老年看護 病態・疾患論 第3版
本書の特長
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●高齢者の生理的特徴を理解することで、高齢者特有の症状のあらわれ方や罹患しやすい疾患を、関連づけながら学べるテキストです。
●同じ疾患でも、若年者とは違う高齢者ならではの観察のポイントがあるなど、看護職がとくに気をつけなければならない高齢者の特徴が明確になるよう心がけました。
●高齢者は多数の症候を同時に持っていることが多く、こうした状況を理解することが適切なケアにつながることをふまえ、第2章として「老年症候群――主要な症候とおこりやすい問題」を設けました。
●単に疾患を学ぶだけでなく、疾患を学ぶことで高齢者のQOLを高める看護につなげることに主眼をおいた内容となっています。
●本講座の『専門分野 老年看護学』と併用していただくのに最適のテキストです。
*2011年版より表紙が新しくなりました。
シリーズ | 系統看護学講座 |
---|---|
著 | 佐々木 英忠 / 鳥羽 研二 / 荒井 啓行 |
発行 | 2009年01月判型:B5頁:260 |
ISBN | 978-4-260-00668-2 |
定価 | 2,420円 (本体2,200円+税) |
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- 序文
- 目次
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序文
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はしがき
高齢の患者は重症者が多く難治性であり,多臓器障害のため看護が複雑である。しかし,だからこそ,看護学のなかでも最も看護師の知恵と能力が必要な分野であり,やりがいのある分野でもある。
老年看護学の基本的技術のうえに看護の心が必要なことが指摘されて久しい。認知症の患者を看護するうえで精神行動異常症状は最も看護困難な症状の1つである。認知症患者の時間や場所の誤認,さらには視力や聴覚の衰えも加わり,現実にはおこりえないことを話したりすることに対する家族のいらだちや戸惑いが,患者につらくあたり,精神行動異常症状の改善を妨げていることも指摘されている。家族にかぎらず,看護師が忙しさについ同様な気持ちあるいは態度をとることも散見される。
看護師といえども,人間の看護行為であり,間違いも当然おこるものと考えられる。しかし,このとき,看護師が認知症の精神行動異常症状は家族の態度によっても左右されるという客観的事実を把握していることにより,看護の方向性がはっきりみえるため,専門職として自分を規制し,より客観的に患者を看護できよう。老年看護学は高齢者の特質を記述し,看護の方向性を示したものといえる。
本書は1999年に第1版が発行され,2003年に第2版が発行されている。第3版では近年の目覚ましい老年看護学の発展に対応するため,日本老年医学会で最もご活躍の,新進気鋭の鳥羽研二教授と荒井啓行教授に得意の分野をそれぞれご執筆いただき,ますます充実した『老年看護 病態・疾患論』となり生まれかわった。本書が老年看護学をこれから学ぼうとしている看護学生の方々にお役に立てば幸いである。
2008年10月
著者代表 佐々木英忠
高齢の患者は重症者が多く難治性であり,多臓器障害のため看護が複雑である。しかし,だからこそ,看護学のなかでも最も看護師の知恵と能力が必要な分野であり,やりがいのある分野でもある。
老年看護学の基本的技術のうえに看護の心が必要なことが指摘されて久しい。認知症の患者を看護するうえで精神行動異常症状は最も看護困難な症状の1つである。認知症患者の時間や場所の誤認,さらには視力や聴覚の衰えも加わり,現実にはおこりえないことを話したりすることに対する家族のいらだちや戸惑いが,患者につらくあたり,精神行動異常症状の改善を妨げていることも指摘されている。家族にかぎらず,看護師が忙しさについ同様な気持ちあるいは態度をとることも散見される。
