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日進月歩の医学の進歩を逃さず,かつ日常臨床に役立つ洗練した情報を提供する内科医必読の座右の書
内科臨床誌 medicina

46巻13号(2009年12月号)
今月の主題 腎臓病診療のエッセンス
(目次詳細・ご注文はこちら!)

片渕律子(独立行政法人国立病院機構 福岡東医療センター腎臓内科)

今回「腎臓病診療のエッセンス」という特集号を組むにあたり,日常診療においてぜひ知っておいていただきたい腎臓病を取り上げ,診断のきっかけ,腎臓専門医への紹介のタイミング,腎臓専門医はこのように治療している,という点を明らかにすることを念頭に置いてまとめてみた.
本特集の構成であるが,総論の後,糸球体病変を原発性,続発性,遺伝性に分け,第II章~V章で取り上げた.間質,尿細管,血管病変で臨床的に問題になる疾患は急性腎不全の原因となるものが多いため,「診断,治療に急を要する腎臓病」として第VI章にまとめた.
糸球体疾患,尿細管間質疾患,血管疾患は,それぞれの治療に反応して軽快,治癒に向かう場合,いったん軽快しても徐々に腎機能が低下する場合,初期治療に反応せず,腎機能障害を残すもの,一気に末期腎不全に至るもの,などさまざまである.第VII章に慢性腎不全と題して保存期腎不全の診療のポイント,さらに慢性腎不全の原因として特に多発性嚢胞腎を取り上げ,その診療上の注意点について述べていただいた.また,現在26万人を超える血液透析患者を診療する機会も増えてきている.したがって,腎臓専門医が行っている血液透析患者の管理のポイントについて,術前術後管理を含めて概説していただいた.なお,移植患者については非常に特殊であるため,また誌面の都合により今回は触れることができなかった.

内科認定医・専門医試験対策に!!
今月の主題
「理解のための29題」
(力だめしにいかがでしょう.解答は本誌掲載.解説が大幅に充実)
今月の主題 鼎談
腎臓病診療のメリハリ―アンテナで引っ掛けて、ここまでは診て、そこから先は専門医に
腎臓病は内科疾患のなかで頻度はそれほど高くないが,診療の遅れは腎不全,透析導入につながり,患者・家族のQOLを低下させる.
本鼎談では,病歴や検査結果から腎臓病をどう疑い治療するか,腎臓専門医とどう連携するかなど,受持患者の腎臓病を悪化させない,また新たな腎不全・透析導入患者を作らないために内科医ができる腎臓病診療についてお話しいただいた.
連載
研修おたく海を渡る
アメリカでの研修も3年が過ぎ,今回,光栄にも散文を連載させてだくことになりました.内科研修3年間の振り返りと,はじまったばかりの腫瘍内科研修での日常を織り交ぜながら,小話に使ってもらえるような話題を提供できればと考えています.毎回おちがつくといいのですが.どうかよろしくお願いします.

第48回 カンファ三昧

白井敬祐(サウスカロライナ医科大学)
手を見て気づく内科疾患
本連載では,身体診療の一部である手の観察について記載します.注意深く観察すると,診断の鍵となる,とても多くの情報が潜んでいることに気づいていただけるでしょう.

第12回 レイノー現象,鑑別が重要

松村正巳(金沢大学医学部付属病院 リウマチ・膠原病内科)
外来診療に差をつけるコミュニケーションスキル
若手の総合内科医にとって,面接がきわめて基礎的な力であると気づくのは,定時の外来を担当するようになってからではないでしょうか.限られた時間とリソースの中で,効率よく,診療の質を担保して,患者との関係を上手に築いていくことができないと,外来日はかなり悲惨な結果となります.食事もままならない,夕方遅くまで終わらない,病棟ナースから嫌な顔をされる…….こうならないように,コミュニケーションスキルを鍛えませんか.
本連載は『コミュニケーションスキルトレーニング──患者満足度向上と効果的な診療のために』(医学書院,2007)を執筆した私たちの仲間が,テキストでは十分に紹介できなかったことも含めて,誰でもが修得できるテクニックや,回避できるピットフォールをご紹介します.ご期待ください.
[監修:箕輪良行/聖マリアンナ医科大学]

第3回 傾聴は人のためならず:スムーズな診療のために

菅野圭一(渋川市国民健康保険赤城北診療所)
The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則
ミスから学ばずして成長はない.
米国の一流教育病院では,死亡症例や重大な合併症をきたした症例をもとに,「M & M(Morbidity & Mortality conference)」と呼ばれる症例検討会を行い,診療レベルの向上に役立てている.
本連載では,このM&Mのスタイルを用い,ER(救急外来)における内科診療の「落とし穴」を示しながら,そこに落ちないための教訓と診療のコツを伝える.
長谷川耕平・岩田充永
目でみるトレーニング
1994年から続いている雑誌「medicina」の名物連載.写真・画像を中心とした「症例提示」と症例に関する「問題」、「解答と解説」からなり、クイズを通して症例疾患への理解を深める.