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PDTハンドブック

光線力学的治療のアドバンストテクニック
(在庫なし)

監修:加藤 治文
編集:奥仲 哲弥

  • 判型 B5
  • 頁 112
  • 発行 2002年09月
  • 定価 7,700円 (本体7,000円+税10%)
  • ISBN978-4-260-12244-3
最先端の実践的PDTテクニックを余すところなく提示
光線力学的治療(PDT)はポルフィリン関連化合物の腫瘍組織,新生血管への集積性と,光の励起による一重項酸素の細胞破壊効果を利用したユニークな治療法。従来の物理的破壊治療と異なり,標的組織のみに作用する低侵襲性により,急速に注目を集めている。本書では,臨床各科の最先端の実践的PDTテクニックを余すところなく提示。
書 評
  • 最先端の実践的PDTテクニックを余すところなく提示
    書評者:渥美 和彦(東大名誉教授)

    ◆世界に先駆けて行なわれた著者らのPDTの臨床

     PDT(光線力学療法)の歴史は,1960年メーヨークリニックのLipson博士によるヘマトポルフィリン誘導体の開発と研究に始まる。その後,米国のDougherty教授と東京医科大学の早田義博教授との共同研究が行なわれ,1980年世界最初の早期肺...
    最先端の実践的PDTテクニックを余すところなく提示
    書評者:渥美 和彦(東大名誉教授)

    ◆世界に先駆けて行なわれた著者らのPDTの臨床

     PDT(光線力学療法)の歴史は,1960年メーヨークリニックのLipson博士によるヘマトポルフィリン誘導体の開発と研究に始まる。その後,米国のDougherty教授と東京医科大学の早田義博教授との共同研究が行なわれ,1980年世界最初の早期肺がん患者のPDTが実施された。

     このように,PDTの臨床はわが国の研究者によって世界に先駆けて行なわれたが,早田教授の下で研究を推進したのが加藤治文教授と奥仲哲弥講師である。この両先生の監修および編集によりこの書が出版されたことは,わが国のがん研究者のみならず,レーザ医学者にとってもまことに光栄であり喜びとするところである。

     執筆者は,わが国のPDTの基礎および臨床を代表する豪華メンバーからなりたっており,内容はきわめて豊富で,かつ実践的である。随所に「サイドメモ」および「ワンポイントアドバイス」を配置し,簡潔で,理解しやすく,一気に読むことができる。

     PDTは,腫瘍に集まりやすい光感受性物質(PS)を,体内に投与(静注)し,それが腫瘍に集結後を見計らって,その物質に吸光されやすい波長のレーザ光を照射し,制がん作用を発揮させる低侵襲治療である。

    ◆今後大いに発展が期待されるPDT

     第1章のPDTの原理とPSの動向から始まって第6章まで,現在実施可能な各領域のPDTの実際が懇切ていねいに,かつ要領よく述べられている。

     第7章の応用と展望に書かれているように,現在PDTは世界的に,本書の各論各項で取り上げられているものも含めて,皮膚,脳,耳鼻咽喉,呼吸器,消化器,泌尿生殖器,女性器などの各種悪性疾患に施行されているが,早期がんのみならず,進行がんにも使用されはじめており,末梢肺がんの経皮的治療,白血病や悪性リンパ腫などの血液疾患にもその適応が拡大されている。良性腫瘍においても,動脈硬化症や血管形成術後の内膜肥厚の抑制,さらに関節リウマチなどの自己免疫疾患,HIV治療や難治性の乾癬,座瘡,円形脱毛症などにも利用されつつある。

     PDTは非病変部に対する非侵襲的治療という最大のメリットを生かして,今後大いに発展が期待される治療法であり,本治療に興味を持たれる方にはぜひ本書を読破し,座右においてその研究と研鑚に努めていただくよう,お勧めするものである。
目 次
1. PDTの原理と光感受性物質の動向
2. 肺癌に対するPDT
3. 早期食道癌,早期胃癌に対するPDT
4. 子宮頸部初期病変に対するPDT
5. 脳腫瘍に対するPDT
6. 加齢黄斑変性症に対するPDTの適応と実際
7. PDTの応用と展望
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