日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書 |
45巻10号(2008年10月号) 今月の主題 内科の基本 肺炎をきわめる (目次詳細・ご注文はこちら!) 八重樫牧人(亀田総合病院総合診療・感染症科) 肺炎は日本人の死亡原因における第4位の疾患であり,さらに高齢者においては85歳以上男性で死亡原因の第2位,90歳以上男性で死亡原因の第1位であり,高齢化社会において今後もますます重要になってくる. |
内科認定医・専門医試験対策に!! |
●今月の主題 |
「理解のための27題」 (力だめしにいかがでしょう.解答は本誌掲載.解説が大幅に充実) |
●今月の主題 鼎談 |
エンピリック治療 vs. グラム染色に基づいた治療 |
肺炎の適切な治療を行うためには,その起因菌の特定がきわめて重要となる. 近年,起因菌推定のためのすぐれたツールとして,グラム染色の重要性が強調されるようになってきたが,実際の肺炎診療の現場では,十分に活用されるようになったとは言いがたい. そこで本号では,「エンピリック治療vs.グラム染色に基づいた治療」をテーマに,内科臨床の第一線を担う医師による鼎談を企画.「エンピリック治療」,「グラム染色」をキーワードに,日本における肺炎診療の問題点と,その解決法をお話いただいた. |
連載 |
●研修おたく海を渡る |
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました.内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています.毎回おちがつくといいのですが.どうかよろしくお願いします. |
白井敬祐(サウスカロライナ医科大学) |
●聖路加Common Diseaseカンファレンス |
聖路加Common Diseaseカンファレンスとは,聖路加国際病院内科で2006年11月から始まった新カンファレンスである. 稀な疾患や複雑な疾患の検討ではなく,比較的ありふれた疾患(common disease)を複数例で検討しようというカンファレンスである.ありふれた疾患に迅速に的確なアプローチができる“反射神経”を養うことを意図している.11の専門分野(循環器,消化器,呼吸器,内分泌,神経,腎臓,感染症,膠原病,血液,一般,心療)の専門医が毎月の持ち回りで,指導医が研修医と質疑応答を繰り返す.それを誌上で再現したのが,今回の連載である. |
松田 道隆・門伝 昌己・出雲 博子(聖路加国際病院) |
●見て聴いて考える 道具いらずの神経診療 |
「神経内科の診察、特に神経所見の取り方は難しく、時間もかかる」と、研修医や他科の先生方は考えている.実際、神経内科専門医でも神経所見の取り方は難しいが、全例で詳細に所見を取るわけではない. そこで本連載では、日常診療でできる神経診療について概説したい.患者さんの訴えや動作に現れるサインを見逃さないよう、専門医には当たり前だが非専門医は意外と知らないこと、わずかな質問で診断がつくコツなど、実例を挙げ紹介したい. |
岩崎 靖(小山田記念温泉病院) |
●患者が当院(ウチ)を選ぶ理由 内科診察室の患者-医師関係 |
最前線にいる内科臨床医にとっては、医科学的な問題の解決法ばかりではなく、むしろ個別の患者への具体的なアプローチの方法こそが知りたい、という場合も少なくない.患者は千差万別であり、患者-医師関係も千差万別である.毎月の2000人もの患者数が受診する人気開業医は、診察室の中でどう患者に向き合っているのか、その診療スタイルと技術をわかりやすく紹介する. |
灰本 元(灰本クリニック) |
●研修医のためのリスクマネジメント鉄則集 |
医療は危険性と不確実性を伴うハイリスク産業である.それゆえに、診療現場で働く医師には、常に適切なリスクマネジメントが求められる.臨床現場で医療者が行うべきリスクマネジメントとは何か、医師として肝に銘じたい「鉄則集」として示す. |
田中まゆみ(聖路加国際病院) |
●市中感染症診療の思考プロセス IDATEN感染症セミナーより |
日本感染症教育研究会(通称IDATEN)による本格的な情報発信の第一弾.臨床感染症に関する良質の邦文教材が乏しい現状を踏まえ、感染症診療のエキスパートたちが、標準的な市中感染症診療の考え方・進め方をわかりやすく解説する. |
大曲貴夫(静岡がんセンター感染症科) |
●目でみるトレーニング |
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載.写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」、「解答と解説」からなり、クイズを通して症例疾患への理解を深める. |