツ

第Ⅷ編 リハビリテーション
 第43章 運動器疾患のリハビリテーション
 第44章 義肢

付録(資料1~4)
医師国家試験出題基準対照表
医学教育モデル・コア・カリキュラム対照表
本書で用いた略語一覧
和文索引
欧文索引
別冊付録 [OSCE対応]運動器疾患の診察のポイント
 1.運動器診察の実際
 2.主訴,主症状から想定すべき疾患一覧表
 3.局所診察
肩関節/肘関節/手関節および手指/頚椎,胸椎,腰椎/股関節/膝関節/足関節と足趾
 4.身体計測
 5.関節炎の診察
 6.皮膚感覚帯
 7.歩容の観察
 8.皮膚の観察
 9.関節弛緩
 10.関節運動の表現
 11.筋力の判定基準
 12.総合機能のチェック
 13.救急,外傷診療のキーワード

付録Web動画
 肩
  (1)Neerの手技
  (2)Hawkinsの手技
  (3)前方不安感テスト
 手関節および手指
  (4)Froment徴候
  (5)Allenテスト
  (6)Eichhoffテスト
 頚椎・胸椎・腰椎
  (7)Jacksonテスト
  (8)Spurlingテスト
  (9)Adsonテスト
  (10)下肢伸展挙上テスト(SLRT)
  (11)大腿神経伸展テスト(FNST)
 股関節
  (12)Thomasテスト
  (13)Patrickテスト
 膝関節
  (14)McMurrayテスト
  (15)側方不安定性テスト
   (右膝・外反,右膝・内反)
  (16)Lachmanテスト
  (17)脱臼不安感テスト
 足関節と足趾
  (18)Thompsonテスト
  (19)内反・外反テスト