早く元気になーれ
小児病棟の子どもたちの作品集
子どもたちの率直な声、思いはあなたを励ましてくれるに違いない
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本書は聖マリアンナ医科大学病院の小児外科病棟に入院した子どもたちの作文や詩をまとめたものである。入院中の子どもたちの気持を知って看護したいとの思いで書いてもらった。元気に退院した子、何度も入退院をくり返した子、長い闘病生活の末、天国に召された子、数々のドラマを子どもたちは率直に文章にした。涙と笑いと感動の書。
編 | 聖マリアンナ医科大学病院看護部 |
---|---|
発行 | 2006年04月判型:A5頁:108 |
ISBN | 978-4-260-00277-6 |
定価 | 1,320円 (本体1,200円+税) |
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目次
開く
子どもたちの文集『早く元気になーれ』の出版に寄せて(中田幸之介)
20年後、新たな出発(陣田泰子)
かんごふさんありがとう
おやつとごはん
並木崇典君
最初の入院
第2回目の入院
第3回目の入院
第4回目の入院
編集後記(陣田泰子)
おわりに(斎藤いずみ)
20年後、新たな出発(陣田泰子)
かんごふさんありがとう
おやつとごはん
並木崇典君
最初の入院
第2回目の入院
第3回目の入院
第4回目の入院
編集後記(陣田泰子)
おわりに(斎藤いずみ)
書評
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20年たっても色褪せない子どもたちの詩
書評者: 細谷 亮太 (聖路加国際病院小児科部長)
本書は1981年から86年まで,聖マリアンナ医科大学病院小児病棟に入院してきた子どもたちが書いた作品(詩)を集めたものです。
当時の婦長さんが音頭をとって病棟の保育士さんが退院が近づいた頃,子どもに頼んで書いてもらい,私家版として本になったものらしい。
それから20年以上の時間が経過し,子どもたちと一緒になって病気と闘った1人の小児外科医が定年を迎え退職することになりました。本棚に大切にしまってあったこの詩集を持ってお別れの会に臨み,一部を朗読したのです。
子どもたちの作品は長い時間を経ても色褪せてはおらず,十分な力をもって,その会に出席した人々の心を揺り動かしたのでした。
その時の感動が核になって,この作品集が復刻されることになった……と私は思います。
お別れの会の主役,中田幸之介先生と音頭をとった張本人,陣田泰子師長(お2人は現在それぞれ聖マリアンナ医科大学病院の院長と看護部長の要職にある=2006年3月現在)が前書きを書いておられますが,お互いに遠慮なさったのか,そのあたりの経緯が明確に語られてはおりません。お節介とは思いながら,私めがシャーロック・ホームズ張りに推理してしまいました。
私の推測をもとにこの作品集を読んでいただくと,子どもたちの作品もより輝きを増すのではないかと勝手に思ったりしています。
一番最初に8歳の大介君の詩が出てきます。
にゅういんしたとき
あさ,ひる,よる
「いただきます。」
「ごちそうさま。」
っていうんだよ。
しょっぱなから,なんてかわいいんだろうと思わせてくれます。
うちよりも,びょういんのほうが
すきになってしまいました。
の7歳のゆうちゃんは退院と聞いて,
半分かえりたくて,半分かえりたくない気持ちでした。
と書いています。
15歳のけいこさんは入院した病棟はとても楽しかったと述べたあとに,
でも入院は,
やっぱり,二度はしたくありません。
そうだろうなと共感します。
最後のパートに作品を残して,14歳で天国へ旅立った並木崇典君の特集があります。
最後の入院の前の退院にあたって書いた文章の終わりに,
来月も入院してくるのでよろしくお願いします。
先生,看護婦さん,保母さんに助手さん,どうもお世話になりました。
さようなら
とあり,まだまだ私たち医療者はがんばらなければいけないと思わせてくれます。
書評者: 細谷 亮太 (聖路加国際病院小児科部長)
本書は1981年から86年まで,聖マリアンナ医科大学病院小児病棟に入院してきた子どもたちが書いた作品(詩)を集めたものです。
当時の婦長さんが音頭をとって病棟の保育士さんが退院が近づいた頃,子どもに頼んで書いてもらい,私家版として本になったものらしい。
それから20年以上の時間が経過し,子どもたちと一緒になって病気と闘った1人の小児外科医が定年を迎え退職することになりました。本棚に大切にしまってあったこの詩集を持ってお別れの会に臨み,一部を朗読したのです。
子どもたちの作品は長い時間を経ても色褪せてはおらず,十分な力をもって,その会に出席した人々の心を揺り動かしたのでした。
その時の感動が核になって,この作品集が復刻されることになった……と私は思います。
お別れの会の主役,中田幸之介先生と音頭をとった張本人,陣田泰子師長(お2人は現在それぞれ聖マリアンナ医科大学病院の院長と看護部長の要職にある=2006年3月現在)が前書きを書いておられますが,お互いに遠慮なさったのか,そのあたりの経緯が明確に語られてはおりません。お節介とは思いながら,私めがシャーロック・ホームズ張りに推理してしまいました。
私の推測をもとにこの作品集を読んでいただくと,子どもたちの作品もより輝きを増すのではないかと勝手に思ったりしています。
一番最初に8歳の大介君の詩が出てきます。
にゅういんしたとき
あさ,ひる,よる
「いただきます。」
「ごちそうさま。」
っていうんだよ。
しょっぱなから,なんてかわいいんだろうと思わせてくれます。
うちよりも,びょういんのほうが
すきになってしまいました。
の7歳のゆうちゃんは退院と聞いて,
半分かえりたくて,半分かえりたくない気持ちでした。
と書いています。
15歳のけいこさんは入院した病棟はとても楽しかったと述べたあとに,
でも入院は,
やっぱり,二度はしたくありません。
そうだろうなと共感します。
最後のパートに作品を残して,14歳で天国へ旅立った並木崇典君の特集があります。
最後の入院の前の退院にあたって書いた文章の終わりに,
来月も入院してくるのでよろしくお願いします。
先生,看護婦さん,保母さんに助手さん,どうもお世話になりました。
さようなら
とあり,まだまだ私たち医療者はがんばらなければいけないと思わせてくれます。
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