医学書院

検索
HOME書籍・電子メディア > 書籍詳細

≪系統看護学講座 専門基礎分野≫

人体の構造と機能[1]

解剖生理学


(第10版)

著:坂井 建雄/岡田 隆夫

  • 判型 B5
  • 頁 592
  • 発行 2018年01月
  • 定価 4,104円 (本体3,800円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03171-4
本書の特徴
解剖学と生理学を融合させ、カリキュラムに対応し、学生の理解をより促す構成となっています。
人体を、そのはたらきからとらえ、器官系を有機的に結びつけた構成とすることによって、看護学生に必要な解剖学・生理学の知識を網羅し、かつ興味を持ちながら体系的に理解できる内容を目ざしました。
全ページのカラー化はそのままに、さらに視覚的な理解を促すテキストに改訂しました。
第1章では解剖生理学を学ぶための基礎知識として、体表解剖から始まり、内部の構造、組織、機能と学んでいくことで、人体をイメージしやすく、また看護技術の理解につながる新しい構成としました。
臨床の現場につながる知識をコラム「Clinical Eye」として収載しました。
*「系統看護学講座」は2018年版より新デザインとなりました。
*「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。
序 文
はしがき

第10版の序
 解剖学と生理学は,人体の「構造」と「機能」を学ぶ学問であり,看護師を含む医療専門職の教育において最重要の基礎となるものである。医学と医療技術は急速に進化・発展しており,社会とのかかわりはきわめて密接になり,医療に対する期待とニーズも大きく...
はしがき

第10版の序
 解剖学と生理学は,人体の「構造」と「機能」を学ぶ学問であり,看護師を含む医療専門職の教育において最重要の基礎となるものである。医学と医療技術は急速に進化・発展しており,社会とのかかわりはきわめて密接になり,医療に対する期待とニーズも大きくなっている。医療専門職の教育においても十分な質を確保しつつ,高度な内容を効率的に学習することが求められている。本書は故日野原重明先生らによる1968年の第1版から始まり,時代の流れを先取りした改訂により版を重ね,これまでに130万人をこえる人たちの学習に用いられてきた。
 本書は第7版から解剖学の坂井と生理学の岡田の2名で担当し,学習者の理解しやすさの視点から,(1)解剖学と生理学を融合する,(2)器官系を有機的に結びつける,(3)全ページをフルカラーにするという,書物の骨格をかえる全面的な改訂を行った。その後の2回の改訂を経て,体表からみた人体の構造を加えるなど内容をさらに深化させ,幸いにも高い評価を得て多くの人たちに受け入れられてきた。
 今回の改訂では,看護師をはじめとする医療専門職を目ざす人たちが学ぶべき最重要のことがらはなにかということをあらためて考えてみた。そこで第1章の解剖生理学の基礎知識を「形からみた人体」,つまり人体そのものを医療者が直接見て触れるようなマクロ的な視点から始めることにした。高等学校までの教育内容も生物学の進歩に合わせて大幅に改訂され,細胞や遺伝子をはじめとするかなり高度な知識が教えられるようになっている。しかし個々の学生たちの資質をみていると,個人の健康にかかわる人体についての常識的な知識や理解が,どこかで希薄になっていると感じられ,そこを強化する必要があると考えたからである。
 各章の内容についてもこれまでと同様に見直しをはかり,一例をあげれば,第9章に運動生理の項目を加筆し,コラムClinical Eyeとして不整脈の心電図と頸静脈圧の視診の2つを追加し,また少なからぬ図版を新しいものに差しかえた。本書の改訂を通じてとくに心がけているのは,内容が正確であるのはもちろんのこと,解剖学と生理学を融合させて人体の構造と機能が平易に学習できること,臨床的な視点をいかして学習者の動機づけをはかることである。
 現在の著者,坂井と岡田による改訂は今回で4回目となるが,改訂を重ねるごとに二人の著者と編集部の間であうんの呼吸が生まれ,解剖学と生理学という垣根をこえて有機的に統合されて,類書にない新鮮で充実した教科書に育ってきたと感じている。伝統をふまえて新しい発展を目ざしている本書が,医療のあらゆる場で幅広く活用されることを願っている。今後とも忌憚のないご意見,ご批判,ご叱正をお願いするしだいである。

 2017年11月
 坂井建雄 岡田隆夫
目 次
序章 人体の構造と機能を学ぶために

第1章 解剖生理学のための基礎知識
 A 形からみた人体
 B 素材からみた人体
 C 機能からみた人体

第2章 栄養の消化と吸収
 A 口・咽頭・食道の構造と機能
 B 腹部消化管の構造と機能
 C 膵臓・肝臓・胆嚢の構造と機能
 D 腹膜

第3章 呼吸と血液のはたらき
 A 呼吸器の構造
 B 呼吸
 C 血液

第4章 血液の循環とその調節
 A 循環器系の構成
 B 心臓の構造
 C 心臓の拍出機能
 D 末梢循環系の構造
 E 血液の循環の調節
 F リンパとリンパ管

第5章 体液の調節と尿の生成
 A 腎臓
 B 排尿路
 C 体液の調節

第6章 内臓機能の調節
 A 自律神経による調節
 B 内分泌系による調節
 C 全身の内分泌腺と内分泌細胞
 D ホルモン分泌の調節
 E ホルモンによる調節の実際

第7章 身体の支持と運動
 A 骨格とはどのようなものか
 B 骨の連結
 C 骨格筋
 D 体幹の骨格と筋
 E 上肢の骨格と筋
 F 下肢の骨格と筋
 G 頭頸部の骨格と筋
 H 筋の収縮

第8章 情報の受容と処理
 A 神経系の構造と機能
 B 脊髄と脳
 C 脊髄神経と脳神経
 D 脳の高次機能
 E 運動機能と下行伝導路
 F 感覚機能と上行伝導路
 G 眼の構造と視覚
 H 耳の構造と聴覚・平衡覚
 I 味覚と嗅覚
 J 痛み(疼痛)

第9章 身体機能の防御と適応
 A 皮膚の構造と機能
 B 生体の防御機構
 C 代謝と運動
 D 体温とその調節

第10章 生殖・発生と老化のしくみ
 A 男性生殖器
 B 女性生殖器
 C 受精と胎児の発生
 D 成長と老化

巻末資料
 1 解剖学によく出る漢字と概念
 2 解剖生理学を学ぶための化学の基礎知識

索引

Clinical Eye 臨床での実践につながる解剖学・生理学の知識
 ・脈拍の触知と血圧
 ・誤嚥性肺炎
 ・胃食道逆流症(GERD)
 ・腹部の打診ではなにをみているのか
 ・直腸の構造とグリセリン浣腸
 ・下痢と便秘
 ・肝硬変と黄疸
 ・腹痛と腹膜刺激症状
 ・胸部の聴診ではなにをみているのか
 ・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
 ・不整脈の心電図
 ・外頸静脈の視診による右心房圧の評価
 ・音で血圧が測定できるのはなぜか
 ・頸部の触診ではなにをみているのか
 ・糖尿病
 ・筋区画症候群
 ・五十肩
 ・死後硬直
 ・脊髄損傷
 ・腰椎穿刺の体位と部位
 ・直接対光反射と間接対光反射
 ・皮膚の色とアセスメント
 ・温湿布と冷湿布
 ・尿道の構造と導尿