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PGT-A/PGT-SR実践ハンドブック


編集:京野 廣一/遠藤 俊明/笠島 道子

  • 判型 B5
  • 頁 244
  • 発行 2020年04月
  • 定価 7,480円 (本体6,800円+税10%)
  • ISBN978-4-260-04243-7
今こそ知りたい!PGT-A/PGT-SRの実践に役立つ手法から患者説明まで
いよいよ実臨床でも始まる新たな着床前診断-PGT A/PGT SRについて、実際に役立つように分かりやすく解説。生殖医療に携わる産婦人科医師、胚培養士、看護師、臨床検査技師、臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーなどの入門書として、また患者さんへの説明資料としても役立てて頂くことを願って。
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序 文
はじめに

 日本産科婦人科学会によるPGT-A のパイロット・スタディが終了し,海外の成績と同様の結果が得られています.胚盤胞生検と全ゲノム増幅法(WGA)を組み合わせ,網羅的解析法として次世代シークエンサー法(next generation sequencing:NGS)に移行...
はじめに

 日本産科婦人科学会によるPGT-A のパイロット・スタディが終了し,海外の成績と同様の結果が得られています.胚盤胞生検と全ゲノム増幅法(WGA)を組み合わせ,網羅的解析法として次世代シークエンサー法(next generation sequencing:NGS)に移行してから,モザイクに関してもより正確な診断ができるようになってきました.高年齢患者にとって胚移植当たりの妊娠率を向上させ,流産率を低下させ,妊娠成立までの時間を短縮させることが可能になりました.
 日本産科婦人科学会の特別臨床研究がいよいよスタートします.本書はこれから日本産科婦人科学会がすすめるPGT-A/PGT-SRについての実技書として,1)PGTを始めるにあたって,まず知っておくべきこと 2)技術編:生検から解析の実際 3)臨床編:事前説明から臨床の実際 4)トピックス 5)Q&Aに分けて解説しています.できるだけ図表を多く,字数を最小限に抑え,読者の皆様にわかりやすく,みやすくをモットーとして執筆を依頼しました.なお,著者の先生方には約1か月の短期間で執筆いただくよう無理なお願いをしましたが,目的をご理解いただき,ここに皆様にご紹介いただけることをとても嬉しく思います.できるだけ,用語の統一に注意を払いましたが,不備な点があることはご容赦を願います.
 産婦人科医師,胚培養士,看護師,臨床検査技師,臨床遺伝専門医,認定遺伝カウンセラーなどの入門書として,患者さんへの説明資料としても役立つことを願っています.

 2020年3月
 京野廣一
目 次
A 総論:PGT-A/PGT-SRにあたって,まず知っておくべきこと
 1 PGT-A/PGT-SRに必要な遺伝の基礎知識
    ―減数分裂から腕間逆位まで
  I なぜ反復着床不全症例にPGT-Aが必要なのか
  II 染色体の均衡型構造異常に対してPGT-SRを考慮した夫婦に対する
      遺伝カウンセリング(GC)について
 2 着床前遺伝学的検査でわかること
  I PGTの種類
  II 最後に
 3 PGT-A/PGT-SRを始めるにあたって
  I 日本の生殖補助医療(ART)の現状とPGT-A/PGT-SRの必要性・基礎知識
  II 医療機関でPGT-A/PGT-SRを受ける流れ:患者への説明から移植・妊娠管理

B 技術編:生検から解析の実際
 4 胚盤胞におけるTE生検・チュービングのプロトコールと実際
  I 透明帯開口とバイオプシーのタイミング
  II 材料および機器類
  III バイオプシー用ディッシュ作製
  IV マイクロピペットのセッティング
  V バイオプシー方法と実際
  VI バイオプシー細胞洗浄用ディッシュ作製
  VII バイオプシー細胞の洗浄とチュービングの実際
  VIII バイオプシー後の胚凍結のタイミング
  IX 再バイオプシー
  X バイオプシー後の細胞片に変性細胞やフラグメントが含まれる場合
  XI バイオプシー検体の凍結保存
  XII ARTによる異数性,モザイクの要因(ラボ側から)
 5 検体の取り扱い―搬送から解析の実際まで
  I 検体輸送の管理・注意点について
  II 解析手法
  III 測定原理とデータの見方
  IV おわりに

