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≪標準保健師講座 別巻 2≫

疫学・保健統計学


(第3版)

執筆:牧本 清子/尾崎 米厚/森本 明子/宮松 直美

  • 判型 B5
  • 頁 232
  • 発行 2015年01月
  • 定価 3,024円 (本体2,800円+税8%)
  • ISBN978-4-260-01998-9
本書の特長
本巻は、保健師国家試験出題基準(平成26年版)の次の内容に対応しています。
・疫学(1.疫学の概念 2.疾病頻度の指標 3.曝露効果の指標 4.疫学調査法 5.スクリーニング 6.疾病登録 7.主な疾患の疫学 8.疫学と公衆衛生看護)
・保健統計(1.統計学の基礎 2.人口統計 3.保健統計調査 4.情報処理)
公衆衛生看護を実践するうえで必要となる、疫学・保健統計の適用場面を具体的に解説します。
*「標準保健師講座」は株式会社医学書院の登録商標です。


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xlsx 「第8章 保健統計学の基礎」 演習用データ [Microsoft Excel ワークシート 176KB]

序 文
はしがき

 少子高齢社会のなか,保健師活動では予防の重要性が強くうたわれ,健康な地域づくりが重要な課題となっています。さらに,在宅看護の需要の拡大から療養支援には生活の視点が重要になっています。公衆衛生看護学は,保健師だけでなく看護師にとっても必要不可欠なものです。多くの看護職が...
はしがき

 少子高齢社会のなか,保健師活動では予防の重要性が強くうたわれ,健康な地域づくりが重要な課題となっています。さらに,在宅看護の需要の拡大から療養支援には生活の視点が重要になっています。公衆衛生看護学は,保健師だけでなく看護師にとっても必要不可欠なものです。多くの看護職が公衆衛生看護の志向を持つことが求められています。
 いま保健師教育の場は,これまでの3年制の看護学に1年制の保健師教育を付加する養成所や短期大学専攻科における養成に加え,看護学に統合された4年制大学および大学院修士課程など多様化しつつあります。なかでも多くの4年制大学では,公衆衛生看護学について限られた時間内で講義や臨地実習をしており,教員が信頼して学生に読ませることのできるテキストが必要とされています。また,大学生には看護師と保健師の2つの国家試験を受験するため,保健師国家試験に向けて短時間で効率よく,自己学習できるテキストが求められています。
 本講座は,教員や学生のニーズにこたえ,標準的な保健師教育のための教科書として,保健師に求められる基本的な知識と技術を習得することを目ざし企画されました。
 本講座の特色は,改定された保健師国家試験出題基準の項目をすべて網羅したかたちで,保健師として押さえておくべき内容をコンパクトにまとめたことです。
 本来,保健師の仕事は,応用が必要で創造的なものですが,基本がおろそかでは,応用的な課題に対応できないといえます。「理念や理論を押さえたうえでの基本の理解と,実践能力ゆたかな専門職の教育」を本講座のねらいとしました。

 本講座 の構成は,『公衆衛生看護学概論』『地域看護技術』『対象別公衆衛生看護活動』の3巻と,『保健医療福祉行政論』『疫学・保健統計学』の別巻2巻の全5巻からなります。
 本巻の3冊は保健師の基本として理念や考え方を述べた1巻『公衆衛生看護学概論』,保健師にとって地域看護を実践するうえで必要とされる技術をまとめた2巻『地域看護技術』,対象別・課題別の活動を展開する3巻『対象別公衆衛生看護活動』です。
 さらに,保健師の習得しておくべき基本的知識として,主たる活動の場の理解を深める『保健医療福祉行政論』,保健活動をデータで方向づける『疫学・保健統計学』を,別巻の2冊としてコンパクトにまとめました。
 本講座の執筆者は保健師として現場経験豊富な看護大学教員や,地域保健に詳しい公衆衛生医師らで構成しました。

 本巻『疫学・保健統計学』は,保健師国家試験出題基準の「疫学」の各項目(1.疫学の概念 2.疾病頻度の指標 3.曝露効果の指標 4.疫学調査法 5.スクリーニング 6.疾病登録 7.主な疾患の疫学 8.疫学と公衆衛生看護)および「保健統計」の各項目(1.統計学の基礎2.人口統計 3.保健統計調査 4.情報処理)に対応しています。
 本巻では,公衆衛生看護を実践するうえで必要となる,疫学・保健統計学の適用場面を具体的に解説します。付録として演習問題や国家試験勉強の手引きを配置して,実践的な学習が展開できるように配慮してあります。

