看護職のための
代替療法ガイドブック

もっと見る

本書では,現在多くの現場で受け入れられていたり,今後臨床で利用する可能性の高い代替療法を厳選して紹介している。看護職者はある程度これらの知識を有しておく必要がある。各療法には,適応場面・方法・効用・注意点がわかりやすく解説されている。病院から施設まで幅広く活用できる1冊である。
編集 今西 二郎 / 小島 操子
発行 2001年10月判型:A5頁:240
ISBN 978-4-260-33161-6
定価 3,080円 (本体2,800円+税)
  • 販売終了

お近くの取り扱い書店を探す

  • 更新情報はありません。
    お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。

  • 目次
  • 書評

開く

1 代替療法とは 
2 看護と代替療法 
3 アロマセラピー 
4 イメージ療法 
5 ボディワーク 
6 運動療法 
7 漢方薬 
8 鍼灸 
9 カイロプラクティック 
10 健康補助食品 
11 催眠療法 
12 温泉療法 
13 気功 
14 音楽療法 
15 瞑想法

開く

代替療法の全体像が詳細に網羅されたガイドブック
書評者: 種池 禮子 (京府医大医技短大部教授)
 近年,代替医療・代替療法という言葉が注目され,日本においても急速に普及の傾向を示している。この背景には,現代社会における高度医療技術の進歩に伴う医療のひずみへの反省,人間の心と体と精神の調和を強調するホリスティックな医療観・健康観への変化などが反映されている。
 本書は,この急速に注目されてきた代替療法について,看護職者のために,その定義・種類・現状,看護と代替療法との関係,代替療法を実践する上での具体的な方法と留意点,そして科学的には未検証のものが多い代替療法の中から,できるだけ科学的根拠が明確にされ,その効果が認められているものを厳選し,それぞれの分野のエキスパートの人達がわかりやすく解説している。
 このように本書は,代替療法の全体像を詳細に網羅した初めての書であり,正しい知識とともに代替療法の基礎から専門分野までを一貫して学ぶことができ,看護職者をはじめ医療関係者の方々にとって非常に有益なガイドブックとなっている。

◆代替療法の基礎知識をわかりやすく解説

 代替療法の定義を歴史的な流れから解説するとともに,医師の視点から現代の西洋医学の問題点,すなわち疾患の病態解明やそれに伴う診断・治療法の開発などキュアにだけ力を注いできたこと,医療費の高騰など医療経済的な側面,そして現代における患者の権利意識の拡大などを浮き彫りにし,その欠点を補完する代替療法の重要性を明快に説明している。また,代替療法の問題点も同時に指摘し,今後,ますます発展する代替療法について,多くのメリットとともにそれぞれの項目に対する科学的根拠の有無の問題,正確な情報交換の必要性,実施時の安全性の確保,治療師の資格や治療施設の認定などの検討の必要性を示唆している。

◆看護独自の介入と日常の看護ケアに生かす厳選された代替療法

 看護職が代替療法を日常のケアの中に積極的に取り入れ実践していくためには,それに関連した知識と熟練した技術が必要である。すなわち,看護の視点で代替療法を吟味し,看護学の手法を用いて看護のアートとして,またサイエンスとして根拠づけ,看護独自の機能を発揮していくことが大切である。そこで,本書では代替療法を選択するためには,看護介入の観点から分類した代替療法と患者の状況から選んだものとを分類し,さらに,代替療法を用いる上での留意点などを具体的に説明しているため,実践する人々にとって非常にわかりやすく,興味をもって内容を選択できるようになっている。
 本書が選んだ代替療法は,多くの代替療法の中で,特に臨床で利用する可能性が高く,現場で受け入れやすいもの,また看護職者自身が実施できるもの,看護職者自身が実施できないが知識として知っておくと便利,あるいは有益であると考えられるもの,さらに科学的根拠のあるもので,アロマセラピー,イメージ療法など13項目を厳選し,おのおのの分野でのエキスパートが図表を駆使し,わかりやすく解説している。そのため,看護職者だけでなく他の医療関係者の人たちが,日常生活やあらゆる状況下において,患者にどのような情報を提供し,どのような場面でどんな内容が適応でき,どのような判断のもとにどんなケアができるかなどが手に取るようにわかり,これからの教育,実践に大いに役立つ貴重な書である。

  • 更新情報はありません。
    お気に入り商品に追加すると、この商品の更新情報や関連情報などをマイページでお知らせいたします。