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血液病レジデントマニュアル


(在庫なし)

著:神田 善伸

  • 判型 B6変
  • 頁 336
  • 発行 2009年10月
  • 定価 4,400円 (本体4,000円+税10%)
  • ISBN978-4-260-00837-2
「難しい」血液疾患の臨床をわかりやすく! 一般内科医にも役立つマニュアルが登場。
レジデントはもちろんのこと、広く一般内科医に向けて、決して容易ではない血液疾患の臨床についてわかりやすくまとめたマニュアル。臨床の現場で、限られた時間と労力で、最大限安全かつ効率的に診療できるよう、随所に工夫・配慮がなされた書。診断基準や治療メニューなどの情報も充実しており、血液専門医にとってももちろん、手元にあると何かと役立つ使い勝手のよい資料として推薦の1冊。
*「レジデントマニュアル」は株式会社医学書院の登録商標です。
序 文
はじめに

 怖い.難しい.できれば診たくない.血液疾患にこのような印象をもっている先生方は多いのではないでしょうか.そこで,本書は,タイトルこそ「レジデントマニュアル」ですが,レジデントのみならず,既に一般内科医として活躍されている先生方が血液疾患に遭遇した場合にも役に立つような...
はじめに

 怖い.難しい.できれば診たくない.血液疾患にこのような印象をもっている先生方は多いのではないでしょうか.そこで,本書は,タイトルこそ「レジデントマニュアル」ですが,レジデントのみならず,既に一般内科医として活躍されている先生方が血液疾患に遭遇した場合にも役に立つようなマニュアルになることを目指しました.レジデントが診療する血液疾患は主に入院患者,すなわち主に造血器腫瘍になりますが,本書ではより幅広い血液疾患について取り扱っています.
 特別天然記念物のトキにたとえられるほど,全国的な血液内科医不足の現状を鑑みますと,すべての血液疾患患者を血液内科医が診療することは不可能であり,特に都市部以外では血液非専門医が造血器腫瘍を含めた様々な血液疾患患者を診療することは避けられません.決して容易ではない血液疾患診療を,最小限の時間と労力で,最大限に安全かつ効率的な診療が可能になるように,診療のエッセンスだけをまとめた1冊に仕上がっているのではないかと思います.もちろん,造血器腫瘍の診療などでは,血液専門医の関与が必須となるような状況もありますが,そのような際にも非専門医と血液内科医の連携が円滑になるというような効果も狙っています.
 血液専門医にとっても,診断基準や治療メニューなどの情報を織り込むことによって,資料集として手元においておきたくなるような,そんな1冊になればうれしく思います.
 なお,治療については最新の情報を基に記載したつもりですが,あらゆる分野において完壁を期すことは難しく,実施前にはご自身でも文献,薬剤添付文書などをご確認いただけますようお願い申し上げます.また,日本国内で承認されている適応と異なる記載が含まれていることも御了承下さい.

 自治医科大学附属さいたま医療センター血液科
 神田善伸
書 評
  • 研修医の血液への興味を喚起する
    書評者:直江 知樹(名古屋大大学院教授・血液・腫瘍内科学)

     神田善伸先生は,頭脳明晰にして弁舌爽やか,日本の血液学会にあって最も期待されている若手の一人である。既に教授に就任していることや,多くの原著論文のみならず著書を出していることからも知ることができよう。そんな彼が今回『血液病レジデントマニュアル』を出版した。血液病には出血・凝固疾患なども含まれ血液専...
    研修医の血液への興味を喚起する
    書評者:直江 知樹(名古屋大大学院教授・血液・腫瘍内科学)

     神田善伸先生は,頭脳明晰にして弁舌爽やか,日本の血液学会にあって最も期待されている若手の一人である。既に教授に就任していることや,多くの原著論文のみならず著書を出していることからも知ることができよう。そんな彼が今回『血液病レジデントマニュアル』を出版した。血液病には出血・凝固疾患なども含まれ血液専門医であっても躊躇する場合もまれではない。一人でこれだけの領域を簡潔に,しかもポイントを押さえてまとめ上げた力量はさすがである。

     症候から診断,検査・病期/分類・治療・評価が要領よく書かれているのみならず,総論に特徴がある。抗がん剤,支持療法,輸血,EBMと臨床決断など,血液学に興味を持たせようとの工夫もみられる。一人でも多くの研修医に血液への興味を持ってもらいたい,そんな思いが伝わってくる。

     ただこれは入門書とするのか手引書とするのか,そのバランスが難しい。将来的には現役レジデントに分担させ,神田先生がレビューする執筆システムも考えてみてはどうかと思う。

     最後に,①姉妹書 『がん診療レジデントマニュアル』 並みに,記載をもっと簡潔かつ統一できないか,②学会の疾患登録やJALSG研究などのHPアドレスなどの情報も入れ,インターネット時代のマニュアルにしてはどうか,の2つだけコメントしたい。本書が広く内科レジデントに受け入れられ,版を重ねられることを祈っている。
  • 血液疾患の治療をわかりやすく説明
    書評者:浦部 晶夫(NTT東日本関東病院予防医学センター長)

     新進気鋭の血液学者神田善伸教授によって書き下ろされた『血液病レジデントマニュアル』は,血液疾患全般にわたる臨床上の問題,対策,治療指針などについて,簡潔ではあるが行き届いた記述がなされた極めて便利な本である。白衣のポケットにも入るくらいの小さな本なのであるが,血液疾患のそれぞれについて,疫学,原因...
    血液疾患の治療をわかりやすく説明
    書評者:浦部 晶夫(NTT東日本関東病院予防医学センター長)

