医学界新聞

2018.09.03



日本腎臓病協会設立記念式典開催
医療,行政,市民の連携の核に


柏原直樹理事長
 高齢化や生活習慣の変化で増加が続く腎疾患の克服をめざすNPO法人「日本腎臓病協会」の設立記念式典が,7月16日に東医歯大(東京都文京区)で開催された。

 日本腎臓病協会は,日本腎臓学会,日本透析医学会,日本小児腎臓病学会を中心に,日本腎臓財団,日本医師会の協力を得て2018年2月に発足。①慢性腎臓病(CKD)の普及啓発・診療連携体制の構築,②腎臓病療養指導士制度の運営,③治療・診断法の開発を産官学で加速させるための連携基盤「Kidney Research Initiative-Japan(KRI-J)」の構築,④患者会・関連団体との連携の4つの事業を展開する。式典で同協会理事長の柏原直樹氏(川崎医大)は,「“かけがえのない日々を大切に生きるために”というキャッチフレーズのもと,医療,行政,市民の連携の核として腎疾患克服をめざしたい」とビジョンを語った。

 同協会幹事の要伸也氏(杏林大)と理事の内田明子氏(聖隷横浜病院)は,腎臓病療養指導士制度の趣旨を説明。同制度は,保存期CKD患者に対する療養指導の基本的な知識・技能を持つ看護師・保健師,管理栄養士,薬剤師を認定するもの。2018年4月1日付で第1回認定者734人(看護師・保健師:59%,管理栄養士:21%,薬剤師:20%)が誕生している。要氏は,「各職種の強みを生かしながら,医療施設および地域における療養指導の担い手として活躍してほしい」と期待を寄せた。

 式典ではこの他,加藤勝信厚労大臣ら来賓によるあいさつ,松尾清一氏(名大),南学正臣氏(東大)による基調講演が行われた。

式典には医療者,患者会,関連団体など約350人が集まった。

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