生理学 第5版
PT・OTに必要な生理学の知識を、わかりやすく、使いやすくまとめた好評テキスト。
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生理学の膨大な知識を、コンパクトかつわかりやすくまとめた好評テキスト。「第15章 生殖と発生・成長と老化」では各機能の加齢変化を生理学的に解説。また「第16章 運動生理」を大幅に加筆した。章末の「復習のポイント」は要点を箇条書きでまとめ、重要語句を穴埋め形式にした。授業の予復習や試験前の確認に活用できる。巻末には国家試験問題と解答・解説を掲載。解説が充実しており、これを読むだけで復習になる。
*「標準理学療法学・作業療法学」は株式会社医学書院の登録商標です。
シリーズ | 標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 |
---|---|
シリーズ監修 | 奈良 勲 / 鎌倉 矩子 |
執筆 | 岡田 隆夫 / 鈴木 敦子 / 長岡 正範 |
発行 | 2018年11月判型:B5頁:272 |
ISBN | 978-4-260-03644-3 |
定価 | 4,840円 (本体4,400円+税) |
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更新情報
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2021.12.28
- 序文
- 目次
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序文
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第5版 序
第4版を発行してから5年が経過した.この間,本書は多くの方々にご支持いただき,このたび第5版を発行する運びとなった.
本書は,第4版から岡田隆夫と長岡正範が執筆にあたった.これまで医学生や看護学生向けの書籍を執筆するなかで学んだノウハウを生かして,「読みやすく」かつ「理解しやすい」教科書とするように努めたが,発行後,さまざまなご意見をいただいた.いずれも貴重なご意見であり,ありがたく真摯に受け止めている.
第5版からは,新たに鈴木敦子が執筆に加わった.鈴木は,大学において理学療法学科・作業療法学科の教育に長く携わり,国家試験対策にも精通しており,本書を新たな視点から見直し,強力に補完してくれた.
改訂にあたっては,理学療法士・作業療法士として知っておくべき生理学について,どういう言葉や文脈で記載するとよいかも含めて,あらためて検討した.内容面においては,超高齢社会である現状をふまえて,「老化」について第15章に新たに加筆し,「第16章 運動生理」も大幅に改めた.また,表記においては,同じものを意味する言葉でも,呼称や言い回しが異なると,学生は混乱することから,特に国家試験で出題される言葉との齟齬がないように配慮した.
第5版では,各章末に「復習のポイント」として,章の要点を箇条書きでまとめ,文中のキーワードを穴埋め形式にした.ここを読めば,章のポイントを復習できると同時に,自らの理解度を確認できる.また,巻末には過去の国家試験問題を章ごとに抜粋し,解説と解答を載せ,本書の関連ページを記載した.読者の日々の復習や国家試験対策に役立てば幸いである.
「理学・作業療法との関連事項」では,各章で解説した生理学的機能が,どのように臨床と関連するかをわかりやすく説明した.また,随所に「NOTE」として,基本事項の解説,およびやや専門的な解説を挿入した.生理学の理解を深め,視野を広めるきっかけとしてご活用いただければ幸いである.
生理学は学ぶべき知識が膨大で,「難解」という印象を抱きがちだが,すべて自分の身体で生じている現象のことである.本書を通して,生理学の面白さを感じていただければ,これ以上の幸せはない.
本書の記述および図版の正確さには,細心の注意を払ったつもりである.しかし,まだまだ不備な点があるかもしれない.読者の方々からの忌憚のないご意見,ご指摘など頂戴できれば幸いである.
最後になったが,今回の改訂でも医学書院医学書籍編集部と制作部にたいへんお世話になった.こころから感謝申し上げる.
2018年9月
著者を代表して 岡田隆夫
第4版を発行してから5年が経過した.この間,本書は多くの方々にご支持いただき,このたび第5版を発行する運びとなった.
本書は,第4版から岡田隆夫と長岡正範が執筆にあたった.これまで医学生や看護学生向けの書籍を執筆するなかで学んだノウハウを生かして,「読みやすく」かつ「理解しやすい」教科書とするように努めたが,発行後,さまざまなご意見をいただいた.いずれも貴重なご意見であり,ありがたく真摯に受け止めている.
