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日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書
内科臨床誌 medicina

47巻9号(2010年9月号)
今月の主題 虚血性心疾患-プライマリケアは内科医が担う
(目次詳細・ご注文はこちら!)

前村浩二(長崎大学大学院循環病態制御内科学)

虚血性心疾患の検査法や治療法は飛躍的に進歩し,患者の症状や予後の改善に大きく貢献しています.特に急性冠症候群の場合,冠動脈疾患の集中治療が可能な施設に迅速に搬送され,的確な治療を受けた際の救命率は向上しています.しかし,胸痛を訴える患者が最初から専門施設を受診するとは限らず,胸痛患者に対するプライマリケアにはすべての内科医が習熟しておく重要性が叫ばれています.胸痛を訴える患者の多くがかかりつけ医を受診しますが,虚血性心疾患の診療のコツをおさえ,再灌流療法など迅速な対応が必要な場合は,すばやく専門施設に搬送する必要があります.

内科認定医・専門医試験対策に!!
今月の主題
「理解のための24題」
(力だめしにいかがでしょう.解答は本誌掲載.解説が大幅に充実)
今月の主題 座談会
虚血性心疾患診療における内科医と循環器専門医の連携
虚血性心疾患の検査法,治療法は進歩していますが,初診医の対応が遅れたために再灌流療法の時期を逃す例がまだみられます.また,CCUでの救命率は向上していますが,病院に到着するまでの死亡が依然として多く,発症後すぐに専門医のいる病院に搬送するネットワークの構築や,一般内科医や市民が救命処置できるような啓発活動が重要です.
本座談会では,一般内科医と専門医の連携の重要性について,特に心筋梗塞への初期対応,心筋梗塞後の二次予防を中心に,教育研修システムの話題にも触れながら,インターベンション専門医,開業医,専門研修医のそれぞれの立場からお話しいただきました.
連載
研修おたく海を渡る
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました.内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています.毎回おちがつくといいのですが.どうかよろしくお願いします.

第57回 口が滑ってしまったときは?

白井敬祐(サウスカロライナ医科大学)
手を見て気づく内科疾患
本連載では,身体診療の一部である手の観察について記載します.注意深く観察すると,診断の鍵となる,とても多くの情報が潜んでいることに気づいていただけるでしょう.

第21回 神経線維腫,神経線維腫症1型,レックリングハウゼン病

松村正巳(金沢大学医学教育研究センター リウマチ・膠原病内科)
外来診療に差をつけるコミュニケーションスキル
若手の総合内科医にとって,面接がきわめて基礎的な力であると気づくのは,定時の外来を担当するようになってからではないでしょうか.限られた時間とリソースの中で,効率よく,診療の質を担保して,患者との関係を上手に築いていくことができないと,外来日はかなり悲惨な結果となります.食事もままならない,夕方遅くまで終わらない,病棟ナースから嫌な顔をされる…….こうならないように,コミュニケーションスキルを鍛えませんか.
本連載は『コミュニケーションスキルトレーニング──患者満足度向上と効果的な診療のために』(医学書院,2007)を執筆した私たちの仲間が,テキストでは十分に紹介できなかったことも含めて,誰でもが修得できるテクニックや,回避できるピットフォールをご紹介します.ご期待ください.
[監修:箕輪良行/聖マリアンナ医科大学]

第12回 救急外来でこそ求められるコミュニケーションスキル

関 義元(茨城県立中央病院総合診療科)
アレルギー膠原病科×呼吸器内科 合同カンファレンス

第6回 関節リウマチ患者の胸水-自己免疫は膠原病から? 呼吸器疾患から? それとも?

岡田正人・仁多寅彦(聖路加国際病院)
今日の処方と明日の医学
医薬品は,変革の時代を迎えています.国際共同治験による新薬開発が多くなる一方で,医師主導の治験や臨床研究などによるエビデンスの構築が可能となりました.他方,薬害問題の解析から日々の副作用報告にも薬剤疫学的な考察と安全対策への迅速な反映が求められています.そこで,この連載では医薬品の開発や安全対策を医学的な観点から解説し,日常診療とどのように結びついているのかをわかりやすくご紹介します.
[監修:日本製薬医学会]

第4回 ドラッグラグとは?

丸山 浩(医薬品医療機器総合機構)
The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則
ミスから学ばずして成長はない.
米国の一流教育病院では,死亡症例や重大な合併症をきたした症例をもとに,「M & M(Morbidity & Mortality conference)」と呼ばれる症例検討会を行い,診療レベルの向上に役立てている.
本連載では,このM&Mのスタイルを用い,ER(救急外来)における内科診療の「落とし穴」を示しながら,そこに落ちないための教訓と診療のコツを伝える.
長谷川耕平・岩田充永
目でみるトレーニング
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載.写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」、「解答と解説」からなり、クイズを通して症例疾患への理解を深める.