     新進気鋭の血液学者神田善伸教授によって書き下ろされた『血液病レジデントマニュアル』は,血液疾患全般にわたる臨床上の問題,対策,治療指針などについて,簡潔ではあるが行き届いた記述がなされた極めて便利な本である。白衣のポケットにも入るくらいの小さな本なのであるが,血液疾患のそれぞれについて,疫学,原因などにも触れた後に,診断のポイント,診断基準,病型分類などを示してから,具体的な治療方法がわかりやすく述べられている。

     「レジデントマニュアル」という名称以上の豊富な内容がコンパクトな体裁の中にぎっしりと詰まっていて,レジデントばかりでなく,血液学を学びたての若い医師,臨床検査技師,看護師などにも極めて便利で有益な本である。

     血液疾患の治療は難しいと考えている人が多いようであるが,本書では,鑑別診断,検査の意義,治療法選択の基準,薬剤の具体的な投与方法などが図表を上手に用いてわかりやすく説明されている。

     血液疾患の重症度分類や予後分類なども図表で明快に示されている。化学療法のプロトコールは,病棟の受け持ち医に役立つように,注意事項が述べられていて懇切丁寧である。

     さらに本書は,レジデントや若手のドクターに便利なばかりでなく,ベテランの血液内科医にとっても,新しい診断基準や病型分類,予後分類などを確認するためや,度忘れした薬の名前を思い出すためなどに有用であり,血液診療を行う上で必携の書になると信じて推薦する次第である。
  • 必要最小限の事項を短時間で学べるマニュアル
    書評者:金倉 譲(阪大大学院教授/血液・腫瘍内科学)

     血液疾患(血液の病気:血液病)は,レジデントや一般臨床医には敷居の高い領域である。日常診療に当たっている若手医師が,白血病や悪性リンパ腫などの代表的な血液病に接することが少ないのが一因であろう。また,造血器腫瘍や難治性造血器疾患などの致死的疾患は,専門医が診る特殊で難しい疾患という印象を持つレジデ...
    必要最小限の事項を短時間で学べるマニュアル
    書評者:金倉 譲(阪大大学院教授/血液・腫瘍内科学)

     血液疾患(血液の病気:血液病)は,レジデントや一般臨床医には敷居の高い領域である。日常診療に当たっている若手医師が,白血病や悪性リンパ腫などの代表的な血液病に接することが少ないのが一因であろう。また,造血器腫瘍や難治性造血器疾患などの致死的疾患は,専門医が診る特殊で難しい疾患という印象を持つレジデントも多い。

     確かに,血液病は,遺伝子や分子レベルでの新たな診断法が次々と開発され,治療に関しても,従来の薬物療法に加えて,分子標的療法,移植による抗腫瘍免疫療法と多彩な治療の選択肢が存在している。血液病は,常に新しい知識を習得するとともに,絶えずそのブラッシュアップが求められる領域である。しかし,実際に血液病棟で研修を行うと,血液病の基礎ならびに多くの全身性の疾患の管理が学べることに気付くことが多い。

     従来,血液病棟で働く多忙な若手医師から,要領よく必要最小限の事項を短時間で学べるマニュアルが切望されていた。このような時に,本書『血液病レジデントマニュアル』に巡り合えたことは幸いである。本書は,造血器腫瘍を中心とする血液疾患ばかりでなく感染症などにも造詣が深く,学生,研修医やレジデントに大変信頼されている神田善伸氏が執筆されたものである。血液疾患全般について,基礎知識,診断基準,鑑別診断や治療メニューなどの情報が一目でわかるように実に要領よくまとめられている。また,抗がん剤についても,その適応,使用方法,有害事象などのきめ細かな事項が網羅されており,確かに資料集としても手元におきたくなる1冊である。いかにしてミスのない化学療法が行われ,また副作用を軽減させるかという造血器腫瘍治療第一人者の意図が感じられる。さらに,ポケットサイズで常に携帯できるのもありがたい。

     本書は,対象がレジデントや一般内科医に想定されているが,コメディカルの方にも参考となる素晴らしいマニュアル本である。血液病診療の質の向上のためにも,本書を十分に活用していただきたいと思う。
目 次
 はじめに
 最初に知っておきたいこと
 血液細胞アトラス

1 血液の基礎知識
2 血液疾患が疑われる患者の診察
3 血液疾患に関連する検査
4 赤血球数の異常の鑑別診断
5 凝固・止血異常の鑑別診断
6 白血球数の異常の鑑別診断
7 リンパ節腫脹の鑑別診断
8 Evidence-based medicineと臨床決断
9 輸血
10 化学療法総論
11 抗がん剤総論
12 化学療法の手順と支持療法
13 造血幹細胞移植の総論と合併症対策
14 鉄欠乏性貧血
15 巨赤芽球性貧血
16 再生不良性貧血
17 自己免疫性溶血性貧血
18 発作性夜間血色素尿症
19 特発性血小板減少性紫斑病
20 血栓性血小板減少性紫斑病/溶血性尿毒症症候群
21 播種性血管内凝固症候群
22 血友病
23 血球貪食症候群
24 急性骨髄性白血病(AML)
25 急性リンパ性白血病(ALL)
26 慢性骨髄性白血病(CML)
27 慢性リンパ性白血病(CLL)と関連疾患
28 骨髄異形成症候群(MDS)
29 慢性骨髄増殖性疾患
30 慢性好酸球性白血病/好酸球増多症候群
31 Hodgkinリンパ腫(HL)
32 非Hodgkinリンパ腫(NHL)
33 成人T細胞性白血病リンパ腫(ATLL)
34 多発性骨髄腫(MM)および関連疾患
35 抗がん剤の注意事項
36 体表面積換算表
37 薬剤投与量の調節
38 医療費
付 略語一覧・薬剤一覧・有害事象共通用語基準

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