医学書院

検索
HOME書籍・電子メディア > 書籍詳細

≪系統看護学講座 専門分野Ⅱ≫

成人看護学[11]

アレルギー 膠原病 感染症


(第14版)

著:岩田 健太郎/川口 鎮司/石渡 由貴/岩渕 千太郎/梅津 純子/大路 剛/岡 秀昭/上山 伸也/杉本 麻由美/高原 麻耶/滝口 智子/土井 朝子/滑沢 晴美/古谷 直子/細川 直登/馬原 美保子/山本 舜悟

  • 判型 B5
  • 頁 416
  • 発行 2016年01月
  • 定価 2,376円 (本体2,200円+税8%)
  • ISBN978-4-260-02192-0
本書の特長
新たに序章を設け、それぞれの疾患を持つ患者の事例を取り上げることで、本書で学ぶイメージができるようになっています。
難解な病態をわかりやすく理解できるように、図を刷新しました。
アレルギーでは、慢性期の看護が重要であることをふまえ、心理・社会面のケアまで幅広く解説を充実させています。
膠原病では、疾患への理解を深めるため、取り上げる疾患を増やしました。
感染症では、臨床現場において何が求められるかを学ぶ内容とし、ウイルス性肝炎など最近の治療の変化にも対応しています。
*「系統看護学講座」は2018年版より新デザインとなりました。
*「系統看護学講座/系看」は株式会社医学書院の登録商標です。
序 文
はしがき

発刊の趣旨
 1967年から1968年にかけて行われた看護学校教育課程の改正に伴って,新しく「成人看護学」という科目が設けられた。
 本教科のねらいとするところは,「看護の基礎理論としての知識・技術・態度を理解し,これを応用することによって,病気を持つ...
はしがき

発刊の趣旨
 1967年から1968年にかけて行われた看護学校教育課程の改正に伴って,新しく「成人看護学」という科目が設けられた。
 本教科のねらいとするところは,「看護の基礎理論としての知識・技術・態度を理解し,これを応用することによって,病気を持つ人の世話あるいは健康の維持・増進を実践・指導し,看護の対象であるあらゆる人の,あらゆる状態に対応していくことができる」という,看護の基本的な理念を土台として,「成人」という枠組みの対象に対する看護を学ぶことにある。
 したがって,看護を,従来のように診療における看護といった狭い立場からではなく,保健医療という幅広い視野のなかで健康の保持・増進という視点においてとらえ,一方,疾患を持った患者に対しては,それぞれの患者が最も必要としている援助を行うという看護本来のあり方に立脚して学習しなければならない。
 本書「成人看護学」は,以上のような考え方を基礎として編集されたものである。
 まず「成人看護学総論」においては,成人各期の特徴を学び,対象である成人が,どのような状態のもとで正常から異常へと移行していくのか,またそれを予防し健康を維持していくためには,いかなる方策が必要であるかを学習し,成人の全体像と成人看護の特質をつかむことをねらいとしている。
 以下,「成人看護学」の各巻においては,成人というものの概念を把握したうえで,人間の各臓器の身体的あるいは精神的な障害がおこった場合に,その患者がいかなる状態におかれるかを理解し,そのときの患者のニーズを満たすためにはどのようにすればよいかを,それぞれの系統にそって学習することをねらいとしている。
 したがって,「成人看護学」の学習にあたっては,従来のように診療科別に疾病に関する知識を断片的に習得するのではなく,種々の障害をあわせ持つ可能性のある1人ひとりの人間,すなわち看護の対象としての人間のあらゆる変化に対応できる知識・技術・態度を学びとっていただきたい。
 このような意味において,学習者は対象の健康生活上の目標達成のために,より有効な援助ができるような知識・技術を養い,つねに研鑽を続けていかなければならない。
 以上の趣旨のもとに,金子光・小林冨美栄・大塚寛子によって編集された「成人看護学」であるが,日進月歩をとげる医療のなかで,本書が看護学の確立に向けて役だつことを期待するものである。

カリキュラムの改正
 わが国の看護・医療を取り巻く環境は,急速な少子高齢化の進展や,慢性疾患の増加などの疾病構造の変化,医療技術の進歩,看護業務の複雑・多様化,医療安全に関する意識の向上など,大きく変化してきた。それに対応するために,看護教育のカリキュラムは,1967~1968年の改正ののち,1989年に全面的な改正が行われ,1996年には3年課程,1998年には2年課程が改正された。さらに2008年にも大きく改正され,看護基礎教育の充実がはかられるとともに,臨床実践能力の強化が盛り込まれている。

