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レジデント臨床基本技能イラストレイテッド 第2版

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初期研修に必要な基本技能を,豊富なイラストを用いて解説。研修現場の生の情報が満載されていること,卒後5~10年の若手先輩が執筆して後輩へのメッセージを伝えていること,多施設の研修指導医のコメントが付いていることが特色。第2版では全項目にわたって改訂が加えられ,基本項目が充実した。
編集 小泉 俊三 / 川越 正平 / 川畑 雅照
発行 2001年06月判型:B5頁:232
ISBN 978-4-260-11980-1
定価 4,950円 (本体4,500円+税)
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第1章 基本的診察法 
第2章 基本的検査・手技 
第3章 外科・救急手技

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基本技能だからこそしっかり身につけたい
書評者: 田井 綾子 (東京厚生年金病院・研修医)
 『レジデント臨床基本技能イラストレイテッド第2版』の書評を頼まれたのですが,どのように書けばよいのか見当がつかず,私の言葉で表現させていただきます。

◆経験がなく不安な研修医を助ける

 まず,この本は研修医が一番不安であり,苦手としている実践手技について書かれています。もちろん単に文章のみでなくイラストつきであり,経験のない私たち研修医にとっては理解しやすい形となっています。
 さらに研修医として気になるのは,他の研修医がどの時点でこれらの手技をマスターしていくのかという点ですが,「Grade」と「必要経験症例数」でひと目でわかるように表わされています。
 他にも,“研修医メモ”“研修医ガイダンス”で,研修医がポイントとすべき点も挙げられ,さらに“後輩へのプレゼント”には先輩からのメッセージが込められています。特にこれらの文章が,実際の臨床現場の指導医の先生方によって書かれているので,大変わかりやすく,また研修医が陥りそうな危険性等についても書かれており,読みやすい手引書です。
 臨床現場で,1つひとつの基本技能をする前に,一読することをお勧めいたします。また,基本技能だからこそ,しっかり身につけたいと思っている研修医のために,ぜひ紹介させていただきたいと思います。
 雑文ではございますが,最後に私自身,研修医として今まで口頭で学んできた事柄をこの本で再チェックをしてみて,いかに自分が理解していなかったかを反省している次第です。研修後期の先生方も一度参照されてみてはいかがでしょうか。
直球と変化球を交え,一味違った深みのある構成
書評者: 鈴木 富雄 (名大病院・総合診療部)
◆研修医や指導医の間で高い評価

 この本は3年前に初版が発行され,すでに研修医や指導医の間で高い評価を得てきたが,今回改訂第2版が作られたということで,改めて初版,第2版とも通読してみた。
 この本の最大の特徴は,執筆者が現在わが国で最も熱心に臨床教育に携わっている施設の研修担当者であるということの他に,非常に工夫された本そのものの構成にある。本文は限られたスペースに内容をよくまとめてあるが,本文であるがゆえに総論的な直球勝負的な記載となり,わかりやすいがおもしろみにかける部分も出てくる。そこを「研修ガイダンス」や「研修メモ」という項目を設けることにより,違った視点からの変化球を交え,全体としてより具体的で臨場感のある豊かな指導がなされ,類書とは一味違った深みのある構成となっている。

◆充実が図られた「研修ガイダンス」と「研修メモ」

 今回の改訂では,本文中何か所かの項目について,より実践的でわかりやすい説明に改められた他,「研修ガイダンス」と「研修メモ」のさらなる充実も図られた。その1つとして身体診察所見の感度・特異度の一覧表が載せられたが,これは研修医ばかりでなく指導医にも必見の項目と思われる。本文として新たに追加となった項目の中で,病状説明,緩和医療についてもポイントを押さえてわかりやすく説明してあることは,高く評価できる。初期研修は,ともすれば手技的な技能の習得に偏りがちだが,初期研修のこの時期だからこそ,患者中心の考え方という基本的な態度の習得が,特に大切なのだということを再認識させてくれる。またすべての原稿に対して執筆者の名前がその都度明記されるようになった。これは,執筆者がいずれおとらぬ実力のある臨床教育の実践者であるだけに,よりその言葉が身近に感じられ好感がもてる。
 この本は,各手技の実施前のシミュレーション時や,実施後に反省をかねて確認のために研修医自身が使い得るのはもちろんのこと,臨床研修全体を指導担当する立場にあるベテランの指導医の先生方や,直接のオーベンとして研修医の指導に携わる3-5年目あたりの医師たちにも,ぜひ一度通読していただきたい1冊である。

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