ユーザーズボイス

『治療薬マニュアル』を長年にわたってご愛用いただいている皆様の声をご紹介します。

治療薬マニュアル

豊富な情報量をフル活用できる「Web電子版」が秀逸

中園卓臣先生
日本調剤 大宮薬局
(管理薬剤師)
中園卓臣先生

■豊富な情報量が決め手に

学生時代,実務実習に参加するにあたって,『治療薬マニュアル』を購入しました。類書がいくつかある中で本書を選んだきっかけは,実物を手に取ってみて,「解説が充実している」と感じたことでした。書店のコーナーを見ると,様々な事典が置かれていて,それぞれに特徴があるのですが,要約された解説よりも詳しさや分かりやすさを重視して選びました。
なかでも,「図解 薬理作用」は,有用でした。各種薬剤の作用機序がまとめて図解されている書籍はあまりなく,本書の最大の特長と言えます。

■添付文書級の情報を的確に整理

薬剤の添付文書はweb上で閲覧できますが,実際の業務においては,その薬の添付文書情報を確認するだけでは十分とは言えません。効果や副作用が異なる同種薬の情報も参照する機会が多いため,薬効毎に分類された情報が必要です。その点,本書には章の冒頭に「薬効別一覧表」があり,同種薬の比較が一目でできます。また,書籍では近いページに同種薬が並んでいるので,必要な情報をすぐに拾い出すことができます。
薬効別一覧表が特に役立つのが,医師への疑義照会の場面です。例えば,薬歴にセフェム系抗菌薬に対し蕁麻疹の副作用の既往があった方には,同種薬を比較し,副作用情報に注意したうえで別の薬剤を提案することもできます。副作用情報を省略せずに掲載しているのが『治療薬マニュアル』の特長ですね。また,医師が専門外の患者さまを診察された場合には,状態に応じて適切な薬を提案するためにも,添付文書レベルの情報が必要であり,その点『治療薬マニュアル』は情報が網羅されています。
私は,外来がん治療認定薬剤師の資格取得を目指していて,知識と経験を積むために病院実務研修に参加しましたが,抗がん剤の進歩はめまぐるしく,常に情報をアップデートする必要があると感じています。本書のなかでも「抗がん剤」の章は,薬剤便覧だけでなく,最近の動向を知るためにも必要で,座右の書として助けられています。また,書籍発行後の新薬は「治療薬マニュアル」特設サイトに掲載されており,そちらも参考にしています。

中園卓臣先生

■「Web電子版」でさらに便利に

薬剤師として勤務するようになってからは,薬剤そのものを調べることよりも,「薬効から目当ての薬を選ぶ」という使い方のほうが多くなりました。本書のWeb電子版は,目次と同じように章から小項目に遷移する形式なので,スマートフォンやタブレット端末の画面を数回タップするだけでたどり着けるのが非常に便利です。また,パソコンでも利用でき,トップ画面を立ち上げておいて,必要なときにすぐに検索できるのもありがたいです。Web電子版では薬価改定にも対応しているので,薬価を頻繁に参照する立場としては,安心ですね。
書籍のほうは製本様式が改良され,厚い本にもかかわらず,開きやすく読みやすくなりました。本づくりに関しても,創刊30年のノウハウをベースに改良が加えられているのが実感できます。病院実務研修でも臨床現場でも,必要な情報に簡単にアクセスできる,『治療薬マニュアル』の進化に,今後も期待しています。

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