Editorial
“見逃してはならない”疾患が 「除外診断できない」 ポイント
地域医療機能推進機構(JCHO)研修センター |
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本特集号はシリーズのPart II である.それでも,内容は前号(本誌23巻7号)よりパワーアップさせた.総論は強化され,より踏み込んだ内容とした.各論(項目)も重要な症候群から厳選したので,さらに実践向きとなった.
さて,このエディトリアルではあえて,“見逃してはならない”疾患がどんな時に「除外診断できない」かについての,「陥りやすいピットフォールのポイント」を整理しておく(表1).これを理解し,かつ厳重に暗記することにより,本書の総論と各論の内容理解が深まり,現場での診断エラーリスクを最小限にすることができるであろう. |
表1のように,「典型的な所見がない」ことは意外に除外診断には「使えない」ことがわかる.これらの知見はあまり教科書に書かれていないし,国家試験にも出ない.しかしこれらを知っておくことは,臨床現場の「地雷探知機」としてたいへん重要である.
では,“見逃してはならない”疾患の除外ポイントPart II を,さっそく見てみよう!
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*1
低可能性の肺塞栓では除外可能
*2 systemic inflammatory response syndrome |