第5版からは,新たに鈴木敦子が執筆に加わった.鈴木は,大学において理学療法学科・作業療法学科の教育に長く携わり,国家試験対策にも精通しており,本書を新たな視点から見直し,強力に補完してくれた.
改訂にあたっては,理学療法士・作業療法士として知っておくべき生理学について,どういう言葉や文脈で記載するとよいかも含めて,あらためて検討した.内容面においては,超高齢社会である現状をふまえて,「老化」について第15章に新たに加筆し,「第16章 運動生理」も大幅に改めた.また,表記においては,同じものを意味する言葉でも,呼称や言い回しが異なると,学生は混乱することから,特に国家試験で出題される言葉との齟齬がないように配慮した.
第5版では,各章末に「復習のポイント」として,章の要点を箇条書きでまとめ,文中のキーワードを穴埋め形式にした.ここを読めば,章のポイントを復習できると同時に,自らの理解度を確認できる.また,巻末には過去の国家試験問題を章ごとに抜粋し,解説と解答を載せ,本書の関連ページを記載した.読者の日々の復習や国家試験対策に役立てば幸いである.
「理学・作業療法との関連事項」では,各章で解説した生理学的機能が,どのように臨床と関連するかをわかりやすく説明した.また,随所に「NOTE」として,基本事項の解説,およびやや専門的な解説を挿入した.生理学の理解を深め,視野を広めるきっかけとしてご活用いただければ幸いである.
生理学は学ぶべき知識が膨大で,「難解」という印象を抱きがちだが,すべて自分の身体で生じている現象のことである.本書を通して,生理学の面白さを感じていただければ,これ以上の幸せはない.
本書の記述および図版の正確さには,細心の注意を払ったつもりである.しかし,まだまだ不備な点があるかもしれない.読者の方々からの忌憚のないご意見,ご指摘など頂戴できれば幸いである.
最後になったが,今回の改訂でも医学書院医学書籍編集部と制作部にたいへんお世話になった.こころから感謝申し上げる.
2018年9月
著者を代表して 岡田隆夫
目次
開く
序説 PT・OTにとっての生理学
A 生理学とは
B 対象者の状態を理解するために
C 理学・作業療法との関連事項
1 生命現象と人体
A 身体の階層性
B 生命現象
C 水
D ホメオスタシスと負のフィードバック
E 理学・作業療法との関連事項
2 細胞の構造と機能
A 細胞の構造と機能
B 静止電位と活動電位
C 理学・作業療法との関連事項
3 神経の興奮伝導と末梢神経
A 神経細胞の構造
B 興奮の発生と伝導
C 末梢神経の種類
D 自律神経
E シナプスにおける興奮の伝達
F 理学・作業療法との関連事項
4 中枢神経系
A 中枢神経系とは
B 脊髄
C 脳幹
D 小脳
E 間脳:視床と視床下部
F 大脳皮質
G 脳の高次機能
H 大脳基底核と脳梁
I 辺縁系
J 脳室と脳脊髄液・血液脳関門
K 理学・作業療法との関連事項
5 筋と骨
A 筋の分類
B 骨格筋
C 心筋
D 平滑筋
E 骨
F 理学・作業療法との関連事項
6 感覚
A 感覚とは
B 体性感覚
C 内臓感覚
D 特殊感覚
E 理学・作業療法との関連事項
7 血液
A 血液の組成と機能
B 赤血球
C 白血球
D 血小板
E 血漿
F 血液型
G 理学・作業療法との関連事項
8 心臓と循環
A 血液の循環
B 心臓の興奮と刺激伝導系
C 心電図
D 血液の拍出と血圧
E 心周期
F 前負荷・後負荷と収縮性
G 心機能曲線
H 血圧の調節
I 微小循環と物質交換
J 静脈還流
K 臓器循環
L リンパ循環
M 理学・作業療法との関連事項
9 呼吸とガスの運搬
A 外呼吸と内呼吸
B 気道と肺胞
C 呼吸運動
D 呼吸気量
E ガス交換とガスの運搬
F 呼吸の調節
G 病的呼吸
H 理学・作業療法との関連事項
10 尿の生成と排泄
