実践 マタニティ診断 第3版
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247IV 事例にみる産褥期のマタニティ診断の実際とケア計画 ●産後の経過 縫合部の痛はみられたが,生殖器の復古・身体的変化については産褥日数に応じた経過をたどっている(経過表参照)。 産褥1日目の乳房の観察所見は乳房タイプⅠ型であり,乳頭は右裂状・左正常,乳頭大きさは右やや小さめ,左普通,乳頭硬さは左右ともに硬い状況であった。 産褥1日目から母児同室で,看護者から育児技術の指導を受けた。 これまでに子どもの世話をしたことがなかったため,児の世話や接し方はまだぎこちないものの,穏やかに話しかけたり,子どもを産んだことに対し肯定的な発言が聞かれている。[褥婦A子さんと新生児の経過表(1日目,2日目)]11月10日(1日目)11月11日(2日目)褥婦一般状態体温37.0℃36.7℃脈拍10083血圧120/74102/62浮腫--体重kg子宮子宮底高臍下3横指臍恥中央硬度(子宮収縮)良好良好後陣痛+±悪露色赤色赤色量中量少量排泄尿7回6回便0回1回外陰部発赤・腫脹(-) 痛・痔痛(+)発赤・腫脹(-) 痛・痔痛(±)乳房緊満--開通右1本 左2本右2本 左3本分泌にじむにじむ新生児一般状態体重g2,804g2,784g増減g-164g-184g減少率(%)5.50%6.20%体温36.8℃37.3℃心拍数155120呼吸数5448黄疸ミノルタ黄疸範囲顔顔備考臍乾燥乾燥排泄尿12回8回便9回(胎便)2回(胎便)哺乳状況活気,運動良好活気,運動良好
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