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≪新看護学 14≫

母子看護

母性看護 小児看護
(第12版)

執筆:新井 陽子/市川 久美子/稲葉 裕/岩崎 美和/海野 信也/生地 新/岡山 久代/香取 洋子/菊池 昭彦/後藤 裕明/齋藤 昭彦/志賀 健太郎/島袋 香子/染谷 奈々子/高橋 眞理/武下 草生子/只木 弘美/立岡 弓子/中村 友彦/深山 治久/福地 麻貴子/鉾碕 竜範/溝田 淳/宮前 多佳子/森 雅亮/横田 俊平

  • 判型 B5
  • 頁 500
  • 発行 2018年01月
  • 定価 3,132円 (本体2,900円+税8%)
  • ISBN978-4-260-03185-1
本書の特徴
母性看護では、「母性とはなにか」という特徴をつかみ、ライフサイクルの各期で母性の健康を保持・増進し、健康な生活を支えるための知識と技術が求められます。本書では、母性をどのように理解・保護し、看護するか、および周産期における母児とその家族の看護について学ぶことができます。
小児看護では、子どもが、人格をもった社会の一員として心身ともに健康に成長・発達する過程を理解するとともに、小児を疾病や危険からまもり、健やかに育成するための援助と愛護を必要とします。本書では、小児の成長・発達と健康、それを支える看護、小児の疾患とその看護を学びます。
図や写真を多数掲載し、学生のみなさんがより理解しやすく、楽しく学べるテキストとなっています。
序 文
はしがき

学習にあたって
 みなさんは,これまで『専門基礎』『基礎看護』において,看護の基礎的な知識と技術を学んでこられた。本書では,その知識や技術を,具体的にどのように展開したらよいかについて学習する。
 看護は,つねに人間が対象であることも学んだ。しかし,人...
はしがき

学習にあたって
 みなさんは,これまで『専門基礎』『基礎看護』において,看護の基礎的な知識と技術を学んでこられた。本書では,その知識や技術を,具体的にどのように展開したらよいかについて学習する。
 看護は,つねに人間が対象であることも学んだ。しかし,人間には大人もいれば子どももいるし,男性と女性の区別もある。いったい,男性と女性はどのように違うのだろうか,大人と子どもの看護では,なにが異なるのだろうか。また,これらの人々が健康に過ごすためには,日常においてどのような注意が必要なのだろうか。みなさんが准看護師となるためには,これらについて学び,それぞれに対して適切な看護を身につけなければならない。
 本書では「母性」と「小児」の看護について学習していく。
 「母性」という言葉は,母子保健法第2条に「すべての児童がすこやかに生まれ,かつ,育てられる基盤である」として,「尊重され,かつ,保護されなければならない」と,国によってその意義が明らかに定められている。
 「母性看護」では,「母性とはなにか」という特徴をとらえ,また一生を通じた母性の健康を保持・増進し,疾病を予防し,正常な妊娠・分娩・産褥,さらに育児を通して,健康で平和な家庭生活を営むことを援助するための知識と技術を習得しなければならない。そのためには,母性を理解し,どのように看護していくかを学ぶ必要がある。これは,目の前の母と子だけでなく,未来にわたる次の世代の健康に関することでもある。
 また「小児看護」では,この世に生を受けた子どもが,一個の人格をもった社会の一員として,心身ともに健康に成長・発達する過程を理解するとともに,子どもを疾病や危険からまもり,病気や障害をもつ子どももそうでない子どもも,ともに健やかに育成するためにはどのような援助と愛護を必要とし,どのような看護が必要とされるかについて学習する。
 母性にも小児にも,健康を阻害するいろいろな要因や疾患がある。また,年齢による違いや個人差もある。このようなそれぞれの特徴をもった対象を,よりよく援助し看護するための理念や知識・技術を学んでほしい。

