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日本臨床薬理学会認定CRCのための研修ガイドライン準拠

CRCテキストブック


(第2版) (在庫なし)

編集:日本臨床薬理学会 
責任編集:中野 重行/安原 一/中野 眞汎/小林 真一

  • 判型 B5
  • 頁 384
  • 発行 2007年06月
  • 定価 4,840円 (本体4,400円+税10%)
  • ISBN978-4-260-00434-3
CRCを目指す方はもちろん、治験・臨床試験に関わるすべての医療従事者必携のテキスト
CRC(Clinical Research Coordinator)のための研修ガイドラインに基づいて編まれたテキストの改訂版。2004年秋から開始された認定CRC試験の受験に必ず役に立つ試験例題と評価のポイントなどの付録をはじめ、本書全体にわたり現時点での最新知見を取り入れることで、CRCを目指す人はもちろん、現役のCRCや治験・臨床試験に関わるすべての医療従事者にとって必携の書となっている。
序 文
第2版 序
中野重行(責任編集者を代表して)

 歳月の流れは早いもので,本書「CRCテキストブック」も改訂版を出版する時期となった。CRCとしての十分な実務経験を有し,知識,技能,態度があるレベルに到達していることを社会から分かりやすくするために,2004年秋から日本臨床薬理学...
第2版 序
中野重行(責任編集者を代表して)

 歳月の流れは早いもので,本書「CRCテキストブック」も改訂版を出版する時期となった。CRCとしての十分な実務経験を有し,知識,技能,態度があるレベルに到達していることを社会から分かりやすくするために,2004年秋から日本臨床薬理学会認定CRC試験が始まったが,本書の初版は受験生を意識して,試験開始に間に合うように出版させていただいた。
 医薬品の治験におけるCRCの役割は,治験コーディネーターとして,(1)創薬ボランティアのケア,(2)治験担当医師の支援,(3)治験依頼者との対応(モニタリングと監査),(4)治験が円滑に進むように全体のコーディネーションを行うことに要約される。グローバリゼーションの動きのなかで,新GCPが完全実施となった1998年,厚生省(現 厚生労働省)に「治験を円滑に推進するための検討会」が設けられた。この検討会のワーキンググループにより治験コーディネーター養成モデル研修プログラムが組まれ,以後CRCの養成が本格的に始まることとなった。その際にモデル研修プログラム作成のお世話をさせていただいた者としては,その後に多くのCRCが国内に誕生し,その名の通りコーディネーターとして治験チームのキーパーソンとして育っていることを心より嬉しく思っている次第である。
 また,CRCの養成は種々の団体が個別に実施していたが,2001年春以降,CRC養成研修会を行ってきた各団体が一堂に会して「CRC連絡協議会」(代表世話人:中野重行)を結成し,共通の話し合いの場として「CRCと臨床試験のあり方を考える会議」を開催している。この会議の参加者は年々増え続け,2千数百人の参加者を数える熱気に溢れた集まりにまで育っている。このようにCRCはわが国の治験を含む臨床試験の実施に際して,今やなくてはならない重要な職種として着実に成長しているといえる。
 CRCは現状では治験を中心にした支援活動を行うことが多いが,本来CRCとは「臨床研究コーディネーター」のことであり,製造販売後医薬品の臨床試験を含む臨床研究を支援する社会的役割を担っている。これからは,創薬の段階だけでなく,育薬の段階の臨床試験,さらには臨床研究全般を支援できるように成長して,文字どおり“Clinical Research Coordinator:CRC”として活躍できるようになることを期待したい。
 本書がCRCの方々だけでなく,創薬と育薬の領域で働いている「創薬育薬医療スタッフ」の方々が臨床試験とCRCについて学ぶ際に,少しでも役立つものになることを編集者と執筆者一同心から願ってやまない。
 2007年 5月
書 評
  • 臨床試験に関わる医療従事者のスタンダード
    書評者:井部 俊子(聖路加看護大学学長)

     1998年に,これまでわが国には存在しなかった新しい職種が誕生した。この職種は新GCP(Good Clinical Practice)に規定される「専門的立場から治験責任医師などの業務に協力する治験協力者」であり,「治験を実施するチームの一員」として位置づけられた。当初は「治験コーディネーター」と...
    臨床試験に関わる医療従事者のスタンダード
    書評者:井部 俊子(聖路加看護大学学長)

     1998年に,これまでわが国には存在しなかった新しい職種が誕生した。この職種は新GCP(Good Clinical Practice)に規定される「専門的立場から治験責任医師などの業務に協力する治験協力者」であり,「治験を実施するチームの一員」として位置づけられた。当初は「治験コーディネーター」と称されたが,その後,治験のみならず臨床試験から臨床研究への支援において中心的な役割を担うものとして「CRC(Clinical Research Coordinator)」へと発展した。そして,2004年秋から日本臨床薬理学会がCRCの認定試験を実施し,今年で4回目を迎える。

     本書の初版は認定CRCをめざす受験者を対象に,日本臨床薬理学会が公表した「CRCのための研修ガイドライン(項目)」に準拠して執筆され,2002年10月に発刊された。それから4年半が過ぎ,このたび改訂第2版が刊行の運びとなった。