改訂の趣旨
 今回の「成人看護学」の改訂では,カリキュラム改正の意図を吟味するとともに,1999年に発表され,直近では2013年に改定された「看護師国家試験出題基準」の内容をも視野に入れ,内容の刷新・強化をはかった。また,日々変化する実際の臨床に即し,各系統において統合的・発展的な学習がともに可能となるように配慮した。
 序章「この本で学ぶこと」は,今改訂で新設された。冒頭の事例により,これから学ぶ疾患をかかえた患者の姿をイメージするとともに,本書で扱われている内容およびそれぞれの項目どうしの関係性が一見して把握できるように「本書の構成マップ」を設けた。
 第1章「看護を学ぶにあたって」では,系統別の医療の動向と看護を概観したあと,患者の身体的,心理・社会的特徴を明確にし,看護上の問題とその特質に基づいて,看護の目的と機能が具体的に示されている。
 第2~5章では,疾患とその医学的対応という視点から,看護の展開に必要とされる医学的な基礎知識が選択的に示されている。既習知識の統合化と臨床医学の系統的な学習のために,最新の知見に基づいて解説されている。
 第6章「患者の看護」では,第1~5章の学習に基づいて,経過別,症状別,検査および治療・処置別,疾患別に看護の実際が提示されている。これらを看護過程に基づいて展開することにより,患者の有する問題が論理的・総合的に理解できるように配慮されている。
 第7章「事例による看護過程の展開」では,各疾患ごとに1,2つの事例を取り上げ,看護過程に基づいて看護の実際を展開している。患者の有するさまざまな問題を提示し,看護の広がりと問題解決の過程を具体的に学習できるようにしている。
 また,巻末には適宜付録を設け,各系統別に必要となる知識を整理し,学習の利便性の向上をはかった。
 今回の改訂によって看護の学習がより効果的に行われ,看護実践能力の向上,ひいては看護の質的向上に資することを切に望むものである。ご活用いただき,読者の皆さんの忌憚のないご意見をいただければ幸いである。
 2015年11月
 著者ら
目 次
アレルギー
序章 この本で学ぶこと (滑沢晴美)
 アレルギー疾患を持つ患者の姿
 本書の構成マップ
第1章 アレルギーの看護を学ぶにあたって (滑沢晴美)
 A 医療の動向と看護
 B 患者の特徴と看護の役割
第2章 免疫のしくみとアレルギー (川口鎮司)
 A 免疫反応と病気
 B アレルギーに関与する免疫担当細胞と伝達物質
 C アレルギーのしくみ
第3章 検査と治療 (川口鎮司)
 A 検査と診断
 B 治療
第4章 症状と疾患の理解 (川口鎮司)
 A 気管支喘息
 B アレルギー性鼻炎
 C アトピー性皮膚炎
 D 薬物のアレルギー
 E アナフィラキシー
 F 蕁麻疹
 G 接触皮膚炎
 H 食物アレルギー
第5章 患者の看護 (高原麻耶・杉本麻由美)
 A 疾患の経過と看護
 B 症状に対する看護
 C 検査を受ける患者の看護
 D 治療を受ける患者の看護
 E 疾患を持つ患者の看護
第6章 事例による看護過程の展開 (石渡由貴)
 A 気管支喘息患者の看護

膠原病
序章 この本で学ぶこと (馬原美保子)
 膠原病を持つ患者の姿
 本書の構成マップ
第1章 膠原病の看護を学ぶにあたって (馬原美保子)
 A 医療の動向と看護
 B 患者の特徴と看護の役割
第2章 自己免疫疾患とその機序 (川口鎮司)
 A 自己と非自己の区別
 B 免疫トレランス(免疫寛容)
 C 自己免疫疾患の病態
第3章 症状とその病態生理 (川口鎮司)
 A 関節痛・関節炎
 B レイノー現象
 C 皮膚・粘膜症状
 D 発熱
 E タンパク尿
 F 筋力低下
第4章 検査と治療 (川口鎮司)
 A 膠原病の診断までの流れ
 B 検査
 C 治療方法
第5章 疾患の理解 (川口鎮司)
 A 関節リウマチ
 B 全身性エリテマトーデス
 C 抗リン脂質抗体症候群
 D 全身性強皮症
 E 多発性筋炎,皮膚筋炎
 F 混合性結合組織病
 G シェーグレン症候群
 H ベーチェット病
 I 血管炎症候群
 J リウマチ性多発筋痛症
 K 成人発症スティル病
第6章 患者の看護 (馬原美保子)
 A 疾患の経過と看護
 B 症状に対する看護
 C 検査を受ける患者の看護
 D 治療を受ける患者の看護
 E 疾患を持つ患者の看護
第7章 事例による看護過程の展開 (梅津純子)
 A 全身性エリテマトーデス患者の看護

感染症
序章 この本で学ぶこと (岩田健太郎)
 感染症を持つ患者の姿
 本書の構成マップ
第1章 感染症の看護を学ぶにあたって (岩田健太郎)
 A あなたを取り巻く感染症
 B 患者の特徴と看護の役割
 C 看護を取り巻く感染症の問題
 D あなた自身をまもるために
第2章 感染症とは (土井朝子)
 A 感染症とはなにか
 B 感染が成立する条件
 C 感染症の病態生理
 D どのような症状がみられるか
第3章 検査・診断 (細川直登)
 A 感染症診断の原則
 B 検査・診断・治療の流れ
 C 検査の実際
第4章 治療 (山本舜悟)
 A 感染症治療の原則
 B 抗菌薬
 C 抗真菌薬
 D 抗ウイルス薬
 E その他の治療法
 F 一次予防と二次予防
第5章 疾患の理解 (山本舜悟・岩渕千太郎・大路剛・上山伸也)
 A 発熱・不明熱
 B 上気道感染症
 C 下気道感染症
 D 心血管系感染症
 E 消化管感染症
 F 肝胆道系感染症
 G 尿路感染症
 H 性感染症
 I 皮膚軟部組織感染症
 J 眼の感染症
 K 中枢神経感染症
 L 悪性腫瘍,造血幹細胞移植,固形臓器移植に伴う感染症
 M 菌血症・敗血症
 N 人動物咬傷
 O その他のウイルス性感染症
 P 真菌感染症
 Q 寄生虫感染症
 R HIV感染症と日和見感染症
 S 新興・再興感染症
 T 多剤耐性菌感染症
第6章 患者の看護 (古谷直子・岡秀昭)
 A 感染予防
 B 症状に対する看護
 C 検査・治療における看護
 D 疾患を持つ患者の看護
第7章 事例による看護過程の展開 (滝口智子・古谷直子)
 A 脳梗塞により侵襲的処置をうける患者の看護
 B 敗血症患者の看護

索引