 本書を活用されたみなさんが,保健師として活躍されることを願っています。

 2014年11月
 著者ら
目 次
1章 疫学の概念 (牧本清子)
 A 疫学の紹介
  1.疫学とは
  2.歴史に学ぶ疫学の原理
2章 集団の健康状態の把握 (尾崎米厚)
 A 疾病の頻度の指標
  1.比,割合,率の違い
  2.疾病とは
  3.割合
  4.率
 B 曝露効果の指標
  1.相対危険〔度〕(RR)
  2.寄与危険〔度〕(AR)
3章 疫学的研究方法 (森本明子)
 A 疫学研究における倫理
  1.ニュルンベルク綱領,ヘルシンキ宣言
  2.疫学研究に関する倫理指針
 B 対象集団の選定
  1.母集団と標本
  2.標本抽出法
 C 曝露と疾病発生
  1.曝露と危険因子
  2.診断基準
 D 研究方法(研究デザイン)
  1.観察研究
  2.介入研究
  3.研究方法によるエビデンスのレベル
 E 誤差
  1.偶然誤差と系統誤差
  2.精度と妥当性
 F 偏り(バイアス)
  1.選択の偏り
  2.情報の偏り
 G 交絡とその制御方法
  1.交絡の概念
  2.研究計画段階での交絡の制御方法
  3.解析段階での交絡の制御方法
 H 疫学における因果関係の立証
  1.因果関係の立証
  2.多要因原因説
 補講 アウトブレイク時の疫学調査
  1.流行
  2.アウトブレイク時の流行調査の基本
4章 疾病の予防とスクリーニング (尾崎米厚)
 A スクリーニングの目的・要件・評価
  1.スクリーニングの目的と備えるべき条件
  2.スクリーニング検査の評価
  3.わが国におけるスクリーニングの例
5章 疾病登録
 A 疾病登録の意義と目的 (尾崎米厚)
 B がん登録 (尾崎米厚)
  1.院内がん登録
  2.地域がん登録
  3.がん登録に関する指標
  4.がん登録等の推進に関する法律
 C 循環器疾患の登録 (宮松直美)
  1.循環器疾患登録の根拠
  2.循環器疾患登録の現状
  3.今後の課題
6章 おもな疾患の疫学 (尾崎米厚)
 A 母子保健の疫学
  1.母性関連疾患の疫学
  2.小児疾患の疫学
 B おもな疾患の疫学
  1.がんの疫学
  2.心血管疾患の疫学
  3.脳血管疾患の疫学
  4.糖尿病の疫学
  5.難病の疫学
  6.精神疾患の疫学
  7.感染症の疫学
  8.その他の重要疾患・生活習慣の疫学
 C 事故,学校・産業保健,環境の疫学
  1.事故の疫学
  2.学校保健の疫学
  3.産業保健の疫学
  4.環境の疫学
7章 疫学と公衆衛生看護 (牧本清子)
 A 社会疫学
  1.社会疫学における格差と健康との関係
  2.収入と健康なライフスタイルとの関係
 B 政策疫学
  1.ハイリスク・アプローチ
  2.ポピュレーション・アプローチ
 C 臨床疫学
  1.診断
  2.疾患の経過・予後
  3.治療の選択-決定分析
8章 保健統計学の基礎 (尾崎米厚)
 A データの種類と分布
  1.データの性質
  2.保健活動における尺度
  3.代表値と散布度
  4.確率分布
 B 関連の指標
  1.相関と回帰
  2.クロス集計
 C 統計分析
  1.点推定と区間推定
  2.検定,帰無仮説,統計学的有意性
  3.割合に関する推定と検定
  4.平均に関する推定と検定
  5.相関に関する検定
  6.ノンパラメトリック検定
  7.多変量解析
 D 統計調査の表現・解釈にあたって気をつけること
  1.データの表現
  2.統計にだまされないために
9章 人口統計の基礎 (尾崎米厚)
 A 人口静態統計
  1.わが国の人口
  2.年少人口,老年人口
  3.世界の人口
 B 人口動態統計
  1.出生と人口再生産
  2.死亡
  3.死産
  4.婚姻と離婚
 C 生命表
  1.平均寿命
  2.健康寿命
10章 保健統計調査 (宮松直美)
 A 基幹統計
  1.国勢調査
  2.人口動態調査
  3.国民生活基礎調査
  4.患者調査
  5.医療施設調査
  6.学校保健統計調査
  7.社会生活基本調査
 B その他の統計調査
  1.感染症発生動向調査
  2.食中毒統計調査
  3.国民健康・栄養調査
  4.地域保健・健康増進事業報告
  5.身体障害児・者等実態調査
 C 医療経済統計
  1.国民医療費
  2.介護サービス施設・事業所調査,介護保険事業状況報告
 D 疾病・障害の定義と分類
  1.国際疾病分類
  2.国際生活機能分類
11章 保健医療情報の管理・活用と関連する法令・指針 (宮松直美)
 A 情報処理の基礎
  1.保健医療情報とは
  2.データの電子化
  3.情報セキュリティ
  4.データベース
  5.レコードリンケージ
 B 保健医療情報の収集
  1.既存の統計資料
  2.公的機関のウェブサイト
  3.文献検索
  4.質問紙調査
  5.生体情報の計測
  6.異動情報
 C 保健医療情報に関する法令・指針・原則
  1.個人情報の保護に関する法律
  2.住民基本台帳法
  3.倫理指針
  4.まもるべき原則
付録 演習問題・国家試験勉強の手引き (尾崎米厚)
 演習問題
 国家試験勉強の手引き

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