A 腎臓の役割
B 腎臓の構造
C 尿の生成
D クリアランス
E 排尿
F 尿の性状と排尿の異常
G 理学・作業療法との関連事項
11 酸塩基平衡
A 血漿のpH調節
B アシドーシスとアルカローシス
C 理学・作業療法との関連事項
12 消化と吸収
A 消化器の役割
B 口腔内消化と嚥下
C 食道における食物輸送
D 胃の役割と消化
E 十二指腸における消化
F 空腸・回腸における消化と栄養素の吸収
G 大腸の役割
H 肝臓の役割
I 理学・作業療法との関連事項
13 内分泌
A 内分泌機能とホルモン
B 各腺から分泌されるホルモンの作用
C 理学・作業療法との関連事項
14 代謝と体温
A 栄養素
B エネルギー代謝
C 体温
D 理学・作業療法との関連事項
15 生殖と発生・成長と老化
A 男性生殖機能
B 女性生殖機能
C 受精,着床,胎児の発生
D 成長と老化
E 理学・作業療法との関連事項
16 運動生理
A 筋力と持久力
B 筋収縮のエネルギー源
C 運動に伴う全身の変化
D トレーニングの効果
E 加齢変化
F 理学・作業療法との関連事項
生理学分野の国家試験問題と解答,解説
索引
NOTE
第1章 生命現象と人体
1 浸透圧
2 フィードフォワード
第2章 細胞の構造と機能
1 染色体と数の異常
2 静止電位
3 活動電位
第3章 神経の興奮伝導と末梢神経
1 複合筋活動電位
第4章 中枢神経系
1 錐体路と皮質延髄路
2 錐体路徴候
3 痙縮
4 階層説
5 陽性徴候と陰性徴候
6 小脳症状
7 運動連合野
8 大脳皮質の局所病変がおこす症候群
9 Pavlovの実験
10 認知症と記憶障害
11 概日リズム
12 脳脊髄液関連疾患
第5章 筋と骨
1 筋収縮の分類
2 運動単位の種類
第6章 感覚
1 感覚と知覚
2 二次的な感覚
3 自律神経過反射
4 側方抑制
5 Parkinson病とAlzheimer型認知症における嗅覚障害
第7章 血液
1 気圧,分圧,血圧
2 抗がん剤の副作用
3 運動療法と貧血
4 赤血球増加症
5 サイトカイン
6 予防接種
7 播種性血管内凝固症候群
8 膠質浸透圧
第8章 心臓と循環
1 血圧の単位
2 層流と乱流
3 高血圧
4 II音の分裂
5 前負荷,後負荷,収縮性
6 濾過-再吸収の法則
7 起立性低血圧
8 門脈圧亢進症
第9章 呼吸とガスの運搬
1 拡散
第12章 消化と吸収
1 ヘリコバクター・ピロリ
2 セクレチン
3 胆石症
第13章 内分泌
1 Selyeのストレス学説
2 がんと肉腫
第14章 代謝と体温
1 単糖類,二糖類,多糖類
2 低体温療法
第16章 運動生理
1 ドーピング
2 サルコペニアとフレイル
A 生理学とは
B 対象者の状態を理解するために
C 理学・作業療法との関連事項
1 生命現象と人体
A 身体の階層性
B 生命現象
C 水
D ホメオスタシスと負のフィードバック
E 理学・作業療法との関連事項
2 細胞の構造と機能
A 細胞の構造と機能
B 静止電位と活動電位
C 理学・作業療法との関連事項
3 神経の興奮伝導と末梢神経
A 神経細胞の構造
B 興奮の発生と伝導
C 末梢神経の種類
D 自律神経
E シナプスにおける興奮の伝達
F 理学・作業療法との関連事項
4 中枢神経系
A 中枢神経系とは
B 脊髄
C 脳幹
D 小脳
E 間脳:視床と視床下部
F 大脳皮質
G 脳の高次機能
H 大脳基底核と脳梁
I 辺縁系
J 脳室と脳脊髄液・血液脳関門
K 理学・作業療法との関連事項
5 筋と骨
A 筋の分類
B 骨格筋
C 心筋
D 平滑筋
E 骨
F 理学・作業療法との関連事項
6 感覚
A 感覚とは
B 体性感覚
C 内臓感覚
D 特殊感覚
E 理学・作業療法との関連事項
7 血液
A 血液の組成と機能
B 赤血球
