医学雑誌部

医学雑誌部

2018年 新卒者採用
生物学専攻卒

理学療法ジャーナル』という月刊誌を担当しています。編集委員の先生を中心に立案した企画を、依頼 → 原稿入手 → レイアウト → 著者校正 → 最終確認とステップを踏んで毎月の定期発行を遅滞なく行うことがまず一番の仕事です。この一連の作業を確実にこなしつつ、欄の特性や企画者・執筆者の思いに応じてもうひと工夫を施すことで、よりよいものにすることをめざします。
 

『理学療法ジャーナル』は理学療法士の歴史とともに歩んできた歴史のある雑誌です。業界全体をさらに盛り上げよう、もっとよくしていこうという熱意に溢れた先生が編集委員や執筆者として携わってくださります。そうした方の思いに触れる機会が多く、少しでも力になりたいと思う日々です。
 

pic-v04-mj01.jpg
課には他誌の担当者もおり、コミュニケーションをとる機会があります(写真は課会)。担当分野が違っても雑誌を作るもの同士、情報を共有し、悩みを解決する糸口を教えてもらうこともあります。

その一方で初めての論文の投稿先として選んでいただいたり、初めて依頼論文を執筆するとおっしゃったりする執筆者も多くいらっしゃいます。そうした方々の今後の執筆活動、ひいては臨床・研究活動に活きるようなやりとりをすることが、担当編集としての責務であり、やりがいでもあります。時に「ディスカッションするなかで自分の考えを整理できた」「よりよい原稿になった」とおっしゃっていただくことは、編集者冥利に尽きる出来事です。

ある1日のスケジュール

7:00

通勤

電車に揺られながら、今日のスケジュールを思い出します。睡眠のみに費やすこともあり。少し余裕があるときは、途中駅で朝ご飯を食べます。

9:00

始業

メールの確認、返信およびそれに従属する作業から始めます。プライベートの時間を削ってお力添えいただいているのか、著者からのお原稿、ご校正メールは夜に届いていることが多い気がします。

9:30

デスク会議

今週行うべきタスクを上司と確認。近況報告も兼ねています。

9:45

メール対応の続き。面白いお原稿は、ついつい読み入ってしまいます。追加修正は忘れないうちにすぐに手元の校正紙に反映。

12:00

昼食

周辺に大学や企業が多いこともあり、外食にも困りません。

13:00

午後の業務を開始

メールを返し終え、やっとお原稿にじっくり向き合う時間ができます。

18:00

終業、帰路へ

原稿の内容確認、最終確認として読み込んでいると、あっという間に日が暮れます。やり残しは明日の自分に申し送って帰宅。 早く帰れるときは気ままに寄り道。あるいは同僚と晩ご飯へ。

24:00

就寝

入社前からこれだけは初志貫徹、出版活動を通じて執筆者の先生方がその分野で活躍するための力になりたいと思います。まずは執筆をよい経験と思えるものにしていただけるよう、産みの苦しみをもってご執筆いただいた著者お一人おひとりに真っすぐに向き合っていきたいと思います。そしてあとで振り返ったときに、その著作物が著者にとってのターニングポイントになったり、あるいは代表作となったりするようなものになるような機会・やりとりをめざしたいです。結果としてそれが、読者に対して良質の著作物を提供することにともつながると思います。

学生時代は、一人でいると食っては寝てのダメ人間になる自覚があり、興味をもったことにはとにかく手を出しました。中途半端になったものも数多くありながら、「科学が好き」「科学知を広く伝えたい」の思いから行っていた活動は、サークルだけでなく、副専攻として修了するまで取り組んだ思い入れの強いものになりました。

Publish or Perishと言われるほど、科学の営みと切っても切りはなせないものが出版です。出版活動を通じて研究者は自身の成果や思いを発信し、身を立て、業界に名を刻みます。この過程を通じて科学の発展にわずかでも貢献したい……と、高尚な気持ちもありますが、一番正直な理由は、自分の知的好奇心を満たしたいという欲求でした。研究の最前線に触れ続けるにはやはり専門出版だろうと、業界団体の名簿の上から順にエントリーしていきました。
 

こんな下手な鉄砲を数打つ戦略で採用試験を受けたのですが、面接でのやりとりのなかで、対話によって私自身の考えを引き出し、時に激励された懐の広さは今でもよく覚えており、最終的な入社の決め手の一つにもなりました。

医学はその守備範囲の広さもあり、難しい学問だと感じます。わからないことは面白いこと。そう思って内容を素人なりに理解しようと興味を持てる方ならば、専門書に敷居が高いと思う必要はありません。仕事は1日の3分の1を費やすことなので、せっかくなら楽しく働ける業務を、一緒に楽しく働ける人(社内外問わず)とできる会社に巡り合えることをお祈りします。願わくば、当社がその候補に上がりますよう。