改版の経緯
 本書はこのような考えから,1970年に初版を発行し,以来改訂を重ねるなかで,全国の准看護師教育のための教科書として活用されてきた。しかし,看護を取り巻く最近の医療の進歩は目ざましく,疾患の診断・治療の進歩はもとより,「母性」「小児」を取り巻く社会状況の変化が,看護においても複雑な変容をもたらしている。
 近年,女性の社会進出に伴う晩婚化から高齢出産が増加しており,ハイリスク妊娠・ハイリスク新生児の増加の一因ともなっている。また,新たな医療技術の発展により,出生前診断や生殖補助医療にまつわる倫理的問題など,これまでに経験のない課題に直面することもある。
 母性看護の中心は,妊娠・分娩・育児などにかかわる成熟期にあるが,従来より母性看護は,女性の一生を通した総合看護・継続看護の役割を担ってきた。いうまでもなく,母性は妊娠の有無にかかわらず,環境・地域,あるいは勤労・家族・加齢などの影響を受ける。さらに,プライマリヘルスケアのなかで,母子看護は母性みずからが自分の健康と生活について自助と自己決定ができるような援助を行い,母性のニーズに応じる役割が大きくなってきた。
 子どもの環境も,少子化・核家族化が進み,携帯電話やメールの普及などによるコミュニケーションの変化に伴い,ますます変動している。こうしたなかで,母子関係,子どもの育て方が従来にも増して重要になってきた。
 最近では,不登校や発達障害など,単に医学的な治療の対象となるのみならず,教育機関や福祉機関との連携が必要とされることも増えてきている。また,地域の子育て支援や災害時の対策,在宅看護へのニーズなど,地域との連携も模索されている。このような医療の現状や社会事情を十分に考慮して改訂の手を加え,内容の刷新と補完に努めた。

 少子化傾向のなかで,ますます重視される母子の健康問題に対処していくために,看護者にはさらなる努力とたゆまぬ学習が求められている。本書の学習を通じて基本的な知識と技能を修得し,看護実践能力を高める一助としてほしい。
 今後とも准看護師教育の向上と発展を目ざして,看護の学習に有用な,使いやすい教科書の発行を目ざしていきたいと考える。十分にご活用いただき,ご利用各位の忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いである。

 2017年11月
 著者ら
目 次
母性看護
 第1章 母性看護概論 (高橋眞理)
  A.母性の概念と特徴
  B.母性看護の意義と役割
  C.母子保健の現状と動向
  D.女性の権利と自己決定への支援
  E.母性看護領域における安全管理
 第2章 ライフサイクル各期の特徴と看護 (岡山久代)
  A.胎児期~学童期の母性看護
  B.思春期の母性看護
  C.成熟期の母性看護
  D.更年期の母性看護
  E.老年期の母性看護
 第3章 正常な妊婦・産婦・褥婦・新生児の看護 (島袋香子・立岡弓子・香取洋子)
  A.妊婦の理解と看護
  B.産婦の理解と看護
  C.褥婦の理解と看護
  D.新生児の理解と看護
 第4章 周産期の母児の疾患と看護 (海野信也・新井陽子・中村友彦・菊池昭彦)
  A.妊娠の異常と看護
  B.分娩の異常と看護
  C.産褥の異常と看護
  D.新生児の異常と看護
  E.合併症をもつ妊産褥婦とその管理
  F.産科手術・手技

小児看護
 第1章 小児看護概論 (染谷奈々子)
  A.子どもとは
  B.小児看護とは
  C.小児看護を取り巻く環境
 第2章 小児看護の基礎 (染谷奈々子・武下草生子・森 雅亮・市川久美子・生地 新)
  A.母子保健の動向
  B.子どもの成長・発達と生理
  C.子どもの栄養
  D.子どもの養護としつけ
  E.疾病の予防と予防接種
  F.子どもの精神保健
  G.子どもと社会
 第3章 子どもの診療と看護 (福地麻貴子・岩崎美和)
  A.病気をもつ子どもの診療と看護
  B.入院環境と患児・家族へのかかわり
  C.小児看護の基礎技術
  D.子どものおもな症状と看護
  E.特殊な状態にある子どもの看護
  F.救急看護
 第4章 小児疾患患児の看護
  (横田俊平・中村友彦・岩崎美和・齋藤昭彦・只木弘美・森 雅亮・鉾碕竜範・後藤裕明・
   福地麻貴子・志賀健太郎・武下草生子・市川久美子・生地 新・稲葉 裕・深山治久・
   溝田 淳・宮前多佳子)

  A.小児疾患概論
  B.新生児疾患患児の看護
  C.感染症患児の看護
  D.アレルギー疾患患児の看護
  E.消化器疾患患児の看護
  F.呼吸器疾患患児の看護
  G.循環器疾患患児の看護
  H.血液疾患患児の看護
  I.腎泌尿器・生殖器疾患患児の看護
  J.成長および発育の障害
  K.内分泌疾患患児の看護
  L.代謝性疾患患児の看護
  M.小児がん患児の看護
  N.神経・筋疾患患児の看護
  O.皮膚疾患患児の看護
  P.精神疾患患児の看護
  Q.整形外科疾患患児の看護
  R.口腔外科疾患患児の看護
  S.眼疾患患児の看護
  T.耳鼻咽喉疾患患児の看護
  U.膠原病・免疫疾患患児の看護
  V.その他の疾患患児の看護

さくいん