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イラストでまなぶ薬理学 第2版

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「イラストでまなぶ」シリーズの1つ。薬剤関連情報を更新し内容を刷新。2色刷に変更し、重要語句を暗記学習できるよう色文字で強調、医療安全の観点から新たに「与薬エラー」の章を新設。“抗ウイルス薬”“解毒薬”など項目を追加し、全体の内容を再構成。イラスト・図表にも修正を加え、薬理学で重要な基礎知識、誤用すると生命に関わるような薬剤の情報を盛り込み、最新の情報をコラムに追加。
シリーズ イラストでまなぶ
田中 越郎
発行 2011年01月判型:B5頁:264
ISBN 978-4-260-01227-0
定価 3,300円 (本体3,000円+税)
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第2版によせて

 本書の初版を上梓して7年が経過した.この間に7刷りを重ね一定の評価を得ていることは,著者としては大変うれしい思いである.この7年の間に新薬もたくさん開発され,医療をめぐる環境も激変し,教育における薬理学の位置も変わってきたようである.そこでこのたび改訂を試み,第2版を発行することとした.
 学生にとって重要なのは,将来臨床現場にいったとき,そこで使われている薬の意義や役割を正しく理解していることであろう.そのための基礎知識を得るのが学生時代にやっておくべき勉強であると考えている.そのため本書の改訂にあたっては,薬理学に対する知恵を得ることができるようにと意識しながら内容の充実を心がけた.
 本書ではまず病態生理の説明を行っている.治療法や薬剤の使い方は病態生理がわからないことには理解不能だからである.そして次に臨床薬を中心にその薬理作用を解説している.すなわち「病態生理から見た臨床薬の使われ方」である.学問としての薬理学はなるべく排除し,臨床現場で必要となる項目を中心に,量もレベルも必要十分になるよう努力したつもりである.
 本書は,拙書『イラストでまなぶ生理学 第2版』の姉妹編である.生理学がよく理解できていない学生諸君は,まずこちらで生理学を理解した後,本書に挑戦してほしい.本書の表現法やコンセプトは『イラストでまなぶ生理学 第2版』に準拠している.たとえば本文はその重要度別に,大見出し,中見出し,そして説明文の3つのランクに分けて書いてある.学生諸君は大見出しと中見出しの内容は必ず理解し記憶してほしい.そのまま記憶できるような文章になっているので丸暗記もできる.説明文は内容理解のためのものでこれは読むだけにとどめてもよい.中見出しの文頭には□印の欄が設けてあるので記憶のチェックに使うことができる.試験が終わるとせっかく覚えたことをすべて忘れてしまう学生が多いようだが,せめて大見出しの項目は試験終了後もずっと記憶しておいてほしい.将来きっと役に立つはずである.
 左ページには本文の内容をイラストで説明してある.かなり過激な比喩やデフォルメがしてあることもあるが,オリジナルでかつ覚えてほしいポイントを重要視するあまりそのような図になってしまった.また薬品名の記載は,臨床で使われる表現を採用し,たとえば「硫酸アトロピン」は「アトロピン」とのみ表記している.さらに重要度のあまり高くない項目や最近のトピックなどは,コラムやコーヒーブレイクとして各ページの下段や章末に記載した.各章末には復習の意味で,看護師・薬剤師・臨床検査技師の国家試験問題を載せてあるので,こちらも理解確認に利用していただきたい.本書が薬の正しい理解の一助となれば幸いである.

 2011年1月
 田中越郎

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 第2版によせて

第1章 薬が作用するしくみ
 薬と受容体/薬の血中濃度/薬の投与方法
第2章 自律神経
 交感神経と副交感神経/交感神経作動薬/α作用とβ作用/交感神経遮断薬/
 副交感神経作動薬/抗コリン薬/コリンエステラーゼ阻害薬と筋弛緩薬
第3章 アレルギー
 プロスタグランジン/ヒスタミンとセロトニン/抗アレルギー薬
第4章 炎症
 炎症と糖質コルチコイド/副腎皮質ステロイド薬/副腎皮質ステロイド薬の種類/
 副腎皮質ステロイド薬の副作用/非ステロイド系抗炎症薬の作用/
 非ステロイド系抗炎症薬の種類/非ステロイド系抗炎症薬の副作用/
 抗リウマチ薬/免疫抑制薬
第5章 血液
 鉄欠乏性貧血/その他の貧血/血液凝固/抗凝固薬/輸血
第6章 輸液
 水分と電解質/輸液/IVH(中心静脈栄養法)/ビタミン
第7章 循環器
 降圧薬/血管拡張薬/カルシウム拮抗薬/狭心症・心筋梗塞治療薬/
 心不全治療薬/抗不整脈薬/体液と利尿薬/利尿薬
第8章 呼吸器
 気管支喘息治療薬(発作時)/気管支喘息治療薬(非発作時),去痰薬/鎮咳・感冒薬
第9章 消化器 
 胃液分泌のしくみ/消化性潰瘍治療薬/健胃・消化薬,制吐薬/
 下剤(瀉下薬)/止痢薬/肝疾患/その他の消化性疾患
第10章 代謝
 糖尿病/インスリン製剤/経口血糖降下薬/痛風治療薬/
 抗脂質異常症(高脂血症)薬/骨粗鬆症薬
第11章 内分泌
 甲状腺ホルモン薬/女性ホルモン/女性ホルモン薬/妊娠・分娩/妊娠中の薬剤投与
第12章 中枢神経系
 脳のニューロン/パーキンソン病/パーキンソン病治療薬/抗不安薬/
 睡眠薬/抗精神病薬/抗うつ薬/抗てんかん薬
第13章 麻酔
 麻薬性鎮痛薬/非合法麻薬/全身麻酔(1)吸入麻酔薬/全身麻酔(2)静脈麻酔薬/
 局所麻酔薬/硬膜外麻酔と脊椎麻酔/特殊な鎮痛薬
第14章 抗菌薬
 細菌/抗菌薬の種類/抗生物質1/抗生物質2/抗生物質3/
 抗真菌薬・耐性菌(MRSA)/抗ウイルス薬・日和見感染
第15章 抗癌薬
 代謝拮抗薬/DNA複製阻害薬/微小管阻害薬,ホルモン薬/抗癌薬の副作用と投与法
第16章 特殊な薬
 散瞳薬・縮瞳薬/緑内障治療薬/皮膚科用薬/解毒薬/予防接種/
 漢方薬/X線造影剤/消毒薬
第17章 薬の処方と管理
 処方箋/薬の定義/薬の保管
第18章 与薬エラー
 よくある与薬エラー/薬剤の取り違えエラー/与薬方法のエラー

 付録:間違いやすい薬
 さくいん
 薬剤さくいん

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