運動療法学 総論 第3版

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理学療法士が運動療法を行ううえで求められる知識や技術を学生向けに解説した教科書。すでに定評がある本書を「初学者がさらに学びやすく、より理解しやすく」という視点から見直し、目次や項目立て、学習目標などを整理して大幅な改訂を行った。最新のトピックも適宜織り込み、理学療法士にとって中心的テーマの1つである運動療法を概説する必携の1冊。
*「標準理学療法学」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ 標準理学療法学 専門分野
シリーズ監修 奈良 勲
編集 吉尾 雅春
発行 2010年02月判型:B5頁:336
ISBN 978-4-260-00898-3
定価 5,170円 (本体4,700円+税)
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第3版 序

 本書は2001年に創刊され,2006年発行の第2版も合わせて理学療法分野でのベストセラーの1つに数えられるまでになった.創刊以来,理学療法の根幹をなす運動療法に関する基礎知識と基本的な考え方を学ぶための本として最良の内容を盛り込み,わが国の代表的な教科書となるよう編集を行ってきた.その結果,多くの学校で本書はテキスト教材として採用され,高い評価が送られている.何よりも嬉しいことである.
 この間,理学療法をとりまく環境は大きく変わってきた.運動器の10年世界運動,ICFの制定,システム理論の導入,課題指向的な考え方など,学習理論の展開,脳科学の急速な発展,そのほかにも重要な変化がたくさんみられた.また,根拠に基づく医療がさらに求められるようになり,国内外を問わず,各領域で診療ガイドライン作成の取り組みが広がりつつある.こうした流れのなかで,呼吸・循環にかかわるエビデンスは着実に積み重なっている.一方で,1960年ごろから中枢神経障害のリハビリテーションの首座として位置づけられてきた神経生理学的アプローチは,1990年の米国PT協会II STEP会議において大幅に見直され,2005年のIII STEP会議では議論に上ることもなかった.脳卒中治療ガイドラインでも残念ながら評価を得ることはなかった.
 根拠のある理学療法あるいは運動療法を行うにあたり,その背景となる学問を着実に進めていく必要がある.上記のような世界の動きは理学療法学の“標準”として位置づけた本書でも受け止めなければならない時期にきていると考え,今回の改訂にあたった.特に総論では基礎学問を取り扱うことから,それに伴った内容の追加や刷新をはかった.
 本書が理学療法士を志す多くの学生の座右の書となり,わが国のこれからの理学療法に大きな影響を与える改訂につながることを期待したい.

 2010年1月
 吉尾雅春

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第1章 運動療法の概念
 I.運動療法の歴史
 II.運動療法とは何か
第2章 運動療法の基礎
 I.関節の構造と運動
 II.筋と筋収縮
 III.随意運動と運動制御モデル
 IV.運動制御と運動学習
 V.運動と呼吸
 VI.運動と循環
 VII.運動と代謝
第3章 組織の病態生理と修復
 I.運動器系
 II.神経系
第4章 運動の種類
第5章 基本的な運動療法
 I.関節可動域運動
 II.筋力増強運動
 III.持久力増強運動
 IV.協調性運動
 V.認知過程の障害と運動療法
 VI.痛みに対する運動療法
第6章 発達と運動療法

索引

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