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感染症レジデントマニュアル 第2版

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レジデントが今、直面している感染症に対し、まさに診療で役立つ知識をまとめたマニュアル。いつどうやって起炎菌を判断し、抗菌薬は何をどのくらい使うのか? 使うにあたっての注意事項は? 変更・終了の規準は? 曖昧な判断で漫然と使われがちな抗菌薬を正しく使うための知識と、国際標準に即した考え方、著者のノウハウが満載。臨床現場で活躍する医師に広くお勧めする“感染症の定本”、待望の改訂版登場。
*「レジデントマニュアル」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ レジデントマニュアル
藤本 卓司
発行 2013年11月判型:B6変頁:496
ISBN 978-4-260-01760-2
定価 4,950円 (本体4,500円+税)

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  • 序文
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第2版の序

 初版の発行から9年が経ちました。感染症をめぐる状況を見渡してみると,検査,抗菌薬の種類,耐性菌の分離率などにある程度の変化はありますが,感染症診療に必要な基本的事項は何も変わっていないと思います。すなわち,病歴,身体診察,グラム染色,培養,ほか最小限の検査を用いて,個々の患者ごとに臨床的な根拠に基づいて治療するという方法です。いまの各種ガイドラインをみると,ひとつの疾患をグループに分け,患者がどの範疇に該当するかを判定してエンピリックに治療を開始する手法が主流です。これはあくまでも情報が十分に得られない場合の次善の策であると私は考えます。臨床医に求められるのは,目の前にいる患者から活きた情報を入手し,患者ひとりひとり個別に方針を考えてゆく能力だと思います。時間と手間がかかる作業ですが,日々の地味な基本の繰り返しがその能力を磨く最良の手段であり,患者の負担を減らし,耐性菌を生み出しにくい診療に結びつくと考えます。
 さて,第二版ではグラム染色アトラスの写真を増やしました。グラム染色の臨床上の有用性は言うまでもありませんが,グラム染色のもうひとつの魅力は,純粋に「絵」として美しいということです。ぜひ読者のみなさんには自ら検体を染めるようになっていただきたいと思います。
 身体診察に関する記述も増やしました。身体診察は一度誰かに直接ベッドサイドで教えてもらわないと理解しにくい項目もありますが,意外に独学が可能なものも少なくありません。背景にある解剖や疾患の成り立ちを理解するように努力すれば,身に付くスピードは増すと思います。
 最後に,院外からの短期見学と実習を快く受け入れて下さり,感染症を学ぶ貴重なきっかけとご指導をいただいた沖縄県立中部病院の先生方,同病院細菌検査室のスタッフの皆様,さらに市立堺病院の感染症診療の土台を長年にわたり支え続けて来られた細菌検査室の方々に心より感謝を申し上げます。

