医学書院の70年
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1955.12.01販売戦略の一環として海外版元から原書の輸入販売,リプリント版発行,翻訳版の出版を目的とした合弁会社の設立が提案された。社においても3社の合弁事業を手掛けた(「メディカル・サイエンス・インターナショナル設立」108頁,「医学書院サウンダース設立」114頁,「医学書院MYWとLWW医学書院」144頁参照)。 1990年代に入ると円高の進行とバブル崩壊により洋書の売上は徐々に減少し,1994年には洋書事業の縮小均衡が提起された。社にとって洋書業務が果たしてきた役割には大きなものがあった。一時期は50名近い部員で年間売上約37億円を記録し,社業を大きく支えた時期もあった。海外の最新情報をいち早く提供することで先生方から厚い信頼を得る契機ともなった。 しかし,2000年代に入り,インターネットの普及による情報伝達手段の多様化と迅速化に伴い業績悪化が進んだ。2002年には洋書部を廃止し,洋書業務は販売部洋書課に移管した。以降,販売促進,さまざまな経費節減の努力も実らず,2006年12月13日洋書業務の廃止を決定した。以後2年をかけて撤退処理を行い,2008年4月1日販売部洋書仕入課を廃止した。左: 第16回日本医学会総会の際,毎日ホール入口に掲げられた洋書展示会の案内(1963年4月/大阪)Left: The information board show-ing foreign books exhibition held at Mainichi Hall at the time of The 16th General Assembly of The Japan Medical Congress in April 1963, in Osaka.右: 第16回日本医学会総会の際に開催した洋書展示会(1963年4月/大阪)Right: Foreign books exhibition held at The 16th General Assembly of The Japan Medical Congress in April 1963, in Osaka.右ページ:洋書部ストックルーム(鳳鳴ビル)Opposite page: The stockroom of the foreign publications depart-ment in Houmei Building.70 years of igaku-shoin056

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