     本書は,認定CRCの充実と比例するように,ずっしり重くなり価格も200円上昇した。執筆者は初版の28人から42人に増えた。「A.総論」「B.CRCの役割と業務」「C.臨床試験・治験の基盤整備と実施」「D.医薬品の開発と臨床試験」「E.薬物治療・臨床試験に必要な薬理作用と薬物動態のポイント」「F.臨床試験の留意点」という骨格は変わらないが,随所に最新の知見が加筆されている。「A.総論」の中の「医薬品の臨床試験の実施基準(GCP)」の項では,GCP実地調査や医師主導の治験がもり込まれた。「B.CRCの役割と業務」では,治験依頼者側からみたモニタリング・監査が入り,賠償と補償,臨床検査の実施について加筆された。「D.医薬品の開発と臨床試験」では,医師主導治験,EBMと大規模臨床試験,国際共同試験に関する項目が新たに加わった。付録には,認定CRC試験と試験問題の解説,CRC制度規則,ヘルシンキ宣言,臨床研究に関係する各種倫理指針のポイントが収載され,認定CRCへの道標となっている。

     今や本書は,認定CRC試験の受験者にとって,受験前の総仕上げのためのテキストとして必携となっている。さらに,現役のCRCや治験・臨床試験に関わるすべての医療従事者にとってもスタンダードな参考書であり,ここから各論を発展させていく知的な拠りどころとすることができる。

     本書をマスターした看護職CRCが看護の視点から薬を語り,薬剤師CRCが薬剤師の視点からケアを語り合う臨床現場の変化を興味深く見守りたい。
  • 広範かつ複雑な治験の内容を最新知見に基づき解説
    書評者:伊賀 立二((社)日本病院薬剤師会長)

     1998年,日米欧のハーモナイゼーションに基づいたわが国の臨床試験(治験)における新GCP(Good Clinical Practice)が完全実施された。CRC(Clinical Research Coordinator)はこの新GCPによって誕生した職種で,わが国では治験コーディネーターと呼ば...
    広範かつ複雑な治験の内容を最新知見に基づき解説
    書評者:伊賀 立二((社)日本病院薬剤師会長)

     1998年,日米欧のハーモナイゼーションに基づいたわが国の臨床試験(治験)における新GCP(Good Clinical Practice)が完全実施された。CRC(Clinical Research Coordinator)はこの新GCPによって誕生した職種で,わが国では治験コーディネーターと呼ばれており,その守備範囲は治験の枠を超えて臨床試験を含む臨床研究全般に及んでいる。医薬品の臨床試験におけるCRCの役割は,臨床試験コーディネーターとして,(1)創薬ボランティアのケア,(2)治験担当医師の支援,(3)治験依頼者との対応(モニタリングと監査),(4)治験が円滑に進むように全体のコーディネーションを行うことと要約され,今では臨床試験になくてはならない重要な職種となっている。

     CRCの養成は,2000年以前は種々の団体が個別に実施してきたが,2001年に各団体が一堂に会して,「CRC連絡協議会」を結成し活動をともにすることとなり,その後2001年秋に第1回の「CRCと臨床試験のあり方を考える会議」が開かれ,その後,毎年開催され,現在では参加者も2千数百名を超えている。

     日本臨床薬理学会ではCRCの認定を支援するために2000年末に「CRCの養成・認定に関する委員会」(委員長:中野重行先生)を発足させ,「CRCのための研修ガイドライン(項目)」を公表した。この研修ガイドラインに準拠した形で本書の初版が2002年10月に刊行され,CRC養成のテキストブックとして活用され,わが国の臨床試験の推進に貢献してきた。本書はその後5年間のわが国の臨床試験の進展を踏まえ改訂された第2版である。
     本書の構成は,「A.総論」「B.CRCの役割と業務」「C.臨床試験・治験の基盤整備と実施」「D.医薬品の開発と臨床試験」「E.薬物治療・臨床試験に必要な薬理作用と薬物動態のポイント」「F.臨床試験の留意点」の6つの章からなっている。内容の一部を紹介すれば,「A.総論」ではCRCの概念と定義,臨床試験の歴史と倫理性,臨床試験の実施基準(GCP)などが,「C.臨床試験・治験の基盤整備と実施」では,治験事務局,治験審査委員会(IRB)などの実施体制に加え,インフォームドコンセント,モニタリング,情報提供,有害事象への対応,賠償と補償などが,また,「F.臨床試験の留意点」では,腎障害,肝障害などの疾患別の解説もなされている。さらに,巻末には付録として日本臨床薬理学会の認定CRC試験の受験に役立つ試験の例題と評価のポイントや研修ガイドラインなどが付けられている。

     本書は,現時点での最新の知見に基づき,広範かつ複雑な臨床試験に関する内容がわかりやすく解説されており,これからCRCをめざす方々はもとより,現役のCRCとして活躍されている方々や臨床試験に関わるすべての医療従事者にとって必携のテキストとして推薦したい。
目 次
A 総論
B CRCの役割と業務
C 臨床試験・治験の基盤整備と実施
D 医薬品の開発と臨床試験
E 薬物治療・臨床試験に必要な薬理作用と薬物動態のポイント
F 臨床試験の留意点

付録1:日本臨床薬理学会認定CRC試験について
付録2:日本臨床薬理学会認定CRC試験の例題と評価のポイント
付録3:日本臨床薬理学会認定CRCのための研修ガイドライン(項目)
付録4:日本臨床薬理学会認定CRC制度規則
付録5:ヘルシンキ宣言
付録6:臨床研究に関係する各種倫理指針のポイント
索引
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