 2013年11月
 藤本卓司

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 第2版の序
 初版の推薦の序
 初版の序

口絵 グラム染色アトラス
    グラム染色の手順・鏡検の方法

1 感染症診療にたずさわる前に-医療関連感染予防の基本
2 感染症診療のための基本的アプローチ
3 抗菌薬の選択と投与法についての考え方
4 抗菌薬をいつ変更するか
5 抗菌薬をいつ終了するか
6 グラム染色・鏡検の方法
7 抗酸菌染色・鏡検の方法
8 グラム染色と培養の結果が一致しないとき
9 検体の保存法・血液培養の採取法
10 各種感染症
 1.中枢神経系感染症
  髄膜炎/脳膿瘍
 2.呼吸器感染症
  かぜ症候群/急性咽頭炎/急性中耳炎/急性副鼻腔炎/
  急性喉頭蓋炎/急性気管支炎/インフルエンザ/市中肺炎/
  院内肺炎/人工呼吸器関連肺炎/高齢者の肺炎/胸水と膿胸/
  慢性閉塞性肺疾患の急性増悪
 3.循環器感染症
  感染性心内膜炎/心外膜炎/血管内カテーテル関連感染症/
  ペースメーカー,埋め込み型中心静脈ポートの感染症
 4.尿路感染症
  単純性膀胱炎/急性腎盂腎炎/カテーテル関連尿路感染症/
  無症候性細菌尿/妊婦の尿路感染症/男性の尿路感染症/
  腎膿瘍,腎周囲膿瘍/気腫性腎盂腎炎
 5.消化器感染症
  感染性下痢症/急性虫垂炎/憩室炎/腹膜炎/肝膿瘍/
  胆道系感染症/急性膵炎/ヘリコバクター・ピロリ感染症
 6.皮膚・軟部組織感染症
  蜂窩織炎と丹毒/化膿性筋炎/壊死性筋膜炎/ガス壊疽/
  糖尿病の足病変/トキシック・ショック症候群/劇症型A群連鎖球菌感染症
 7.骨・関節の感染症
  骨髄炎/急性硬膜外膿瘍/腸腰筋膿瘍/化膿性関節炎/
  人工関節の感染症
 8.性感染症
  尿道炎または子宮頸管炎を主徴とする疾患/腟炎/
  陰部潰瘍をきたす疾患/尖圭コンジローマ
 9.発熱性好中球減少症
 10.手術部位感染症
 11.結核
  総論
  各論 肺結核/結核性胸膜炎/喉頭結核/リンパ節結核/粟粒結核/
  結核性髄膜炎/結核性心外膜炎/結核性腹膜炎/腸結核/骨結核/
  尿路結核
 12.真菌感染症
  カンジダ感染症/アスペルギルス感染症/クリプトコッカス感染症
 13.HIV感染症
11 主な起炎菌と第1選択薬
  Staphylococcus aureus/Coagulase-negative staphylococci/
  Streptococcus spp./Streptococcus pneumoniaeEnterococcus spp./
  Peptostreptococcus spp./Corynebacterium spp./Clostridium spp./
  Moraxella catarrhalisNeisseria gonorrhoeaeAcinetobacter spp./
  Haemophilus influenzaeEscherichia coliProteus mirabilis
  Proteus vulgarisKlebsiella pneumoniaeKlebsiella oxytoca
  Enterobacter spp./Citrobacter spp./Serratia spp./Salmonella spp./
  Campylobacter spp./Pseudomonas aeruginosa
  Stenotrophomonas maltophiliaBacteroides spp.
12 抗菌薬
  天然ペニシリン/ペニシリナーゼ産生ブドウ球菌用ペニシリン/
  半合成中域ペニシリン/半合成ペニシリンとβラクタマーゼ阻害剤との合剤/
  抗緑膿菌用ペニシリン/超広域ペニシリン/経口ペニシリン/
  第1世代セファロスポリン/第2世代セファロスポリン/
  第3世代セファロスポリン/第4世代セファロスポリン/経口セファロスポリン/
  経口ペネム/モノバクタム/カルバペネム/アミノグリコシド/マクロライド/
  テトラサイクリン/グルシルサイクリン/クリンダマイシン/ホスホマイシン/
  グリコペプチド/オキサゾリジノン/環状リポペプチド系/
  キヌプリスチン/ダルホプリスチン/クロラムフェニコール/ST合剤/
  メトロニダゾール/キノロン/抗結核薬
13 抗真菌薬
  ポリエン系/ピリミジン系/アゾール系/キャンディン系
14 抗ウイルス薬
  抗ヘルペスウイルス薬/抗インフルエンザウイルス薬
15 菌種別・有効抗菌薬と第1選択薬
16 腎機能障害時における薬剤投与量の調節
17 妊娠および授乳中の抗菌薬投与
18 抗菌薬の許可制・届出制

索引
付録1 抗微生物薬 商品名→略号 早見表
付録2 抗微生物薬 略号→一般名→商品名 早見表

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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。

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