C 臨床編:事前説明から臨床の実際
 6 患者への説明(遺伝カウンセリングとして)
  I 実施前の説明
  II 検査報告書の解釈と移植胚盤胞の選択
  III モザイク胚の取り扱いを考える
  IV 最後に患者さんに把握しておいてほしいこと
 7 TTLB短縮のための卵巣刺激法
  I shortening time to live birth(STTLB)の重要性が増している
  II shortening time to live birth(STTLB)実現のために
  III 採卵数と妊娠率の関係
  IV 排卵誘発方法選択の実際
  V 最後に
 8 ART laboの高い技術とPGT
  I piezo ICSI,紡錘体の確認とその位置参照,IMSIによる厳密な精子選別
  II 培養システムの改善(TLC観察と培養液の比較検討)
  III TLCを用いて最適なタイミングでの胚盤胞の栄養外胚葉生検
  IV ガラス化低温保存,融解ステップ
  V どの胚をbiopsyするかの選別(胚盤胞に達した胚すべてを
      細胞生検すべきではなく,患者の希望やその他の状況から選別すべき)
  VI まとめ
 9 PGT-A/PGT-SRで正倍数体獲得後,より生産率を高める着床検査
  I 子宮内の検査
  II その他の検査
 10 出生前診断
  I スクリーニング検査(非確定検査)
  II 遺伝学的診断検査(確定検査)
  III TE・ICMと絨毛・胎児・羊水との関係
  IV TE生検によるPGT-A/PGT-SRでモザイクが出た場合
  V PGT-A/PGT-SRモザイク例における羊水細胞での遺伝学的検査法
  VI 筆者の施設におけるPGT-A/PGT-SR施行された例の取り扱い
 11 着床前診断後のフォローアップと出生児の長期予後
  I ART で出生した児の健康・発育調査
  II PGTの臨床統計
  III 今後の展望
  IV まとめ

D トピックス
 12 わが国/世界のARTにおけるPGT-A/PGT-SRの現状
  I PGDの誕生と世界の現状
  II PGDからPGT-A/PGT-SRへの発展:世界の現状
  III 世界のPGT-Aの現状の総括
  IV PGSの日本の現状
  V PGT-Aパイロット試験の具体的内容
      (正式名称:日本産科婦人科学会PGT-A特別臨床研究)
  VI PGT-Aパイロット試験結果
  VII 日本産科婦人科学会PGT-A特別臨床研究
  VIII 検査結果の判定と報告
  IX おわりに
 13 niPGT-Aの可能性
  I 胚の染色体(遺伝子)検査方法の変遷─FISHからNGSへ,細胞から培養液へ
  II 胚盤胞の栄養外胚葉を用いたPGT-A(侵襲的PGT-A)
  III 非侵襲的PGT-A
  IV niPGT-Aの可能性

Q&A
 1 PGT-Aを実施後,NIPTは必要ですか? 羊水検査は必要ですか?
 2 PGT-Aを実施した場合,モザイク胚の割合はどのくらい?
     どのように対応しますか? 優先順位は?
 3 倍数体の場合は通常のNGSでみつかりますか?
 4 PGT-Aで正倍数体(euploid)を移植したときの臨床的妊娠率・生産率は?
     流産した場合,絨毛検査をする意味はありますか?
 5 PGT-Aを実施することで,本来移植可能な胚まで廃棄することもありますか?
 6 PGT-Aが有効な年齢は何歳から何歳まででしょうか?
 7 PGT-SRの方法とPGT-Aの方法は違いますか?
 8 PGT-SRはご夫婦の血液の染色体検査でどちらかに転座を認めた
     場合にするのですか? 絨毛検査で異常がでたとき,する意味はありますか?
 9 絨毛検査やPGT-Aをして,異常があっても治療できないと聞きます.
     実施する意味はどのくらいありますか? 将来,ゲノム編集は有効ですか?
 10 卵巣予備能力が低く,なかなか胚盤胞まで発育しない場合,
     どうするのが良いですか?

索引