医学界新聞

2008.02.18



医療安全全国共同行動“いのちを護るパートナーシップ”


 医療安全全国共同行動“いのちを護るパートナーシップ”(日本版100Kキャンペーン)が今年5月を期してスタートする。昨年11月に医療の質・安全学会が提唱し,全国の病院と病院団体,各職能団体,学会が連携して医療安全対策の実現と普及をめざす2年間のキャンペーン事業で,現在,日本病院団体協議会,日本医師会,日本看護協会,日本臨床工学技士会とともに準備を進めている。医療に伴う有害事象や可避死をなくし,職種・組織・立場を超えて医療安全を確保するための協力体制を確立することで,医療に対する患者・市民の信頼の回復をめざす。

 今後,各団体に共同行動への参加を呼びかけ,準備が整い次第,次の8つの行動目標を示して全国の病院に自主的な参加登録を呼びかけていく。

病院の行動目標
(1)医療関連感染症の防止,(2)危険薬の誤投与防止,(3)周術期肺塞栓症の防止,(4)危険手技の安全な実施,(5)医療機器の安全な操作と管理,(6)急変時の迅速対応と院内救急体制の確立,(7)事例要因分析から改善へ,(8)患者・市民の医療参加とパートナーシップの構築。

 共同行動では有害事象件数30万件以上低減,入院死亡数1万人以上低減という達成目標を掲げる予定。

 この実現に向け,3000病院以上(または全急性期病床数の50%以上)の参加登録,そして医療安全の基盤づくりには地域内の他の病院や団体との協力が不可欠なことから,30か所以上の地域支援拠点の設置をめざしていく。

 なお,5月17日(土)にキックオフ集会を東京で開催予定。今後,随時,“いのちを護るパートナーシップ”専用ウェブサイトに情報が公開される。

http://qsh.jp/kyodokodo/

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