C 白血球
D 血小板
E 血漿
F 血液型
G 理学・作業療法との関連事項
8 心臓と循環
A 血液の循環
B 心臓の興奮と刺激伝導系
C 心電図
D 血液の拍出と血圧
E 心周期
F 前負荷・後負荷と収縮性
G 心機能曲線
H 血圧の調節
I 微小循環と物質交換
J 静脈還流
K 臓器循環
L リンパ循環
M 理学・作業療法との関連事項
9 呼吸とガスの運搬
A 外呼吸と内呼吸
B 気道と肺胞
C 呼吸運動
D 呼吸気量
E ガス交換とガスの運搬
F 呼吸の調節
G 病的呼吸
H 理学・作業療法との関連事項
10 尿の生成と排泄
A 腎臓の役割
B 腎臓の構造
C 尿の生成
D クリアランス
E 排尿
F 尿の性状と排尿の異常
G 理学・作業療法との関連事項
11 酸塩基平衡
A 血漿のpH調節
B アシドーシスとアルカローシス
C 理学・作業療法との関連事項
12 消化と吸収
A 消化器の役割
B 口腔内消化と嚥下
C 食道における食物輸送
D 胃の役割と消化
E 十二指腸における消化
F 空腸・回腸における消化と栄養素の吸収
G 大腸の役割
H 肝臓の役割
I 理学・作業療法との関連事項
13 内分泌
A 内分泌機能とホルモン
B 各腺から分泌されるホルモンの作用
C 理学・作業療法との関連事項
14 代謝と体温
A 栄養素
B エネルギー代謝
C 体温
D 理学・作業療法との関連事項
15 生殖と発生・成長と老化
A 男性生殖機能
B 女性生殖機能
C 受精,着床,胎児の発生
D 成長と老化
E 理学・作業療法との関連事項
16 運動生理
A 筋力と持久力
B 筋収縮のエネルギー源
C 運動に伴う全身の変化
D トレーニングの効果
E 加齢変化
F 理学・作業療法との関連事項
生理学分野の国家試験問題と解答,解説
索引
NOTE
第1章 生命現象と人体
1 浸透圧
2 フィードフォワード
第2章 細胞の構造と機能
1 染色体と数の異常
2 静止電位
3 活動電位
第3章 神経の興奮伝導と末梢神経
1 複合筋活動電位
第4章 中枢神経系
1 錐体路と皮質延髄路
2 錐体路徴候
3 痙縮
4 階層説
5 陽性徴候と陰性徴候
6 小脳症状
7 運動連合野
8 大脳皮質の局所病変がおこす症候群
9 Pavlovの実験
10 認知症と記憶障害
11 概日リズム
12 脳脊髄液関連疾患
第5章 筋と骨
1 筋収縮の分類
2 運動単位の種類
第6章 感覚
1 感覚と知覚
2 二次的な感覚
3 自律神経過反射
4 側方抑制
5 Parkinson病とAlzheimer型認知症における嗅覚障害
第7章 血液
1 気圧,分圧,血圧
2 抗がん剤の副作用
3 運動療法と貧血
4 赤血球増加症
5 サイトカイン
6 予防接種
7 播種性血管内凝固症候群
8 膠質浸透圧
第8章 心臓と循環
1 血圧の単位
2 層流と乱流
3 高血圧
4 II音の分裂
5 前負荷,後負荷,収縮性
6 濾過-再吸収の法則
7 起立性低血圧
8 門脈圧亢進症
第9章 呼吸とガスの運搬
1 拡散
第12章 消化と吸収
1 ヘリコバクター・ピロリ
2 セクレチン
3 胆石症
第13章 内分泌
1 Selyeのストレス学説
2 がんと肉腫
第14章 代謝と体温
1 単糖類,二糖類,多糖類
2 低体温療法
第16章 運動生理
1 ドーピング
2 サルコペニアとフレイル
正誤表
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本書の記述の正確性につきましては最善の努力を払っておりますが、この度弊社の責任におきまして、下記のような誤りがございました。お詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。
更新情報
-
正誤表を追加しました。
2021.12.28