看護師といえども,人間の看護行為であり,間違いも当然おこるものと考えられる。しかし,このとき,看護師が認知症の精神行動異常症状は家族の態度によっても左右されるという客観的事実を把握していることにより,看護の方向性がはっきりみえるため,専門職として自分を規制し,より客観的に患者を看護できよう。老年看護学は高齢者の特質を記述し,看護の方向性を示したものといえる。
本書は1999年に第1版が発行され,2003年に第2版が発行されている。第3版では近年の目覚ましい老年看護学の発展に対応するため,日本老年医学会で最もご活躍の,新進気鋭の鳥羽研二教授と荒井啓行教授に得意の分野をそれぞれご執筆いただき,ますます充実した『老年看護 病態・疾患論』となり生まれかわった。本書が老年看護学をこれから学ぼうとしている看護学生の方々にお役に立てば幸いである。
2008年10月
著者代表 佐々木英忠
目次
開く
第1章 高齢者の生理的特徴 (佐々木英忠)
A 老化と寿命
B 認知・知覚機能の老化
C 呼吸・循環機能の老化
D 代謝・排泄機能の老化
E 免疫機能の老化
F 運動機能の老化
G 性機能の老化
第2章 老年症候群――主要な症候とおこりやすい問題 (鳥羽研二)
A おもに急性疾患に付随する症候
B おもに慢性疾患に付随する症候
C おもにADL低下に合併する症候
第3章 高齢者のフィジカルアセスメント (佐々木英忠)
A 問診
B 視診
C 触診
D 打診
E 聴診
F 血圧測定
G 画像検査
H 心電図
I 検査
J 在宅でのフィジカルアセスメント
第4章 高齢者の疾患の特徴 (荒井啓行・鳥羽研二・佐々木英忠)
A 認知症
B 精神・神経疾患
C 循環器系の疾患
D 呼吸器系の疾患
E 消化器系の疾患
F 内分泌・代謝系の疾患
G 膠原病
H 血液の疾患
I 腎・泌尿器系の疾患
J 運動器の疾患
K 皮膚の疾患
L 感覚器の疾患
M 歯・口腔の疾患
N 感染症
第5章 高齢者と薬 (荒井啓行)
A 高齢者の安全な薬物治療
B 高齢者で留意すべきおもな薬物
第6章 高齢者のリハビリテーション (佐々木英忠)
A 腰痛症と四肢関節痛のリハビリテーション
B 寝たきり患者のリハビリテーション
C 障害予防のリハビリテーション
D 福祉機器
参考文献
索引
A 老化と寿命
B 認知・知覚機能の老化
C 呼吸・循環機能の老化
D 代謝・排泄機能の老化
E 免疫機能の老化
F 運動機能の老化
G 性機能の老化
第2章 老年症候群――主要な症候とおこりやすい問題 (鳥羽研二)
A おもに急性疾患に付随する症候
B おもに慢性疾患に付随する症候
C おもにADL低下に合併する症候
第3章 高齢者のフィジカルアセスメント (佐々木英忠)
A 問診
B 視診
C 触診
D 打診
E 聴診
F 血圧測定
G 画像検査
H 心電図
I 検査
J 在宅でのフィジカルアセスメント
第4章 高齢者の疾患の特徴 (荒井啓行・鳥羽研二・佐々木英忠)
A 認知症
B 精神・神経疾患
C 循環器系の疾患
D 呼吸器系の疾患
E 消化器系の疾患
F 内分泌・代謝系の疾患
G 膠原病
H 血液の疾患
I 腎・泌尿器系の疾患
J 運動器の疾患
K 皮膚の疾患
L 感覚器の疾患
M 歯・口腔の疾患
N 感染症
第5章 高齢者と薬 (荒井啓行)
A 高齢者の安全な薬物治療
B 高齢者で留意すべきおもな薬物
第6章 高齢者のリハビリテーション (佐々木英忠)
A 腰痛症と四肢関節痛のリハビリテーション
B 寝たきり患者のリハビリテーション
C 障害予防のリハビリテーション
D 福祉機器
参考文献
索引
正誤表
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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。
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